到着したところは崖の上から砦を見下ろすところでした。右に見えるのが廟で左の小高いところが砦です。
このニザール砦は日本のガイドブックにはありませんし、世界的に有名なlonely planet にも記載がなく学問的な研究も進んでいないようです。ここには盗掘を監視する役所があり、観光客は年に何人くらい訪れますかと、私は尋ねてみました。50人という返事でした。どうやら西遊旅行社ぐらいのようです、ここを訪れるのは。
旅行社からの資料にテヘラン大学留学中の山内和也氏からの(西遊旅行社への)イラン便りが記載されているのでその一部を紹介しておきます。
「サミーラーン砦は本来はダイラム人が9世紀に建てた地方王朝の首都であった」それをアサシン(ニザール派)が占拠します。「アサシン占領中のサミーラーン砦については何ら文献中に言及がなされていないが多くのアサシンの砦の一つとして機能したものと推定されている」「砦の内部はひどく崩れてしまっているため、内部の構造は殆ど明らかになっていない」「これらの建造物はダイラム人の手になるものと考えられ残念ながらアサシン教団の活動の跡を明らかにしてくれるものはないようである」