熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017 を垣間見て

2017年11月10日 | 経営・ビジネス
   NECの、C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017 が、東京フォーラムで開催されて、2日目に参加した。

   私が聴講したのは、10日午後の次の二つのセッションであった

   活用で考える、これからの日本のあり方
   ~社会課題解決型AIのデータ解析の事例から~

   東大坂田一郎教授
   京大柴田悠准教授
   NHK阿部博史ディレクター
   草野満代 氏

   NEC未来創造会議

   ニューヨーク市大ミチオ・カク教授 
   「WIRED」誌 ケヴィン・ ケリー創刊編集長
   東大松尾 豊准教授 
   将棋棋士羽生善治氏
   慈眼寺住職 塩沼亮潤 大阿闍梨
   評論家 荻上チキ氏
   ロフトワーク林 千晶代表取締役
   NEC江村克己CTO


   NHKスペシャルの新シリーズ 7月22日に放映したと言う『AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン』を題材にして、AIを活用して実際社会を分析、
   その経緯なり、プロジェクトの成り立ちが興味深かった。

   メモを取っていないので、
   NHKの説明を引用すると、
   人間がどうにもできない社会問題。解決の一手をAI(人工知能)に聞いてみた。
課題山積の閉塞した状況を打破するため、NHKは世界にも例を見ない「社会問題解決型AI」を開発した。AIが学習したのは、経産省や総務省の公の統計から、「ラブホテル」の数や「ラーメン店舗数」といった身近なデータ、さらには20代から80代までの個人を10年以上追跡調査している大学のデータなど700万を超えるデータ。それをAIの得意技である“ディープラーニング”や“機械学習”、そして“パターン認識”を駆使することで、日本社会の知られざる姿を明らかにした。見えてきたのは、思いもよらないデータどうしが連動し、日本を動かしていたという事実。そこから読み解かれたのは、社会への奇抜な提言だった!

   今回、この講演で話題にされたテーマは、次の2点、
   健康になりたければ病院を減らせ
   40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす

   病院を減らせについては、財政が破綻した夕張を例にして、病院が減少して、住民たちは自己防衛のために健康管理に注意した結果、病気が減ったと言うケースで、バナナを食べることが増えたと言う因果関係(?)についてもレポート。
   40代の独身は、249万人、人口の2%、に過ぎないのだが、
   空き家が増えて、出生率がダウン、・・・とにかく、良いことが少ないと言う。

   非常に示唆に富んだデータや論考が出てきて、社会問題の解決のヒントになるのみならず、“失われた20年”の社会の閉塞感を打ち破るためにも、恰好のデータが集められるというのだが、誰かの提言や示唆だと言うと角が立つのだが、人知の集大成「神の声」だと言うニュアンスで受け止めればよいと言うことであろう。

   これも、ディスプレイされたのだが、メモが取れなかったので、NHK記事を借用すると、
   日本未来を変える鍵 TOP100の上位は、

   1位 核家族世帯数 
   2位 40代ひとり暮らし率
   3位 病院数
   4位 女子中学生 肥満指数(平均的生徒)
   5位 平均婚姻年齢(初婚男性)
   6位 自動車保有数
   7位 "できちゃった婚”率
   8位 平均寿命(男性)
   9位 老衰死亡者数
   10位 婚姻件数
   11位 国民医療費(一人あたり)
   12位 60代以上ひとり暮らし率

   なるほどと思えるものもあるのだが、これ何?と言うのもあって面白いのだが、注意を喚起するのには良いが、真面目に対応しておれば、果てしなく切りがない。
   いずれにしろ、ビッグデータを駆使したAIの世界の一端であって、興味深いと思うのだが、そのデータをどう受け止めるのか、処理が難しいであろうと思う。

   「NEC未来創造会議」は、
   国内外の有識者が集い、今後の技術の発展を踏まえながら「実現すべき未来像」と「解決すべき課題」、そして「その解決方法」を構想する活動で、本講演では、年間を通して実施してきた、NEC未来創造会議の活動報告を始めて公の場で公開する。と言う事であった。

   ミチオ・カク教授とケヴィン・ケリー編集長が、AIやIOTの世界の未来の動向について、基調講演を行った。
   私にとっては、これまで、関係本を読み続けており、あっちこっちで得た知識や情報の域を出ていなかったので、特に、参考になるようなことはなかった。
   未来予測については、当たるも八卦当たらぬも八卦と言うと語弊があるが、あくまで、参考だと思っている。
   ナシム・タレブではないが、ブラック・スワンの世界である。
   とにかく、異分野もよいところで、各界の超一流の識者が集まっての思いを吐露した発言であったので、非常に興味深かった。

   iEXPO2017の展示会場は、講演の合間に見ただけなので、十分ではないが、
   AIが名作文学の読後感を珈琲の味わいで再現と言う「飲める文庫」に足を止めた。
   AIと珈琲のプロがコラボしブレンドコーヒーを開発
   と言うわけで、私は、森鴎外の「歌姫」を貰って帰った。
   コーヒー豆:ブラジル、グァテマラ、東ティモール
   ロースト:フレンチロースト と言うことである。

   面白い発想だが、このコーヒーが、好まれるかどうかは別問題かも知れないけれど、マドンナを感動させられるのは、どのような小説の珈琲が良いのか興味のあるところである。
コメント
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