マインドマップとは恐ろしいものだ・・・ 【かなりの長文になります。携帯の方はご注意】

題名に意味深なことを書きました。
昨日ほどその力を思い知った日はないからです。

昨日の試合に、自分の思いを強く込めてマインドマップを描いてきた子とそうではなかった子に真っ二つに分かれたため、プラスマイナス両面の効果がはっきり表れた一日となりました。“マインドマップフェロー(研究者)”としてはこれほど有用な実践事例はないのですが、“監督”としては反省しきりでもあります。


辰巳ジャンプが今年の最大目標にしてきた東京新聞杯での都大会出場をかけた東京3支部決勝大会1日目を戦いました。16チームがABCDの4リーグに分かれて初日を行い、2日目の順位決定リーグで上位6チームだけが出場権を得る大会。辰巳ジャンプの結果は残念ながら1勝2敗でDリーグ3位となり、出場権の獲得はならず、9~12位決定戦に回ることとなりました。

しかし、この順位決定戦も12月に行われる「東京都交流大会」の出場権がかかっているので全勝しなくてはなりません。辰巳ジャンプの秋はまだまだ終わりません。


さて、昨日は本当に大事な試合であったので、当然ゲームプランのマインドマップを描いてくるように、1週間前に指示を出してありました。結果から指導者としての反省をすると、練習会場がないならないで工夫の余地があったと感じました。子ども達の自主性に任せるのではなく、平日の夜に1日でも集めて、私の指導の元、みんなでマインドマップを描けば良かったのではないかと。
この詰めの甘さが2点差にあらわれてしまいました。



まずこの2枚のマインドマップを見てください。全然ちがう雰囲気のマップですが、同じ子が描いたものです。



上は家で一人で描いてきたもの。
セントラルイメージが非常に弱いのです。このイメージから簡単に想像できるのは、マインドマップをかいてこないと井上に怒られるという「やらされ感」と、この試合の意味を心の奥から感じてはいなかったということです。きっと時間がなくて早く描いてしまおうと、チャッチャッチャッとやったことでしょう。残念ながら、これでは力を発揮することができません。
この子は1週間前までにスパイク技術がどんどん良くなり、これならば点を取れるというレベルまで行っていたのですが、今日は朝一番からボロボロでした。身につけつつあったスパイク技術をすべて失ってしまったほどに・・・。

そこで描かせたのが2枚目のマインドマップでした。2試合目が終わって、空き時間が生まれたので、
「こんな大切な試合に、これほどいいかげんなものを描いてくるとは・・・全然分かっていない。自分の試合と思っていない。書き直せ。」
と私に言われて描いたものです。

どうでしょう。別人が描いたとしか思えないくらい違いますよね。自分自身をしっかり追い込んで見つめていけば、これだけのものが出てくるのです。セントラルイメージが良くなりましたし、文字を書く筆づかいといい、字の力強さといい、1枚目とは比べようもないほど強さを感じます。本人の言葉を借りれば、「これでサーブが立ち直りました。」ということでした。



次はエースアタッカー(キャプテン)が描いてきたものです。

実は指導者として細かく見れば見るほど、ドラマ性のあるマップなのです。
これまで私に「お前は全くキャプテンシーを発揮できないのか!」と怒られ続けてきた子です。しかし、とうとう殻を破りました。赤丸をつけてあるイラストに「笑顔」のイメージが描かれています。「決めてもミスしても“笑顔”」とかかれているのです。私はこれを求めてきたのです。さらにその行動がチームメイトをも「オロオロさせない」ということにつながると気づいています。
いよいよ信頼できるエースアタッカーの誕生ですよ!

スパイクもよく決めてくれた。
スパイクのブランチには「うつしゅんかん・0.1秒・相手のコートを見る」とかいてあります。自分よりも10センチ以上背が高いブロックを相手に、本当によく打っていきました。
どんなに劣勢になっても、みんなの元気がなくなっても、エースとセッターの二人で最後の最後までバレーボールをやり抜いていました。あきらめないで点を取りにいっていました。

これこそ私が彼女に求めてきた姿だったのです!


4枚目のマインドマップは「マインドマップ大賞受賞者」であるセッターのものです。

この子がここ一番という試合を前に描くマインドマップは本当にすごいです。なんなんでしょう?この明るいセントラルイメージは。実はこのイメージに出ている子ども達の配置にも重大な意味があるんです。辰巳ジャンプ関係者にしか分からないことです。セッターとして考えに考えた深みのあるセントラルイメージなんですよ。チームの監督の立場から見たら、涙もののセントラルイメージなのです。

ブランチにもたくさんのイメージで強調をかけ、自分のパフォーマンスを最高に発揮できるようにしてあります。

この子がこういうマップを描いてきた時には、一切を任せて大丈夫です。いつもはミスが続いて、私に一番怒られている子ですが、この日セッターに何か言った記憶が私の記憶にはありません。まさに描いてあるとおりに試合をしていました。



次はレシーバー(副キャプテン)のマインドマップ。

この子はレシーバーの要として懸命に強打拾い上げてくれる子です。本人の試合後の反省を聞いてみても、「レシーブは自分でもよく頑張ってセッターに返していけた。」と答えています。
確かにマインドマップはパッと見ると、右上のレシーブのブランチだけが目につくんですね。

実はクラスの勉強を指導するときにも言っていることなのですが、「ペンの色は目立つ色と字、見やすい色と字で描くように」というポイントがあります。自分の描いたことすべてが一目で脳に刻み込まれていくようにするのがマインドマップ効果を大きく引き出すコツなのです。

それからセントラルイメージが弱いことが残念なところです。このイメージでは勝負の時に叶わないのです。もっともっと強いイメージで自分自身のことを描かなくてはなりません。
私からは、
「これ以上ないくらいに勝って喜んでいるセントラルイメージを描きなさい」
と指示が出ていたわけですから、忘れないでほしいと思いました。


次は非常に興味深い分析をしたいと思います。

このマップはイメージで描かれているところが多く、一見すると良いのではないかと思われるものなのですが、○でかこって説明を入れてあるとおり、「目標意識の分散」が見られるのです。少なくとも4分割されている目標。脳科学的視点で見ると、これではいけないのです。ど真ん中にひとまとまりのイメージで目標を描いていくことが大事なのです。その時に「文字」を使うよりも「絵」で描いて方が良いのです。絵がブランチの伸びを止めていて、自分の発想を止めてしまう事例です。

本来であれば試合の合間に描き直させたかったのですが、いかんせんチームの人数が6人。試合間もラインジャッジや得点係、記録係と役目がある。残念ながら描き直しをさせている時間はなくなりました。この子も描き直しをさせてあげられたら、最後の1試合の動き方が良く変われたと思われるだけに可愛そうなことをしました。


最後にもう一人、マップが激変した子を紹介します。



この子は1週間前の練習を都合で休んでいたので、この日の大会の重要性についてはまだまだ理解できていませんでした。しかもバレー経験が10ヶ月。まだまだ初心者の段階を脱してはいません。車の運転と同じで「若葉マーク」つき試合参加です。
家で描いてきたマインドマップが1枚目ですが、このセントラルイメージなら10秒で描けるでしょう。マインドマップの場合、それではルール違反です。7つのルールのひとつ、「時間をかけてていねいに描く」を守っていないので、パッと見ても力のないマップになっています。

そこで描き直しをさせたのが2枚目のマップ。
まず、仲間のユニホームが描かれ、みんなで頑張りたいというイメージができあがっています。
次に、自分が果たすべき役割(レシーブ)をイメージで描くことができています。特に、相手がスパイクやサーブで攻めてきた時の「イン・アウトのジャッジ」をしっかりやって、1点につなげようという意識が強く表れています。
さらに、ブランチの端々に「走る」「動く」「逃げない」という言葉が必ず出ています。

これだけ描ききれば、プレーに影響がないわけありません。

全ての試合が終わった後にベンチに帰ってきたこの子の表情からは、負けたことは悔しいけれど自分の力は精一杯出したというさわやかさが感じられました。
「自分の力を全部出し切れたと思う人?」という私の問いかけに、自信を持って手をあげていた姿が忘れられません。

********************

辰巳ジャンプの今年のチームは、極端に少ない練習時間の中で何とかして最大限の成果をあげたいと「メンタルトレーニング」に最先端の脳科学を取り入れてきました。「ホールブレインバレーボール」と名付けた五感をフル活用する感性バレーボール、「マインドマップを使ったゲームプラニング」、「アファメーションを使った強い目標意識」、「視野を360度に近づけるための練習」など、監督にこれほど勉強をさせてくれた子ども達はいません。
私の指導の引き出しを確実に向上させてくれた子ども達でした。

少ない人数で一生懸命頑張ってきたからこそ、12月の「東京都交流大会」には必ず出場させてあげたいと思います。

最後にアファメーションを書き残しておきます。

「辰巳ジャンプは2008年10月13日の試合で全力を出し尽くすチームである。」
「辰巳ジャンプは2008年12月の東京都交流大会に出場する。」


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自主的マインドマップ学習のすすめ

子ども達へのマインドマップ指導は次のステージに上がろうと思っています。

これまでに取り組んできたことをまとめると、

・アイデアを浮かばせたいとき
・作文や感想文の構想を練るとき
・文章理解をするため
・プレゼンテーションをするときの原稿として
・社会の学習内容の理解
・歴史上の人物を調べてマップ化
・テレビ番組を視聴してマップ化
・理科のビデオを視聴してマップ化
・移動教室の日程確認マップ
・夏の想い出マップ
・グループマインドマップ
・聞き取りマインドマップ

とこんな感じ。これはほぼ教員側から与えられた課題でした。

次のステージは「自主的にマインドマップを毎日かく」という課題にしていきます。一番簡単なテーマは「その1日の学習内容を復習するマップ」だと思いますが、それだけでは面白くないので、好きなようにかいて良い。この自由さの中に新しいモノを生み出していくパワーがあるのです。

昨年度、21人で9800号の新聞を発行してきた学級ですから、自主的な動きがリズムに乗ってくれば想像を超える状態になるはずです。

画像のマインドマップは早くも自主的にかいてきたマップで、「ゲームについて」をテーマにして自分の考えをまとめてあります。

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NHKスペシャル 「病の起源」 【マインドマップ】

 10月5日に放送された「NHKスペシャル 病の起源 第3集 腰痛」を見ながら描いていったものが画像のマインドマップです。

 「NHKスペシャル」や「プロフェッショナル」など、NHKの番組は取材が長期的に行われている上、難しい話題を視聴者でもわかりやすいように工夫して編集されているので、マインドマップを描くためのトレーニングにはうってつけだと感じています。

それでは五本のメインブランチについて説明しましょう。


(1)腰痛のメインブランチ
 腰痛は人類が二足歩行を始めた時からの宿命なのでしょうか?

 腰痛の種類には様々なタイプがあります。腰椎のズレからくる痛みであったり、椎間板が劣化して痛むヘルニアもあります。椎間板は二足歩行を始めた人類の弱点であるとも思えます。
 治療には腰に金具を入れて補強をしたり、骨を削ったりして痛みをのぞきます。それまで痛くて台所の洗い物さえできなかった方が、手術をすることでまったく痛みが取れるということがたくさんあります。


(2)発生のメインブランチ
 二足歩行を始めた人類は、タンザニアの遺跡で確認された360万年前の「二足歩行の足あと」が最古だと確認されています。二足歩行をすることで、腰の骨の動きが変わり、骨盤の形成にも大きく影響があらわれます。
 600万年前に人類の祖先はチンパンジーから分かれたと考えられています。木の上生活をするチンパンジーは腰椎が動いてしまうと危険が大きいのであまり動かなくなっています。それに比べて人類は直立歩行をしながらバランスを取るために、腰椎が前後左右に柔軟に動くように進化しました。これによって、世界中に歩みを進めることができたわけです。


(3)原因のメインブランチ
 腰痛の原因ははたして「二足歩行」なのでしょうか?
 タンザニアのハザ地区に住んでいる民族は狩猟生活をしているため、それこそ1日中歩き回っています。それなのに、「木から落ちて腰を打った」「転んで腰を打った」ということ以外の腰痛はまったくありません。
 また、長距離選手はかなり長い間二本の足で走っていますが、腰椎を調べてみると椎間板が劣化していないことが分かりました。これは、歩いたり走ったりすることで、腰の動きを滑らかにするコラーゲンが生成されるためなのです。


(4)アブ・フレイラのメインブランチ
 メソポタミア西部の遺跡である「アル・フレイラ」では、多くの人たちの背骨がかなり悪化している、つまり腰痛に苦しんだことを証明する遺骨が出てきました。この原因には、文明の進歩による生活方法ということが考えられます。
 アル・フレイダの人々は農耕文明の中で生活をしていました。収穫した豆や米を粉にして保存したり加工したりして食べていたのです。この粉を挽くという作業が腰に与える負荷がものすごく大きいのです。
 福島医科大学の調査によると、体重72キログラムの人が普通に立っている時の腰への負担は68キログラムであるなのに対して、前かがみの姿勢を取った時にかかる負担はなんと232キログラムもあるのです。
 アル・フレイダの人々は、“家族のため”を思って石臼を使って粉引きを毎日していたのですから、それ以上の負荷が腰にかかっていたはずです。
 人類が農耕文明に変化してきたことで、この他にも種まきや収穫の時に「前かがみ」の姿勢をとることが増えました。


(5)現代社会のメインブランチ
 最近、スポーツをする人の中にオーバーワークによる腰の故障をうったえるケースが増えました。例えば、テニスではボールを打つときに激しく腰をひねったり曲げたりします。その上、相手の打った強打を返球するという負荷もかかります。知らないうちに腰椎分離症や疲労骨折していたということがあります。
 腰は、同じ動きを長時間繰り返すことによって負荷が増していきます。

 他にも原因が考えられ始めました。

 実は腰痛治療の現場では最近まで研究から逃げていた背景があるそうです。なぜなら、腰痛の原因の85%が「原因不明」だからです。分からないから取り組めないという当たり前といえば当たり前な理由で研究が進みませんでした。しかし、ここ10年でかなり研究が進みました。
 その中で、「心理的ストレス」が腰痛に与える影響が大きいということが分かってきました。ある実験によると、心理的ストレスを与えた場合、背筋が緊張し、実質的に腰にかかる負担が70キログラムほど増すという結果が出ました。

(5)原因不明のブランチ
 作家の夏樹静子さんも腰痛に苦しんだ一人です。その痛みはまるで腰で火山噴火でもしているかのような、またはナイフで腰を切り刻まれるかのようなもので、どんな姿勢をとっても痛みが消えなかったそうです。担当医師は「心因性の腰痛」であると診断しストレスをなくす治療を行いました。
 夏樹さんはミステリー作家ですが、この腰痛が始まる前にミステリーではなく、これまで書いたことのないジャンルの仕事を始められたそうです。そのストレスがご本人の自覚を超えるほど大きかったらしい。しばらく入院して休んでいたら予定よりも早く治ったそうです。

 腰痛は心と密接な関係があることが分かってきました。
 心と体の両面からの治療が必要なのです。

 不安症の人はそうでない人の30倍、腰痛になりやすい。

 脳科学から見た痛みの出方も研究されました。通常、痛みというのは脳の視床を通過して前頭葉でその情報が整理され痛みとなるわけですが、“慢性化した腰痛”の場合は、視床を通りすぎて直接前頭葉が反応してしまうそうです。そうすると実際の痛みよりも「感情面での痛み」を感じてしまい、痛みのコントロールが不可能になっていく。自分の心が痛みを増幅してしまうという結果につながってしまうそうです。

*******************

 脳が痛みを感じるしくみを理解しているかどうかで、痛みの感じ方が違ってくるだろうと思い、自分自身で人体実験をしてみました(笑)。というのも、ちょうど先週の土曜日から胃痛におそわれて自分の仕事もままならない状態で困っていました。食中毒かと思いましたが、どうやら胃炎のような気がします。
 そんなわけで、まずやってみたのが「イメージ療法」。悪の細菌武士団と善の免疫軍団が戦う様子をイメージしながら寝ていました。夢の中でも戦っていたのかなぁ?朝方、起きる直前に、頭の中にイメージされたのが「白衣の看護師さんチームが現れて善悪両軍共に助ける」場面でした。
 次に、痛みを感じた瞬間に、「視床を通して前頭葉では痛みを感じなくなるようなイメージを湧かしてみよう」というような自分の体内イメージを想起してみました。
 これ、けっこう効き目あります。

 でも、「そんなことしていないで、早く病院に行きなさい!」と怒られそうですね(反省)

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半分教師 第29話 「てんか」

休み時間、教室から子どもたちが一人もいなくなった。男子も女子もみんな。
「消えてしまった・・・・・」
私はビックリした。いったい何が起こったのか???

今から12年前。3回目の6年生(現在24才かな)を受け持った時の話である。
子どもたちはみんなどこへ行っていたのか?
屋上であった。

全校で800名近くいた大規模校では屋上まで遊び場所で使わなくてはならなかった。柵を高くしてボールが飛び越えないようにしていたし、30メールくらいの陸上トラックもあった。

クラス全員がいなくなるほど屋上に何があったのか?

みんなで「てんか」という遊びをしていたのであった。

この「てんか」とは、ボールを数個使って当て合うゲームで、だれかに当てられると命がなくなってしまい、ゲームに参加できなくなる。しかし、自分を当てた子が他の子に当てられるとゲームに復活できるというルールである。
このルールで遊ぶと、当てられた子は自然に「○○ちゃんを当ててぇ~!」と大きな声で叫んで助けを求める。授業ではほとんど声を出さない子まで、信じられないほど大きな声で遊んでいた。

楽しそうなので私も仲間に入れてもらった。
単純だが、ドッヂボールよりも運動量があり、全員が積極的に参加できる点が素晴らしかった。

このゲームは、今では私の“武器”になっている。
これをやるとクラスは確実に良くなる。
人間関係を育むことができるボールゲームである。

今の学年の子どもたちも「てんかをやるよ!」というと喜んでくれる。

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NHKプロフェショナル 「脳活性法スペシャル」に参加してきました

10月2日、「NHKプロフェッショナル・仕事の流儀」を観覧してきました。
またまた茂木健一郎先生に直接お話をうかがう機会に恵まれました。今年に入ってもう4回目です。茂木先生の“おっかけ”をしているみたいな井上です。

今回の「脳活性法スペシャル」は、番組の100回記念特別番組なのでした。3年前にスタートしたこの番組。それぞれの道で「プロフェッショナル」といえる方々を100人も世の中に紹介してきた影響力は本当に大きいと思います。なにしろ番組スタッフの意気込みがビンビン伝わってくる。ぜひとも長寿番組になってほしいです。

この番組を見ていて、私のひとつの目標イメージができました。
「自分もこの番組で紹介してもらえるくらいのプロフェッショナルな教師を目指そう!」
かなり大それたこと考えていますが、そのくらいのことを目標にしておけば脳がそれに近づこうと自動操縦をはじめるでしょう。自分の脳を働かせるためにブログに書いています。


さて、昨日の収録は3つのテーマを取り上げ、これまでのプロフェッショナルな出演者の共通点を見出したビデオを見た後で、茂木先生が脳内から智慧が湧き出るような話し方で解説をしてくれました。

「豊かな発想(アイデア)を引き出すには?」

ひとつめの結論は、「とことん考えてから“寝る”」ということが大事だということでした。
「ポニョ」を生み出した宮崎駿監督も、「ともだち(20世紀少年)」を生み出した漫画家の浦沢直樹氏も、グワ~ッと考えに考えて、行き詰ったところで「睡眠」をとるそうです。すると考えていたことが寝ている間に側頭葉で整理(最適化)され、起きた時に「あ~、そうか!」という気づきにつながることが多いと言います。
寝ている間に情報を熟させるわけですね。
朝起きた後が、脳の最大のパワーが出る時間帯。これを活用しない手はありません。皆さん、これまでよりも1~2時間早起きして、朝に勉強をしましょう。

ふたつめは、「アイデアが出やすい場所を作る」ということです。
慣れ親しんだ場所が良い。毎朝歩く散歩道やいつも仕事で車を使う人はその中とか、お風呂、トイレ、書斎で好きな音楽を流すとか、人それぞれ違いますが、あまり外界からの情報に左右されず、しかも適度なノイズのある場所。まったく刺激のない静寂すぎる場所は脳が不安を感じるので、気にならない程度の刺激がある中の方がアイデアが生まれやすいということです。

「プレシャーに打ち勝つには?」

人生様々なプレッシャー、ストレスがかかりますね。それをどのように乗り越えていけば良いかという話題です。

まず「笑いを活用する」ということ。
笑うということは脳を活性化させ、ポジティブな状態を生み出します。また、大きなプレッシャーに対して楽観的に捉えることができるようになり、これを習慣化すると脳を「楽観脳」に作り変えることができるそうです。

4月に放送された『脳活性法スペシャル』でも番組内で脳の実験をしましたが、今回も笑うと脳がどう反応するかという実験をしました。実験台になったのは「三宅民夫アナウンサー」でした。三宅さん、信じられないことにかなりの“あがり症”だということで、昨日も手に汗をじっとりとにじませながらのご登場でした。
実験では、スティックを口に縦にくわえて強制的に「笑えない状態」を作った時と、横にくわえて口角を上げた「笑った状態」を比べると、脳はどういう反応を示すかということをやりました。
結果、実際には笑ってはいなくても、口角を上げる表情を作るだけで、脳は活性化させそうだということがはっきり顕れていました。

**************

実は私、ここ1ヶ月くらい続けていることがあります。それは「無理やり微笑みを作る」ということです。どうしてやりだしたのかというと、和田裕美さんが書いた「人に好かれる話し方」という本の影響です。口角を上げ続けることって最初はけっこうきついのです。何しろ表情筋が鍛えられていないので、顔が引きつります。ところがしばらく続けているとそういう表情が習慣化します。すると不思議なことに、気持ちが安定するし、いつも楽しさを見出せるし、物事に対処していくスピードも増します。

こうして「笑顔」の自己トレーニングをしているうちに、こんなトレーニング方法が浮かんだのです。
心の中で「道ですれちがう人の長所を一瞬で見極め、ひと言で褒める」というトレーニング方法です。これを始めて今日で4日目になりますが、かなりポジティブな人間に変われるのではないかなと感じています。実はこのトレーニング方法を学校教育(教員研修)に取り入れることで、教員の子どもたちを見る目が養われるだろう、これまで以上に温かな目で見ることができるようになるだろうと確信しています。
学校の場合は心の中だけで留めずに、「ろうかですれちがった子どもを一瞬で褒める」という行動までできるようになれば、学校は変わりますよね!!!
やる気にさえなれば、これほど簡単な改革方法はありませんよ!

*************

「高いモチベーションを保つには?」

これも答えはふたつ。
「小さな成功体験を積み重ねる」
「人生の師匠を持つ」
文章がかなり長くなってきたので、これについては茂木先生の最新著書である「脳を生かす仕事術」を読んでみてください。


「プロフェッショナル・仕事の流儀  脳活性法スペシャル」の放送予定日は、10月21日(火)22:00~NHK総合です。
皆さん、ぜひ見てください。


脳を活かす仕事術
茂木 健一郎
PHP研究所

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和田裕美の人に好かれる話し方-愛されキャラで人生が変わる!
和田 裕美
大和書房

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「ポン・ピュン・ラン」がズームインで紹介

今日、これから放送される(7:35ごろ)ズームインで、「ポン・ピュン・ラン」を紹介するそうです。
私の学年ではいち早く取り入れてきました。少しは先見の明があったかな???

このブログでポン・ピュン・ランについて書いた記事一覧をリンクしておきます。

→ポン・ピュン・ランについて

2時間で足が速くなる!―日本記録を量産する新走法 ポン・ピュン・ランの秘密
川本 和久
ダイヤモンド社

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宮崎駿監督とセントラルイメージ

私も大好きなアニメ映画『天空の城ラピュタ』や『魔女の宅急便』『崖の上のポニョ』など、ジブリ作品を次々に生み出してきた宮崎駿監督はあまりにも有名です。


茂木健一郎先生がNHK『プロフェッショナル仕事の流儀』でも紹介し、また最新の著書『脳を活かす仕事術』の中でも取り上げている、宮崎監督の作品作りについて感じたことがあります。

「あっ!これはマインドマップのセントラルイメージを描く作業と同じだ!」

と思ったのです。

その文章を抜粋させていただきます。


①「宮崎さんの映画作りは、一枚の絵を描くところから始まります。ストーリーの細部を決める前に、映画の設定や鍵になるシーンを自ら筆をとって具体的な『絵』にしていくのです。この絵は『イメージボード』と呼ばれるもので、最終的に『その映画の本質を描ききった一枚の絵』にたどりつきます。」

私たちがマインドマップを描く時も、まずはじめに『セントラルイメージ』から描き始めます。このセントラルイメージを丁寧に描けば描くほど次に続く“細かい部分”であるブランチが拡がることがマインドマッパーには実感として分かっています。



②「一枚の絵ができるまでの過程は壮絶です。」

マインドマップを描くときには「楽しむ」ということが一番大事なルールですが、大きなものを生み出すときには壮絶な格闘をしてみても良いのかなと思っています。
実際に私自身も昨年の12月に「はたして本当にマインドマップの教育フェローになってしまって良いものか?ただでさえバレーボールの監督や役員をしていたり、研究でも忙しいのに・・・・健康を害するくらいに大変なんではないだろうか?大丈夫だろうか?」と悩みに悩み、気も狂わんばかりの状況の中でマインドマップを描いた時、自分の果たすべき使命がはっきりと見えたという経験があります。
そこから私の教育実践が始まったわけです!



③「宮崎さんは時間をかけながら、何枚も何枚も絵を描いていきます。(中略)そして、幾度となく描き直しを繰り返し、数ヶ月を経て、やっとその映画の本質を一枚の絵として描ききった「イメージボード」が完成します。」

いかにイメージが大切であるかを物語っているお仕事ぶりだと思います。
マインドマップを学んでいる方にはもう分かっていることですが、これまでの学校で指導されてきた、文字だけ、色は鉛筆の黒と赤ペンくらい、多少の記号やアンダーラインを引く程度というノートの書き方では、これからどんどん進んでいく「高度情報化社会」に対応していけない。
どのように学習したら、自分に必要な情報をインプットし、脳内で熟成後、アウトプットしていけるかを指導していかなくてはならないはずです。
その際に、「イメージ」で描いておくことが非常に大きな力を発揮することになります。
マインドマップで描いたものは、自分の思いがこもっていくので、何度も何度も見たくなります。そしていつのまにか復習をしているということが増えていきます。



④「宮崎さんでさえ、一枚の『イメージボード』を描くために、何度も情報の入出力を繰り返さなければなりません。しかし、こうした過程を経て初めて、宮崎さんのアニメ映画にはすばらしい生命力が吹き込まれていくのです。」

私たちの描くマインドマップにも、これだけの生命力を吹き込みたいですね。
きっと宮崎監督の境地に迫っていくことができるに違いありません。


私がマインドマップを本格的に学び始めたのが昨年の10月21日です。早いもので、そろそろ1年がたとうとしています。始めにインストラクターの皆さんに言われたのが、
「1日も早く100枚描いてみてくださいね!」
ということでした。私は、
(えっ!100枚??? この人たちの感覚、いったいどうなってるんだ???)
と思ったのが正直な気持ちでした。その後、11~1月の間に5回の「フォローアップ講座」と3日連続の「教育フェロー研修」を受けましたが、そのたびに、
「もう100枚描きましたか?」
と聞かれるので、すごいプレッシャーだったわけですね(笑)。完全アウェー状態でした。

ところが今日、自分が描いたマインドマップの枚数を数えてみると「合計530枚」でした。この大量の枚数には自分が驚いています。よく頑張ってきたなと自分を褒めてもいいのかな・・・・・

でも、まだまだスタート地点に立っただけです。
教育現場でもっともっと活用できるように、引き出しをたくさん作っていくことを自分の課題としてこれからもチャレンジします。


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脳を活かす仕事術
茂木 健一郎
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半分教師 第28話 「クラスの旗」

私自身、小学校に転勤して初めて担任したクラスへの思い入れは年を経るごとに強くなっている。

転勤当時26才(にしては老けていたと言われている…泣)にして、気持ちは新任教員を同じだった。初めて受け持つ小学生だから、心を込めて働かせてもらおうと思っていた。しかし振り返ってみると、学年4クラスのうち自分の受け持った3組だけが経験の浅い担任であとの3クラスはベテランの先生方。保護者の皆さんはとても心配だっただろう。とにかく一生懸命やるしかなかった。

いろんなエピソードはあるが、自分の心に残っている良き思い出に「クラスの旗」を作ったことがある。その旗に描いたのは3匹のライオンであった。

「勇気」「団結」「友情」の意味を込めた3匹のライオンの旗。

12月の校内マラソン大会に向けて、クラスのシンボルとして作ったものだ。

全校でそんなものを掲げたのは我がクラスだけだったので、これまた足並みを乱す勝手な行動であったことは間違いない。
今となっては恥ずかしい話でもある。
しかしこの時の猪突猛進型・若手教員だった私は、「この旗で学校の雰囲気まで変えてやる」くらいに傲慢に行動していた。

いろんな反省もあるが、子ども達といっしょに旗を作って盛り上がった経験は、私の心の財産として刻まれた。(ほとんど自己満足な世界かもしれないが)


小学校教師として初めて担任したこのクラスからは本当に面倒見の良い子ども達が育っていった。みんな社会の中で頑張っている。卒業生の活躍する情報を知った時の喜びは格別だ。

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