小学生バレーボールの大会になると、本部席で必ず話題になることがあります。
「キャッチボール(ホールディング)の反則」についてです。
長年、小学生バレーボールの指導を続けていますが、いまだにこの「キャッチボール」の基準がはっきりと分かりません。大きな大会の前になると、必ず「レフリークリニック(審判講習会)」があり、ハンドリングの基準を確認するのですが、正直な話、私はただの一度だって納得したことがありません。
いったいハンドリングの基準はどこにあるのでしょうか?
審判の主観でしょうか?
毎年、全国大会の役員として東京体育館の熱戦を観てきましたが、その年によっても基準が違うし、審判個人によっても基準が違います。それによって試合の結果まで影響を受けている場面を嫌になるほど見てきました。
ある年の全国大会レフリークリニックでは、コートの後ろの方で判定を見ていた地方チームの監督さんたちが、「あれはキャッチボールでしょ!うちの県だったら確実に笛を吹かれるよな。」と言っていることもありました。ところが、他の地方の監督さんからは、「いや、そんなことはないんじゃない。あのくらいなら問題ないよ。今日の審判委員会の先生も反則を取らないでしょ。」と正反対の意見。
確かにそのレフリークリニックではすべての大会審判員がいる中で、だれからも異論なく反則は取られなかったのですから、いったいどこに基準があるのか私には分かりませんでした。
実はその後の大きな大会では、どうも次々とキャッチの反則を取られたようで、私のハンドリング基準はまたまた混乱しました。
「どこに基準があるの???」
辰巳ジャンプが初めて都大会に出場した試合。相手のセッターのトスは完全に投げ上げる感じで、あんなことをされたらサーブでいくら崩しても全部トスにされてしまうと怒りを感じたこともありました。それでも反則は取られず、私も子ども達も混乱し、結局9-1のリードを逆転されたこと、私の中にトラウマとして残りました。
逆に、そのトスを反則に取ってしまったら、子どもがかわいそうじゃないか!と感じたこともたびたびあります。決勝戦まではまったくキャッチを取られなかったのに、決勝では次々と笛を吹かれてトスがあげられなくなったセッターの姿も見ました。だったらそれまでの試合でもキャッチとして反則を取るべきでしょう。最後の最後で審判個人の感性で反則とされるのはどうなんだろう?と感じました。
そんなわけで、何年たってもハンドリングの基準が分かりません。
「ハンドリング基準は永遠の課題」などと避けて通らず、何らかの明確な基準がほしいと思うのは私だけなのでしょうか?