ヨーロッパのマルシェに行くと、赤いスグリ、クロフサスグリ、グースベリー、ラズベリーが揃っていることが多いです。
でも日本ではベリー類は少数派。
このあたりではブルーベリーの生産に力を入れているのでスーパーでも買えますが、ほかの(国産の)ベリーは見たことがありません。
ところが、日本でもブラックカラントを育てている方がいらっしゃるのだとか。
お友達のmiyakoさんがヤフオクで発見して、送って下さいました。
(miyakoさん、ありがとうございます!)
日本で多く栽培されているのは青森県で、「あおもりカシス」と呼んでブランド化をはかっているようです。
ヨーロッパのものは、黒房スグリという名前の通り、房ごと売られていますが、今回届いたものは・・
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おお、つぶつぶ!! |
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粒は、ブルーベリーより小さめで、花落ちのところに花びら?めしべ?の痕跡が残っています。 |
まずは生で試食。
味わうというほど食べたことがなく、ほとんど初体験といえます。
ブルーベリーみたいな味かしら??? もぐもぐ。
あらっ、香りが全然違う!
ミントと、何か野草を混ぜたようなすっとする香りがあります。
何かに似ているのだけれど何だろう・・・?
味は、ブルーベリーより更に酸っぱくて、野性的な強い味わい。
種なのか、花落ちのところなのか、ブルーベリーよりはざらっというかジャリっとした食感がありますが、特に口に残るということもなく、食べてしまえます。
とにかく特徴的なのは、香り。
カシスって、こんなベリーだったのか!
Wikipediaで調べてみると、
「クロスグリの葉や茎は、「ネコの尿」を思わせる強烈な臭いがする。葉芽からこの臭いのする精油が得られて香水などにアクセントとして使用されている。」
だそうです。
ネコの尿って言われてもネコを飼ったことがないのでイメージが湧きません。
しかも、悪い匂いかと思いきや、香水にも使われるって、どういうこと?(ネコの尿は香水には使わないですよね?)
ベリーにまぎれて、ほんのひとかけら葉っぱが入っていました。
この貴重な葉っぱを、もみもみもみ。 そして匂いを嗅いでみると・・・・
おお! カシスの、ミントのような香りを更に強くしたような香り。
植物全体がこういう系統の香りなのか。
私には、悪い匂いではなく、植物の葉っぱ系のさわやかな香りに思えました。
香水にするという発想にも納得がいきます。
貴重なカシスで早速、お菓子を作ってみます。
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アーモンド粉主体でバターなしのケーキ(本当はタルトの中味になるレシピ)。 |
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もうひとつなんちゃってお菓子。 |
ジャムもいいですが、単体でジャムにしてしまうのは勿体ないほどの濃い赤紫色。
何か(色が悪いもの)と混ぜたいような気がします。 (ルバーブとか?)
ひとまず冷凍して、とっておくことにしました。
■■カシス入りケーキ
以前作った桑の実タルトのフィリング部分と同じ。堀井和子氏のブルーベリーのタルトを参考にしました。
■材料
卵黄 3個
アーモンド粉 105g
砂糖 90g
卵白 3個
カシス
■作り方
(1)卵黄と砂糖半量を泡だて、アーモンド粉を混ぜる。
(2)卵白と残り半量の砂糖を泡だてメレンゲにする。
(3)ふたつを混ぜ合わせ、紙を敷いた型に流し込む。ここにカシスを散らす。