地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

関西のスラトゥス・ティガ (2) 環状線オレンジ

2010-09-16 00:00:00 | 国鉄型車両


 先月の京都出張の翌朝は、既にアップしました通り大和西大寺にて乗りバスに興じ、その後は近鉄奈良線を楽しみつつ鶴橋へ。いつものようにホームを覆うキムチのかほりも猛暑の中でひときわ濃厚で、そんな空気に「ミナミの入口」を感じつつ環状線ホームに上りますと、関東ではあれほど大勢の「鉄」を沿線に集めるオレンジの201系が、誰からも注目されずフツーに行き交っている……ということで、そんな「昭和」が色濃く残る関西の鉄道シーンへの思慕がますます強まるばかりです (まぁ環状線の201系は大規模更新を受けており、正面以外の印象はかなり変わっていることは否めませんが……。あと「そんなのイヤだ!関西のJRと私鉄は関東を見習って車両更新を急ぐべき!」「そんな見方は関東人のわがままだ!」と思われる方もおられるでしょうが、所詮一個人の趣味嗜好ということで……)。
 というわけで、「環状線は相変わらず濃いぃなぁ。そういえば103系も、201系の増加の陰で数を減らしたとはいえ、まだ多少は日中でも来るのではないか?」と思いまして、一駅乗って桃谷へ。光線の関係から後追いで撮ろうと思いまして、ホーム上屋の日陰でじっと炎熱に耐えて待つこと10分少々……ををっ!来てくれたではないですか、103系! (^O^)



 環状線で現存する103系は、運転席窓のパーティションが撤去されて一枚窓に改造されており、個人的にはいかつさが消えて少々間の抜けた表情に変わってしまっているのが残念ですが、まぁこの際贅沢は言っていられないでしょう。201系と同様に大規模な延命工事を施され、ドア窓を注視しなければほとんど201系と変わらない風貌に変わってしまった中間車も、当初は「まじっすか・・・」と思ったものですが、乗ってみれば揺れとサウンドは同じですので、これはこれでまぁ良いか、と (^^;)。むしろ、車齢が新しい車両を中心に、田の字窓とオリジナル車内のままで残る車両も少なくなく、そんなフツーの更新車と大規模延命工事車がごちゃ混ぜに連結されているのが環状線103系の楽しみというべきでしょうか。
 そんなこんなで1本撮って行先幕を見てみたところ……んん?桜島線直通?? (「ゆめ咲線」という如何にも取って付けたようなネーミングは未だに慣れないオッサンです、すみません。笑) これでは、こちらも逆回りに前進して、すぐに次の撮影チャンスを得るというわけには行かないではないか……と思ったのですが、まぁ撮れただけでも御の字でしょうか。そこで、すぐに201系に乗って天王寺に向かっていたところ、何と!寺田町でも103系とすれ違い! すかさず下車して後追いしたところ、この編成はとんでもない大当たり編成であることが発覚しましたので (急カーブのため「お楽しみ部分」が見えず ^^;)、ただちに阪和線に向かうことはせず、もう少々環状線で粘ってみることにしたのでした……(続く)。