多くの韓国人にとって「独島(日本名・竹島)」とは、その是非を
離れ、もはや国民的信仰の対象になっていると見た方がよさそうだ。
韓国の独島領有を正当化し信奉する論理は、もはや歴史や地理の
合理的検証の及ぶ対象ではなく、国民宗教的な「教義」に近い。
そうした意味で、「ヲタク」は多くの韓国人は「独島教」の信者だと
見ている。
では、なぜ、これほどまでに強固な「独島教」信仰が現代韓国
社会に生まれたのか?
「ヲタク」はその根底に、日本から受けた植民地支配に対する
ルサンチマン(怨恨)はもちろん、それ以上に、自分たちの力で
日本からの独立を勝ち取ることのできなかった歴史に対する
ルサンチマンが渦巻いているのではないかと見ている。
自らの手で独立を勝ち取ることのできなかったルサンチマンが、
その代償として、どんなに小さくても自らの手で日本から奪い返し、
自らの手で日本から守る「象徴」を欲したのではないだろうか?
ちっぽけな岩礁に過ぎない「独島」が「韓国独立の象徴」になり得る
意味を、「ヲタク」は初めてそこに見出す。
もしかすると「独島」は、真の意味での「独立の象徴」を持ち得な
かった現代韓国人の深い「心の隙間」を埋めてくれているのかも
しれない。
そんな意地悪なことを考えながら読んだ経済紙の記事を、全文、
翻訳練習してみた。(なお、例によって紙面の都合で原文の引用は
省いている。)
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■`독도 상품` 불티나게 팔린다
飛ぶように売れる「独島」関連商品
(毎日経済新聞 8月2日)
独島(日本名・竹島)問題に大きな関心が集まる中、商品としての
「独島」人気が高まっている。オンラインショッピングモールでは
独島Tシャツが毎日3000枚の売り上げを記録し、独島が描かれた
切手や独島関連書籍が飛ぶように売れている。独島ツアーには
予約が殺到し船便が不足する状況だ。
オンラインショッピングモールの「インターパーク」では、独島
Tシャツが4秒に1枚のわりで売れるほどのヒット商品となっている。
当初、7月18日の1日間限定での販売を計画していたが、注文が
殺到したため25日からアンコール販売を開始した。現在、週末で
1日平均2000枚、平日では3000枚の売り上げを記録している。
独島Tシャツの場合、15枚以上のセット注文が全体の30%を
占めている。子ども用独島Tシャツの注文も全体の20%を超え、
家族単位での購入も目立っている。
成人用と子ども用の2種類が用意されている独島Tシャツは、
インターパークが商品と送料の一部を負担し、ほとんど原価に
近い1枚2900ウォン(現行レートで約310円)で販売中だ。
ネットオークションでは7月21日から始まったTシャツや切手、
旅行商品など、独島関連商品を扱う「我らの領土『独島』を守ろう」
キャンペーンが人気を呼んでいる。キャンペーンの初日と二日目には
1日平均500個以上の商品が販売されたが、その後、独島に
対する関心が高まる中、23日以降は1日平均1000個以上の
商品が販売されている。「独島評伝」、「日本が死んでも知ることの
ない独島の話」、「美しい独島と我らの島」など、独島関連の専門
書籍や車に貼る独島関連ステッカーが飛ぶように売れている。
オークションサイトのプロモーションを担当しているイ・テクチョン
課長は、「急に始めたイベントだが、今週の人気ランキングで
独島関連商品が2~4位を占めるほど高い人気を集めている」と
語っている。
夏休みシーズンを迎え、独島ツアー関連商品も大ヒットしている。
ハナツアーでは、昨年7~8月の独島ツアー客は600人弱に
過ぎなかったが、今年は予約も含め7~8月の独島ツアー客が
1500人を超え、2倍以上の増加ぶりだ。モドゥツアーでも、
すでに7月下旬の段階で昨年7~8月の独島ツアー参加者数を
超える予約が舞い込んだ。8月末までの客を合わせると、やはり
昨年を2倍以上、上回る見通しだ。
しかし、本土から鬱陵島を経由して独島に向かう船便が限られて
いるため、独島には1日最大で1800人ほどしか入島できない。
現在、早めに予約を入れなければ独島ツアーには参加できない
状況だ。
Gマーケットで販売されている「鬱陵島、独島2泊3日」、「独島
探訪2泊3日」など独島ツアー関連商品は、ここ1週間、6月の
第4週に比べ4.5倍の販売数を記録している。
2005年に登場した企業銀行の「『独島は韓国領』通帳」は、7月
17日、最高で6.6%の金利をうたった特別預金キャンペーンを始め
15日間で1兆ウォン(現行レートで約1100億円)の預金を集めた。
7月31日現在、同通帳の預金総額は3兆5691億ウォン(同約
3800億円)に達している。また、7月28日から「I LOVE 独島」
預金キャンペーンを実施している漁協銀行も、わずか4日後の
31日現在で567億ウォン(同約61億円)の預金を集めた。
(終わり)