我が家のキッチンは、マンションによくある対面式で、ダイニングの方に向かって流し、ガスコンロがあるものです。
仕切りの壁面は床から天井まであるものの、流しの前には80cm×40cmくらい(?後で計ります)の開口部があります。
(もっと大々的に開いているタイプもあるようですが)
そしてダイニング側は、開口部の下辺から連続するように、幅27.8cm、天面高さ101cm、長辺(壁面側で)長さ243cm+短辺(壁面側で)29.5cmのL字型カウンターが作りつけになっています。
実家は独立型キッチンで、キッチン内は壁沿いにL字型構造でした。
比較的広いキッチンで、ガスコンロは母愛用のロジェール。
ダイニングとは引き戸で仕切られています。
この家では主に食べるだけのヒトだったので、実は使い心地はよく分かりませんが、最近時々お手伝いで使う印象では、広くて使い易いキッチンだと思います(綺麗に片付いているし)。
(母はちょっと孤立感を感じていたかもしれませんが・・)
那須の家は、家の壁面に沿ってキッチンがある、I型というのかな。
で、キッチンの背後に、キッチンと平行に細長い作業台を置き、それと直角にダイニングテーブル。
I型のキッチン背後に、Tを左に倒したようなテーブルがある、という状況です。
作業台もダイニングテーブルも父の手作りで、高さが揃っています。
キッチン背面の作業台がダイニングテーブルと同じ高さ、というのは通常より低いかもしれませんが、このキッチンはすごく使い易いです。(那須の家は父の管轄で、父が綺麗に片付けて使っているからでもありますが)
対面式キッチンを使うのはこの家が初めてでした。
で、使ってみて初めて分かったのですが、対面式キッチンは私の趣味ではありませんでした。
色々な点で好きではないです。
・食器洗い機を使うので、流しの前で長時間立って、何かを見るようなことはないので開口部は不要。
そもそも見張っておきたい小さい子なんていないし、ダンナサマがリビング側にいるとしても、常にTVかパソコンの前に固定されているので、見るほどのものでもないです。
・流し使用中は水音がうるさくて開口部があっても会話なんて出来ない。
・台所側の壁面は、色々な道具を吊すなどして活用したいのに、開口部があると不便。
・出来上がった料理を運ぶのにこの開口部を使う、という意図なのかもしれないが、シンク越しに料理を運ぶような動きは私には出来ない(結局この開口部は有効に利用されず、包丁などを置いていました)。
・料理で時間がかかる作業は、流しやコンロの前に立ってする作業ではない気がする。
野菜の皮を剥いたり、裏漉しをしたり、ズッキーニの花に具を詰めたりなど、調理台に向かってする作業の方が時間がかかる。
(で、こういう作業は主に食卓で、座って実施)
流しやコンロがダイニング側を向いていて、しかも流しの前に穴が開いている必要はないのでは。
・流しの背面側に棚を置いているのだが、(散らかっているせいもあるが)二人がすれ違えないくらい通路が狭い。
もし流しやコンロが壁面側で、リビング側に間仕切りがきていれば、キッチンを広くとりたい場合に、
間仕切り壁を動かす(又は撤去する)ことはDIYでも可能。
リビング側に配管類がきている今の構造だと、キッチンを広げるのは(DIYでは)非常に困難。
・ダイニング側のカウンターは、 奥行きが30cm弱と狭いので、おでこをぶつけそうでここで食事をするのは不可能。
高さも110cmというのは、立って作業する台としても高すぎ、とても背の高いバースツールみたいなものが必要(持っていない)。
・部屋の隅(壁面)までカウンターが伸びているが、その下の隅っこはスペースが死んでいるような感じ。
那須の家みたいな、壁付け型キッチンだったらよかったのに、と今は思います。
(いずれリフォームする暁には・・・)
昨年の夏の壁取り壊しのリフォーム後から、台所の構造はともかく、ダイニング側の邪魔なカウンターはなくてもいい、と思っていました。
で、あのリフォームで大体要領は掴めたので、自分で撤去することにします。
「キッチンカウンター 撤去」 で検索すると、壁際5cmくらいを残して丸鋸で切り落とすような事例が1つ出てくるだけです。
でも壁に5cmでも出っ張りがあると、この壁面に何か置くにしても邪魔です。
壁紙などが多少ズタズタになってもいいので、平らな壁面を作りたいです。
決意は固かったのですが、作業はゆっくりペースですすみました。
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ビフォアの様子。 この写真はL字型カウンターの長辺にあたるところで、手前右方向に短辺があります。
開口部下辺の青い線あたりに切り目を入れ、このカウンターの板を取り外す予定。
何故ドリルが出ているかというと、ドリルの穴を点々とあけ、ジグソーでそれをつなぐように切り離す計画のため。 丸鋸がない(使えない)のと、ドリルだとおがくずが飛散しなくて便利なのです。
5月下旬に道具を出してきて、作業開始。ところが6月中旬以降は作業エリアがニンニクに占領されてしまいました。
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カウンターは下部でL字金具で支えてあるようです。
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試し穴。 カウンターの板は、さほど奥深くまでは入っていない模様。
お友達の工務店の社長さんに伺ったところ、間柱の間にカウンターを挟み込むこともあるようです。それだったら工事はかなり大変ですが、この家の場合はそうではなさそうです。
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8月下旬、ニンニクも片付き、ようやく作業再開。 開口部下部は切り離してあります。 そして、L字型のままだとこじるのに不便なため、短辺と長辺を分離します(左手親指で示してある切り目)。
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短辺の壁接続部がかなりシッカリしているため、ここで一旦切り離します。
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黄色い部分がカウンターで、赤線が切り離した位置になります。
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短辺部分は簡単にとれました。
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壁との接続部は、向こう側からネジで留まっているようなので、引っ張ったりするだけでは絶対に外れません。 なので木材を小間切れにしてしまいます。
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おお。丁度いいところに切り目を入れたみたい。 ネジの姿が見えてきました。
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他の部分も適宜細かくジグソーで切り目を入れ、こじり割るようにして取り外しました。 この突き出たネジは折り曲げると綺麗に木材のところで折れます。
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さて、次はカウンターの長辺部分。
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カウンターの下の石膏ボードを一部取り外します。丁度ボードの境目があったので、均一な幅でとれました。 なんとこの部分の下地は軽量鉄骨! 以前の解体の際は全て木下地だったのに、ここだけ何故だろう?裏が台所なので耐熱のため?
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ボードを外し、L字棚受けの部分だけ更にボードに切り込みを入れました。
プロだったらこの長い方の幅で全部ボードを取り外すと思いますが、手抜きしました。ボードを切るとものすごく粉が舞うし、ゴミ捨ても大変なので。
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このL字棚受けですが、軽量鉄骨ではなく、角材にくっついています。 そしてこの角材は、どこにも接続しておらず、床に単独で突っ立っているだけ。 金具のネジを外すと、コロン、と揺れて傾いてしまいました。びっくり。
この時だけダンナサマに手伝って支えて貰って、全部ネジを外して長いカウンター板を引きはがしました。
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取れたぜ! 幅30cm、長さ229cm、厚さ3.8cmの立派な板です。いずれ何かに使いたいものです。
L字棚受けのうちの1つが、カウンターにしっかりくっついていました。
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ここだけ、ボンドか両面テープみたいなもので接着してあったようです。 彫り込み過ぎて、何か噛ませたのかも。
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カウンター長辺の端部。 コンクリート壁をはつって、板を差し込んであったようです。
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念願のカウンター板撤去、成功!!!! めでたい!
しかし壁には穴があいたままで、このままという訳にもいかないです。
以前のリフォームの際に余った石膏ボードをとってあったので、穴をふさぎます。
ああ、めんどくさい。
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細い幅に石膏ボードを折り、壁の下地にネジ止め。 下地がないところは、ベニヤを渡して既存のボードとベニヤをネジ止めし、そのベニヤと継ぎ当てボードを留めました。
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奥のコンクリートの穴には、木粉粘土(100円ショップ)を詰め、その上にボードをひっつけました。 穴がふさがったところで、これまた面倒なパテ塗り。 主要な段差をパテで塗り込めてみましたが、前回同様全然うまくいきません(なので写真忘れました)。 でも、好きじゃない作業でも何度かトライしてみるもので、今回ゴムべらを使ってみたところ、 金属製ヘラよりも塗りやすいことが分かりました。 次はもう少し上達して、楽しくなるかも。
パテ塗りの後は、たらーん、と剥いて垂らしてある壁紙を張り直します。プロならばこの壁面全部壁紙を張り替えると思いますが、一人作業で長丁場になると飽きて中断してしまう危険性もあるので、簡便さ第一です。
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カウンターを切り離した開口部は、こんな状態。 この隙間にものを落としたら、永遠に取り出せません。 (ネジを何個か落とした) 後ほどふさぎます。
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これまで板がはまっていた帯状の部分は壁紙がありません。 という訳で、帯状の壁紙、粘着ボーダーシート、というものを使おうかと思います。 以前セルフリフォームした際にこんなものがあるんだ~と覚えておいたものです。
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似たようなものにインテリアマスキングテープというものがありました(業務連絡:marinoさん、こういうのお好きでは?)。 素敵な模様なのですが、これは半透明。今回はボロ隠しのためなので、不透明な粘着ボーダーシートを使います。
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貼ってみました。
粘着ボーダーシートは 10cm幅 5m で約1000円(999円)。 まあまあお手頃よね、と思っていましたが、よく考えると壁全体分だったとしても壁紙を買った方が安いかもしれません(ランクにもよりますが)。 (壁紙ってえらく安かった記憶があります)
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カウンターの切り離し部分も、手持ちの板でふさぎました。
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長さが少々足りず、ツギあてしてあります。 (普通はちゃんと新しい板を買って塗料を塗るのでしょうけれど・・・・)
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名誉の負傷がここにも。
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開口部は鎧戸風(?)に塞いでみました。 一番下は明かり取りのため隙間をあけています。
最初、平らにベタベタと板をうちつけることを考えました。そうすると、なんだか廃屋のよう。我が家にはそれがふさわしいかも、とも思いましたが、ふと思いついてこんな風に窓の鎧戸のような感じにしてみました。 ダンナサマは「うーん、ビミョー・・・。だけど、まあいいかな」ですって。具体的改善案が出ないので、コレで行きます。
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石膏ボードで穴をふさいだあたりで、「あー、もう使用上は問題ないよね~~、壁紙ぺろーん、のままでもいいかなあ~」と怠け心も出てきましたが、何とか終わらせることが出来ました。
カウンターがなくなって、少し部屋が広くなったかなーと直後は思いましたが、既に壁際にものを置いたりして、元通りかも?。
でも使いにくいカウンターがなくなってめでたい。
開口部を塞いだので、台所は昼は以前よりやや暗くなりましたが、電気をつければ大丈夫です。
夜だと従来とほぼ変わらないです。
木材が流しの目の前にあるので、山小屋みたいな感じになりました。
今回の工事でかかったお金は、ボーダー粘着シート代、1000円。
1000円のレジャーにしては、ずいぶん遊べた気がします。つかれたよう。
次は、どこにとりかかろうかな。
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■道具
ドリル
ジグソー
掃除機
カッター
ボード用のこぎり
■材料 (※:今回購入)
ベニヤの端切れ
石膏ボード
壁用パテ
木工用ボンド
ネジ
細長い板
木粉粘土
ボーダー粘着シート 10cm幅5m 1000円 ※
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■参考情報
「対面式キッチン カウンター 撤去」などのキーワードで検索しても、壁付けキッチンを対面式にリフォームする事例ばかり。
対面式がイヤ、とか、カウンターが邪魔、という例はほとんどないです。
いくつかヒットした事例はこちら。
(1)Yahoo知恵袋に1件、
この回答は質問者の身になって答えていて良心的だと思いました。
(2)リフォーム相談コーナー
カウンター撤去は素人でも出来ますか、という質問に、プロに頼んだ方が、と回答しています。
リフォーム業者のサイトだから仕方がありませんが、ダメもとでチャレンジしたらいいのに、と思います。
どんな仕上がりを目標にするかにもよりますが。
自分でやると、それだけでいい経験になり、次へのステップになります。
何度かチャレンジし続けることで、上達する可能性もありますし。
(3)対面式キッチンを、壁付け式にリフォームした例
TVにも出ているお片づけ名人安東英子氏のアドバイスによるリフォーム例です。使い易そうな配置です。
家中を模様替えしたようで、それぞれビフォアとアフターの写真もあります。
単純にリフォームしただけでなく、ものすごい分量のゴミを捨てた模様です。
この安東さんのリフォーム事例集は、DIYの要素が非常に多く含まれていて、私にはとても興味深いです。
(4)対面式キッチンを壁付け式にリフォーム
上記安東さんのブログ
(5)低めのカウンター撤去例
職人さんに頼んだようです。