2008年の夏、表面化した独島(日本名竹島)騒動のさなか、
少年韓国日報が「독도를 알자(独島を知ろう)」というテーマで
7月末から特集記事を連載している。
韓国の少年少女に独島「守護」の精神と論理を伝授するための
特別学習企画だ。
実際にこの新聞を読んでいる韓国の少年少女は全体から見れば
ごく少数に過ぎないのだろうが、特集記事の内容は、学校や
マスコミを始め広く韓国社会で説かれているプロパガンダと同質の
ものだと考えてよい。
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△<3>850 년전 기록에도 '우리 땅'
<3>850年前の記録でも韓国領
(少年韓国日報 7月29日 ※地図は16世紀後半「八道総図」)
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ところで、この連載記事の第3回と第4回で紹介された史料に
登場していた島が「于山島」だ。
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△<4>우산국·삼봉도… 시대 따라 이름 다양
<4>于山国・三峰島...時代によって(独島の)名称も多様
(少年韓国日報 7月31日 ※地図は19世紀末「大韓全図」)
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少年韓国日報の見出しにもあるように、韓国ではこの「于山島」が、
即、竹島(韓国名独島)であると「信奉」されており、韓国の
竹島支配を正当化する核心的な根拠になっている。
しかし、「ヲタク」には、鬱陵島付近の実際の地理はこの根拠を
見事に裏切っているとしか思えない(※)。
(※)鬱陵島付近の実際の地理はこちらのサイトで。
■竹島問題の地理的基礎知識
■朝鮮の地理学者・金正浩と「于山島」
特に大韓帝国時代に作成された「大韓全図」などを見る限り、
「于山島」は鬱陵島周辺に存在している付属島の一島であり、
竹島とは全く無縁の島であることは明白だ。
それにも関らず、于山島を竹島と見なす非科学的な「思い込み」
だけが唯一絶対の真理として君臨しているのが韓国社会の
実情だ。
2008年の夏、あらためて「ヲタク」は韓国の独島ナショナリズムの
闇の深さに直面させられている。
(終わり)