今回ジャカルタで東急8500系を撮っていた中でも、8608Fは思いがけず大当たりな編成となりましたが、いっぽう訪問を計画していた時点から「絶対に撮りたい」と思っていたのが8604Fです。
ジャカルタの東急8500系のうち8604Fは、8607・10・11Fと並んで、昨年と比べて大きくイメージが変わった編成のひとつでしょう。昨年の夏の時点では、8604Fは黄色系濃淡の鮮やかな帯色を締め、ブカシ電留線に常駐する虎の子編成として、主にジャカルタ・コタ~ブカシ間の急行として運用されていました。しかもその運用は、ブカシの他の編成が日中になると東線経由のエコノミーACとなるのとは異なり、日中でも検査のあるときを除いてひたすら中央線~ブカシ間の急行として用いられるというもの。そして、ブカシ線の中央線直通急行が運休となる日曜・祝日には、8604Fはブカシからアンチョールへ向かう行楽急行に抜擢され、タンジュンプリオク線へと入って行くという濃厚な光景が見られたものです。
しかし、私の初訪問から間もなく検査期限を迎えた8604Fは、都営6000系のいくつかの編成と同じ緑+黄帯へと装いを改め、引き続きブカシ電留線を拠点として運用されています。一番ミソな点は、正面の車番がインドネシア鉄道のマークの下から浮き出た感じで見えることでしょうか?! 最近では特定の編成が毎日同じ運用に入るということはなくなったようで、平日の日中でも↑こんな感じで東線のエコノミーACとして運用されるようになったのは大きな変化です (そう思っているのは私だけかも知れませんが ^^;)。
もっとも、ブカシ電留線常駐であるとはいっても、基本的にはデポック電車区所属ということになっていますので、たまにはデポックに検査入庫することもあります。というわけで2枚目の画像は、ブカシ常駐編成である8604Fがデポック行急行として走る貴重な (?) シーンです (*^^*)。
なお、先日8608Fの衝突の爪痕としてスカートと投石避けが欠損しているシーンをご紹介しましたが、8604Fはもっと大変なことに……。デハ8504が横から衝突された結果、ドア1枚と側面が大きく損傷したため、代わりに都営6000系のドアを流用……(昨年夏にボゴールで衝突・大破した車両から持ってきたのでしょうか?)。そして側面もコルゲートを省略したステンレス板が貼られています。窓のすぐ下のリブに限って丁寧に凹凸を作っているのはお見事ですが……。床下の抵抗器は無事だったのだろうか?スペアを取り付けたのだろうか?ということにつきましては不明です (^^; →詳しくは続きの画像をご覧下さい)。
そんなデハ8504、クマヨランからジャカルタ・コタまで短時間ながらも乗ってみたのですが、やはり東急8500系の車内で都営6000系のドアというのは何ともミョーな気分ですなぁ……(汗)。それ以外の化粧板など内装は見事に再現され (あるいは、当初から車内に達する損傷はなかった?)、ここらへんの工作技術に関してマンガライ工場は十分確かなものを持っている、ということが分かった一幕ではありましたが……。やはり事故は起こらないに越したことはないでしょう。