熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

春めいてきた鎌倉・・・浄智寺

2016年03月03日 | 鎌倉・湘南日記
   東慶寺を出て、右に道を取り、鎌倉街道を、鎌倉方向に歩けば、5分足らずで浄智寺に着く。
   境内入り口に、鎌倉十井のひとつである「甘露の井」から奇麗な湧き水が出ていて、その上の石橋の横を通って、石段を上ると簡素な惣門があり、門をくぐると、中国風の山門に向かって、なだらかな長い石段が続いている。
   静かに上って行くと、林間の静寂が心地よく身体を包んで厳粛な思いにさせてくれるのが、実に清々しくてよい。
   山門は、鐘楼門で、 二層になっていて、下層が門、上層は梵鐘をさげた鐘楼になっていて、非常に優雅な建物である。
   この浄智寺は、禅宗の寺院で、臨済宗円覚寺派に属する鎌倉五山第4位と言う極めて格式の高い寺院であったが、今は、木像三世仏坐像などを安置した仏殿だけしか残っていない。
   
   
   
   
    

   小さな寺ではあるが、境内は、かなり広くて、墓地の横には、竹林や岩の壁を掘った窪みである「やぐら」に石像が並んでいたり、洞穴の中に布袋の像が祀られている。
   もう一つ古い門があり、葵の紋が描かれた棟門があり、庫裏の前庭と裏庭にミツマタが奇麗に咲いている。
   
   
   
   
      
   
   
   

   さて、この庭にも、何本か梅の木が植わっているが、ひっそりと目立たない。
   早咲きの桜や椿、それに、下草のクリスマスローズやサクラソウ、スイセン、フクジュソウが咲いていて、彩を添えている。
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   

   浄智寺を訪れる人は、東慶寺より少ない。
   訪れて来る人は、観光ルートに沿った団体客、老年夫婦や若いカップルなどの二人連れ、婦人たち数人のグループ、それに、私のようなカメラを持ったシニア。
   そして、京都や奈良もそうだが、この鎌倉の古社寺を、ひっそりと訪れている独りだけの女性を結構見かける。
   若い時には、和辻哲郎や亀井勝一郎、入江泰吉、土門拳、それに、色々な日本の歴史や文化芸術などの本に触発されて、とにかく、精力的に、歴史散歩に明け暮れたのだが、この頃は、カメラを持って、何となく、古社寺を歩いている。
コメント
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