小学生が書いたアファメーション 【マインドマップ授業】

これから紹介する文章は本人がぜひ世の中に発表してほしいと希望しましたので、小学生が書いた画期的な「アファメーション」として公表させていただきます。(本当は公開せずに内緒にしていた方が良いのでしょうが)

指導している私自身、正直なところ、ここまで強いアファメーション文ができあがるとは思いませんでした。

まずはお読み下さい。

その後で、どのように指導をしたかを説明します。

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 僕は今、チームメイトや監督から安心してゴールマウスを任されるゴールキーパーだ。自チームや日本代表で、もくもくと活躍している、スーパー若手キーパーである。年俸は3億円で最高な親孝行をしている。
 僕にはまちがった指示をしても、正しい指示をすぐに考え、まわりの状況を見て指示を出す事ができる安定感がある。それにキーパーにとって大事な「シュートは前に飛んで止める」「シュートが飛んでくる前に、完璧なポジショニングをする」この2つの事を完全に体で覚えている。だから今、こうしてめったに失点を許さない天才ゴールキーパーなのである。
 そして、僕の最大の武器は、失点してもへこまない精神力である。この精神力のおかげで、僕は次への失点を許さないという気持ちが強まるのである。
 そして、最も相手から恐れられているのは、キック力とキック精度である。飛距離はゴールキックやパントキックをけると、相手ペナルティエリアまで飛ぶし、精度はmm単位の修正ができる。だから一発で得点チャンスになる。だから僕は超攻撃的キーパーとして名をとどろかせている。

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まず、これを指導したわけは、国語の平和主張作文教材でマインドマップを使って構想を立てさせたところ子ども達の思考が加速化し、予定時数よりも早く書けてしまったため、隙間の時間を有効活用するためです。

(1)動機付け
「アファメーション」を行うと夢や目標が実現するという様々な体験談を紹介し、子ども達自身の夢に「臨場感」を持たせました。

(2)マインドマップでアファメーションの元を作る
小学生段階の子どもにいきなりアファメーションのワークシートをやらせるのはレベルが高すぎるので、マインドマップで自己分析を促しました。その方法は、

①まずはじめに自分がイメージする未来像をこれ以上できないくらいていねいに「セントラルイメージ」に描きます。この作業で自分の思考回路にスイッチオンの状態を生み出します。完全な「フロー状態(集中状態)」を作り出します。

②次に5本のメインブランチを描きます。そこには未来像を達成するために必要だと思われる言葉を書きます。(この時点の発想量は5つ)

③次に1本のメインブランチから各5本のサブブランチを伸ばします。このサブブランチにはメインブランチに書いた言葉に対する「自己反論」の言葉を投げかけます。(この時点の発想量はメインブランチの5にサブブランチの5をかけて、5×5=25)

④次に「自己反論」をかけたサブブランチの1本からさらに5本のサブブランチを伸ばします。そして「反論に対する反論」をかけて5本のサブブランチの上に書いていきます。反論に対する反論をすることにより、自分の中の実現イメージを強烈なものに転換させるわけです。(この時点で発想量は5×5×5=125)

さあ、どこに125通りもの自己分析ができる小学生がいるでしょうか?
こんなことを実現してしまうのが「マインドマップ+アファメーション」という手法の組み合わせです。ただし、この「125の発想」をしていくのは楽しいだけではできないということも伝えました。

「生みの苦しみを味わうからこそ、強烈なアファメーションとなるんだよ。」

純粋な心の小学生には、この一言だけで十分なのかもしれません。「う~ん、これは大変だ~!」なとど言いながらも、実に楽しそうに自分自身との対話をしていきました。
その瞬間に、「ほら、そうだろ~!(笑)、言ったとおりだろ~(笑)。そんな簡単には夢実現の文章なんて作れないんだぞ~!」という感じで、タイミング良くモチベーションを保つ言葉を返せるかどうかも指導ポイントです。

(3)アファメーションを作る
①項目を選ぶ
メインブランチ1本につき、25項目の肯定的キーワードができあがりました。この中から2個だけ、最も重要だと思われるものを選び出します。メインブランチは全部で5本ありますから、選び出される言葉は全部で10個になります。

②選んだ言葉を文章化する
重要単語の10個をひとつひとつ文章に書きかえていきます。その時に過去形や未来形の文章は一切使わずに、すべて現在形で書きます。たとえ今、自分がJリーガーではなくても、まるで現役Jリーガーであるかのように書きます。こうしてセルフイメージの居所を確定させるのです。

③アファメーションを作る
最後に10個の文章をまとめて、ひとつの文に書き直します。
小学生は「未来に生きる存在」ですから、どうしても未来形の文章に書いてしまいます。つまり、「○○になっている」とか「○○という努力をしていく」というような目標文になりがちなのです。
アファメーションは目標文ではありません。自分自身の無意識を高いレベルに強く動かす脳科学の一手法です。「宣言文」です。現在形の文章で書き、それを毎日読むことで、自分の夢に向かって自然に動いてしまうエネルギーとなります。書いたような自分でないと居心地が悪くなる。だから自分がネガティブな方向に動きそうになる瞬間に、「あっ!これは自分ではない!」とすぐに気づくようになります。そして、宣言したことに役に立つことが自分の周りに起こった瞬間に、それを的確にキャッチできるようになります。これを「セレンディピティ」と言いますね。


こうしてできあがったのが先ほど紹介した文章です。

一人が書きましたので、子ども達が「ミラーニューロン」を意識している我が教室空間では、次々にこうしたアファメーションが生まれてくる可能性があります。

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いかがでしょうか?
「大人ですらできないようなことを小学生がやってしまっている」と公言してはいけませんかねぇ?

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