△8月29日付西日本新聞1面
職場で取っている西日本新聞が今日(8月29日)付けの1面
下段で、福岡と韓国・釜山地域の24大学が国際的な「大学間
コンソーシアム(連合)」を発足させると報じていた。
折りしも韓国では、竹島問題や日本海呼称問題をめぐり反日的な
世論が高まりを見せつつある時期だ。
「ヲタク」が見るに、合理的な根拠のあるなしにかかわらず、一旦
火がつけば極めて濃度の高い全体主義的な世論が形成される
ところに韓国民族主義の特徴がある。
△8月29日付釜山日報(電子版)国際面
しかし、そうしたある意味でデリケートな雰囲気の中でも、釜山を
代表する地域紙である釜山日報(電子版)は、国際面でこの
画期的な日韓「大学間コンソーシアム」の発足をオバマ候補の
民主党指名確定に次ぐ重要記事として伝えていた。
「ヲタク」はこうした地域間の地道な交流が、日本人学生の隣国への
無関心や偏見の心を揺さぶり、同時に、民族主義に固く閉ざされた
韓国人学生の心をも溶かして行くことにつながると信じている。
ここでは、釜山日報の関連記事を全文、翻訳練習してみた。
なお例によって、紙面の都合で韓国語原文の引用は省いている。
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■부산-후쿠오카 대학 컨소시엄 출범
釜山-福岡 大学間コンソーシアム発足
(釜山日報 8月29日)
・9月25日調印式...両地域の24大学参加
「超広域経済圏」構想を推進している釜山と日本の福岡で、
両地域のほぼ全ての大学が参加する「大学間コンソーシアム」
(本紙4月21日付2面で報道)が9月25日発足することになった。
地域や国境を超える「大学間コンソーシアム」は、韓国では前例の
ない新しい取り組みであり、釜山と福岡が交流20周年を迎える
2009年の「友情年」事業や「超広域経済圏」構想などとの相乗
効果も期待でき、両地域の活性化と繁栄に寄与するものと考え
られている。
釜山大や東西大、福岡の九州大など両地域の24大学は
9月25日、九州大学で学長による「大学間コンソーシアム学術
交流協定」調印式を持つ予定だ。
協定書には、学生らがコンソーシアム内の他大学で講義を受講し
単位が認定される「共同科目」の開設や、複数の大学の教員に
よる「リレー講義」など25項目の提携事業が盛り込まれている。
コンソーシアム発足に向けた動きは、昨年9月、両都市の市長と
産業界のトップらが福岡に集い開催した「釜山-福岡フォーラム」の
提言に始まった。その後、両地域の8大学が2月と4月に実務
協議を持ち具体的な計画案がまとまったことで、一気に提言実現に
向け動き出した。最終的には釜山地域から11大学、福岡地域から
13大学と、両地域のほぼ全ての大学がコンソーシアムの趣旨に
賛同し参加することになり大幅に規模が拡大した。
釜山地域の参加大学は、地域代表校の釜山大をはじめ、慶星大、
高神大、東西大、東亜大、東義大、釜慶大、釜山教育大、
釜山外大、梁山専門大、韓国海洋大の計11大学。
福岡地域からは、地域代表校の九州大をはじめ、九州工業大、
西南学院大、福岡大など計13大学が参加する。
今後、コンソーシアムは東西大と九州大に両地域の事務局を置き、
学生や教員の交流、講義や施設の共有など、研究・教育分野から
行政分野にわたる幅広い交流を推進して行くことになる。
コンソーシアム調印式は、当初、8月30日の「釜山-福岡フォー
ラム」開催にあわせ行われる予定であったが、竹島問題の影響で
フォーラムの開催が11月1日に延期されたことで変更を余儀なく
された。結局、参加大学の関係者らが「1日でも早く発足させよう」
との意見でまとまり、単独での調印式が決まったという経緯がある。
一方、今年は釜山で開催される第3回「釜山-福岡フォーラム」では、
「釜山-福岡超広域経済圏構想」や「福岡-釜山アジア・ゲートウェイ
構想」など、両地域が一体となった経済・観光交流の活性化に向け
論議が進められる予定だ。
「釜山-福岡フォーラム」は、両都市の関係を単なる「交流関係」から
より高いレベルでの「協力関係」に発展させる目的で、2006年9月、
経済人や新聞関係者をはじめ学者、文化人など両都市の各界で
活躍する22人のオピニオンリーダーが参加し釜山で発足した。
昨年、福岡で開催された第2回フォーラムでは、「釜山-福岡
協力体の形成」をめぐり深い討論が交わされ、両地域間に「経済
協力体」と「大学間コンソーシアム」を発足させることを提言した。
このうちコンソーシアムが1年後に実現に漕ぎつける形となった。
(終わり)