M1グランプリをマインドマップで楽しんだ子 【マインドマップ活用授業】

画像はクラスの女子の一人が私のところに持ってきたマインドマップです。
昨日の「M1グランプリ」を視る前に、マインドマップをかいて予習したそうです。すると、「M1グランプリ」をみるのがすご~く楽しみになってしまったらしく、放送が始まったとたんに“のめり込む様に”して楽しめたそうです。

それを私のところに報告してくれました。

よく考えてみると、「それはそうです」と言えます。
番組内容をマップ化してイメージに叩き込み、その上で番組を視聴すのですから、暗示がかけられているのと同じ。お笑い芸人がテレビ画面に登場してきたことに臨場感を感じ、お笑いの世界にリアルな楽しさを感じるはず。

本人に冷静な状態で振り返らせてみると、やはり番組を見る前からワクワクしていたそうです。
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何のために勉強するのか? WEB対話のまとめ

このブログに登校してくださる中国の南開大学・kawa先生とのやりとり。今回もまた記事にして再アップした方が良い内容となりました。

話題は『何のために勉強するのか?』という教育の根本とも言える内容でした。

長文ですが、皆さん、ぜひご一読下さい。

******************

『すべての場面で』 (kawa)
今ちょっと思ったことだけを書くことにします。

おそらく私たちの生活は「このぐらいでいいんじゃないか」「本当は良く分からないけれどまあ特に困らないし」ということで成立しているような気がします。
そして、それは教師の授業中の言動でも同じだろうと、自分を振り返ってそう思います。
本当に徹底的に調べて考えつくした授業では、どんな質問が来てもそれを生かすことができますが、そうでないと「こちらの答えを押し付ける」ほかなくなります。そして、そのことにお互いに疑問を持たなくなったときに、勉強への興味が(気づかないうちに)失われていくのかもしれません。
同時に、学生の中からとりあえず出てくる答えを吟味する力(考えることをサポートする力でもあると思います)が教師にあるかどうかが、「極める」ところまで学習が進むかどうかの分かれ道かもしれません。

また、「知識を小出しにしていると創造力は養えない」という説を聞いたことがあります。学生ができるかどうかは別にして、「レベルの高い完成形」を見せ続けるのは大事なことかもしれません。

私もこの問題は未整理ですが、「私よりすぐれた人間になってほしい」と思って学生に接していることと、今回の記事が関連しているかなと思い、投稿いたしました。

『すべての場面での意味』 (kawa)
前回の補足です。

タイトルに「すべての場面で」と書きました。
私は、人間というのは(本当にレベルの高い人を相手にした場合)ごまかしは聞かないのだと思っています。
例えば、わずか30秒の挨拶でも、その人が普段考えていること、考えていないこと、いい加減に流してしまっていること、真剣に積み重ねていること、すべてのことが伝わってしまうのだと思います。

普段は「まあ、こんな授業なんてどうでもいいや」と思っている人がいざという時に「努力は大切です」などと言っても、聞く人が聞けば分かってしまいます。

幅の広い教養がある人とそうでない人は、同じことをやってもどこかに違いがあるというのは、その通りだと思いますが、今はその違いを「たいしたことではない」という人が多いのではないでしょうか。

教師というのは、そのわずかな違いを生むために無駄に見える努力(あらゆる場面での自分を極めようとする努力)をするのが好きな人たちだ、と思っています。

『からみにくい話題だったみたいで・・・』 (イノッチ1000世)
kawa先生、コメントをくださってありがとうございました。

「何のために勉強するのか」という論議を巻き起こそうと目論んで書いた文章でしたが、不思議な文面にからんでくれる人はいませんでしたね(苦笑)

この辺が「ブログ」と「BBS(掲示板)」の違いかなぁと感じています。BBSに同様の記事をあげていたら、きっと書きたくなる方が現れたことでしょう。

ブログは個人の家の中に入っていくような、ひとつの心の壁がありますから、BBSのような書き込み者の積極性は減りがちだと感じます。

話題がずれました。

先生のおっしゃる「私よりすぐれた人間になってほしい」ということは全く同感です。私も教え子には、
「井上は所詮『踏み台』だからね。土足で踏んづけて高いところにのぼってほしいと思っているんだよ。」
ということを伝えます。

『何のために勉強するのか』 (kawa)
今までと違う世界を見るため、だと思います。
あるいは、違う自分になるため…。
ある人にとっては社会を前に進めるためでしょうし、現状を維持するために勉強する人もいるかもしれません。
そして、とても失礼な言い方かもしれませんが、人間はみんな馬鹿なくせに力だけはあるので、勉強しないとろくでもないことをしでかす、という気持ちも少しあります。

直接関係ないことを書きます。
「何のために勉強するのか」は、つまり、この学生は今どうしてここにいるのか、どうして日本語を勉強しているのか、その意味は何だろうか、ということを問い直す質問だと思います。
「受験のために単語を詰め込むのが当たり前」という世界では、問題にもされないことですが、それが結局何を生み出してきたのかを考えると、教師は(長期休暇の間にでも)自分の仕事の意味、つまり今回の問題を考える時間をとったほうがいいと、私は思いました。

『長期的視野に立たないとなりません』 (イノッチ1000世)
なるほど、現状維持をするために勉強するという考え方もありますか。しかし、生きているものすべては現状維持することは絶対にできないので、現状維持派の考え方を持っていると変化には対応できなくなってしまうと思います。
もしかしたら、今の革命的な変化の時代に必死に対応している結果、世界的な不景気というひずみが生まれ、そして次なる何かを生み出そうとしているのかもしれませんね。
人類の智恵が正しい方向に働けば、良い時代になることでしょう。(逆のこと・・・ネガティブなことはあえて書かないようにしようと思います。)

「受験のため」「合格のため」「試験で良い点を取るため」といった目先の「何のため」は、それが終わった途端に目的を失います。
「何のため」は、できるだけ大きくて、抽象的で、しかも言葉として具体的イメージが湧き、年齢に関係なくモチベーションを保ってくれるものが良い。そうした思索の結果、「極める」という言葉がポンっと出てきました。

スポーツを例として考えてみます。
私はスポーツで卓球を専門にしていますが、生涯スポーツとして卓球ほど安全で楽しいものはないと思っています。
卓球場に足を運んでいるお年寄りはみんな若々しく、元気です。いくつになっても卓球を極めるという目標は継続できます。上手にプレーできるようにするために練習する=勉強することが楽しくてならないのです。
スマッシュを決めた瞬間には脳内でドーパミンがじゃんじゃん出て、とても気分が良いでしょう。

同じ理屈で、勉強についても「極める」楽しさを体験した人には、「勉強しなくてはならない」というhave to studyの気持ちよりも、「勉強がしたい」というwant to studyの気持ちが強まることでしょう。



面白い話題じゃないかなぁと思ったので、多くの方の意見を聞きたかったので大きな論議にならなかったのが残念ですが、kawa先生がからんでくださったことで、私個人は深めることができました。
いつも本当にありがとうございます。

『スポーツ心理学』 (kawa)
イノッチ先生も卓球がお好きなんですね。
こちら中国では「市の代表でした」という学生が普通に居て、気軽に対戦するとひどい目に合わされたりします。

スポーツ心理学では「自分の変化そのものを楽しむ」のが一流のスポーツマンだと聞きました。
勉強も、「人間の考えには果てしがないんだな」ということが本当に分かれば、テストで100点をとっても「まだ先がある」というのは日常のことになるように思います。もしかしたら、テストで学力を図るという考えは、100点をとったらその学問は終わりということにつながってしまうのでしょうか。(宮沢賢治が生徒の答えに100点も0点もつけなかったことを思い出します)

現状維持についてです。
先生も言われたとおり、現代は「自ら変化をするもののみが生き残れる時代」だと思います。
しかし、同時に、世界がどれほど熱を上げていることでも(マネーゲーム・弱いものいじめ)、距離をとらなければいけないこともあると思うのです。
その「いい状態」を維持するためには必死で勉強しないと流されてしまう、そういう意味で現状維持という言葉を使いました。(通常の使い方とは違うとはおもったのですが、強調するためにあえて使ってみました)


先日は、「先生の授業は、他の先生の授業と違って自分で考えなくてはならないからおもしろいです」といわれました。語学教育に「考える要素」を持ち込む先生はまだあまり多くないと思いますが、人間の本質は自分で発見することを楽しいと感じるのだと思います。すでに決まっている答えを覚えるだけの授業が楽しいはずがありません。(林先生もそうおっしゃっていたように思います)


今年、先生とのやりとりができたことは、自分の仕事を見直すいいチャンスになりました。
また、toshi先生のブログからは、生徒の心を見ているかどうかを改めて考えさせられました。

いいきっかけを本当にありがとうございました。

まもなく新しい年を迎えますが、これからも宜しくお願いいたします。

南開大学 kawa


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