地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ヤンゴンで出番を待つDC (斎藤幹雄様ご撮影)

2013-01-21 00:00:00 | 頂き物画像


 日本と東南アジアとの日々強まり行く関係は、単に政治経済全般のみならず、中古鉄道車両の輸出という趣味的に濃いぃ部分においても言えることでありますが、この分野をめぐる研究における堂々たる大家にして、かつ私自身も大いにお世話になっております斎藤幹雄様より、このたび撮れたてホッヤホヤのミャンマー御訪問レポートをお送り頂きました!! そして、有り難くも当ブログへの掲載許可を頂きましたので、現地最新事情の超速報としてご紹介させて頂きます~m(_ _)m 



 1枚目は、極寒の札幌と温暖な西九州という全くの別世界で活躍してきた北海道のPDCと松浦の軽快DCが、何の因果か熱帯のヤンゴンで顔を合わせ、これから同僚として活躍する……という、何ともワクワクするような光景です♪ 松浦は間もなく就役し、PDCはこれからエンジン整備を進めて終了次第デビューとのことですが、果たして3月の私の訪問時にはPDCの整備が終わっているかどうか少々ドキドキハラハラ (汗)。何はさておき、これまでヤンゴン地区で使われてきた日本中古DCは、T車を挟み込んでの酷使がたたって自走出来ない車両が続出し、一部の運用は東方紅21+現地製客車という編成による代走となってもいるようですので、とりわけ道産子PDCの一刻も早いデビューが待たれているのでしょう!
 いっぽう2枚目はキハ181! 当初は中部のマンダレー (第二の大都市) とパガン (巨大仏跡群で知られる一大観光地) を結ぶ急行列車用として整備され準備万端だったところ、マンダレー近郊の急行列車として先行導入されたキハ183の客の入りが悪いこともあって、当面マンダレーでのデビューが宙に浮いているのだとか……。私は今回、時間の都合でヤンゴンのみの訪問ですので、是非ヤンゴンを拠点とした運用で宜しくお願いしたいものです (^^;)。なお、今回頂いた外観画像では分かりにくいですが、跨線橋高さに支障が生じないようクーラーが車体側に埋め込まれ、車内の天井が低くなっています (↓をご覧下さい)。
 なお、今回画像を頂いた3車種とも、塗装変更はせずに日本時代の姿のままデビューするとのこと! その方が日本の中古であることを明確に出来、利用客からも好評なのだそうです……。インドネシアでは最近、車両国産化を求める声とのからみで日本中古であることをなるべく隠蔽しようとする傾向がある中、今度はミャンマー国鉄が大っぴらに日本中古をアピールするようになってきたのは嬉しいことですね♪ (既にバスはそれが当たり前ですが) これもまた、民政移行以来日本との関係が急速に強まっていることの一つの反映なのかも知れません。
 あ~~、ヤンゴン訪問本番がいっそう楽しみになって来ました! (^^)
 というわけで、お忙しいにもかかわらず速報が画像をご提供下さった斎藤幹雄様には心よりお礼申し上げます! m(_ _)m 詳細はいずれ何処かでご発表されることでしょう!


 パッと見ではよく分かりませんが、仔細に眺めると……あれれ、デッキ扉上端のすぐ上に天井が (汗)。ある意味でお見事な改造ではあります……。2階建てグリーン車の天井高さと良い勝負でしょうか (笑)。

彦根魔境雪景色2013 (1) 保存EL群

2013-01-20 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 雪雲が気まぐれなのか、それとも○象庁の予測がハズレまくりなためか、とにかく雪が何処に降る降らないという問題をめぐって振り回される今日この頃。約1週間前に首都圏を襲った水気たっぷりな大雪はその最たるものですし、日本海側で大雪が降ると言っておきながら実は全然降らなかったという展開も……。去る金曜日、1~2ヶ月に1回の京都出張に出掛けたついでに、例によって出張ついで鉄として北陸の某所を訪ね (当面レポートは後回しにします)、しかも大雪の予報に思いっきりワクワクしまくって前夜のうちに東京から到着しておくという気合いの入れ方だったのですが、結果は超スカ (号泣)。線路にうっすら積もった雪も昼前にはかなり融けてしまっただけでなく、水っぽい吹雪ときどきドピーカンという分けの分からん天気ゆえ露出調整も地獄状態でした (-_-メ)。
 とはいえ撮るものは撮りましたので、「まぁ目出度し……でもドカ雪シーンは近いうちに要リベンジだな」と思いつつ京都に向かおうとしたところ、予約していたサンダーバード28号は山科での信号故障&湖西線死亡のため米原経由に (滝汗……琵琶湖の絶景を楽しむため進行方向左側の席を予約していたのですが -_-)。もっとも、延着予定時刻を聞くにつけ、京都での用務にはちょうどドンピシャで間に合うことから、ジタバタせずに車販の珈琲を買い、のんびりと窓外の景色を眺めていたところ……あれれれ?何だか琵琶湖東側~東南側の積雪はパッと見でも10cm前後あり、日本海側と比べて気合い十分なんですけど……(@o@)。とくに米原~近江八幡間は、黄昏時の雪景色が余りにも見事過ぎ! 



 というわけで、翌土曜日 (19日) の関西での撮り鉄予定は、久しぶりにガチャコン近江を探訪することに決定!! しかも近江は釣掛220といい元西武軍団といい、かねてから是非「ネタな車両をのんびりじっくり撮りたい……」と思っていたものの、結局ほかの場所との兼ね合いで後回しになっていましたので、これはもう素直に「雪景色のガチャコンを撮ると大吉なるべし」という天の声と判断せずにはいられないわけです、はい (^^;)。
 そこでまずは、京都駅前の宿での朝食を手早く片付けて、223系の普通列車で彦根へ! 最初の狙いは勿論、雪化粧した彦根の保存車両を撮るためです♪ ここで効率よく様々なアングルから保存車両を撮るためには曇りがベストであり、天気予報でも彦根は曇りとあったことから「では是非近江八幡や貴生川ではなく彦根からスタートを!」と思ったのですが、車窓から北の方を望むにつけ、大津界隈の頭上の晴天がどんどん北上しているように見え、「あぁ~普通はトロい!何で京都7時4分発の新快速は土曜休日運休なのだ!」とイライラ (爆)。まぁ、琵琶湖の向こうに見える白銀の比良山系を車窓から眺める223系のプチ旅は、それなりにいとをかしでありましたが……。
 というわけで8時21分、やっとこさ彦根に到着! 幸いにして曇りが続いていましたので、速攻で彦根「魔境」を上から横から激写しまくり♪♪ 周知の通り、かつて廃車体が数十両ひしめき「魔境」とも呼ばれた近江鉄道・彦根のヤードは、今や駅前再開発と合わせて近江鉄道ミュージアムが見事に整備され、保存車両も超貴重な文化財級の古典電機を中心としたものに整理されていますが、それでもこれら古典電機をはじめ保存車両の密度の高さといい、あるいは西武の電車にアッと驚く大改造を施してデビューさせてしまうという彦根工場の「場の雰囲気」といい、未だにここには「魔境」と呼ぶべき何かがあるような気がするのは私だけでしょうか? しかもたまたま見事に雪化粧し、恐ろしく底冷えする冷気が包んでいたことからして、何やら幽玄ということばすら脳裏をよぎり、とにかく指のかじかみなど一切お構いなしにシャッターを切りまくったのでした (笑)。

消えゆく福知山の183 (元485) 系

2013-01-19 00:00:00 | 国鉄型車両


 JRの全国ダイヤ改正日である3月16日が約2ヶ月後に迫り、あるいは今年のJR車両の転配をめぐる計画が明るみになるにつけ、あの列車はどうなるのか、この車両はどうなるのか……という話題が雑誌やネットを賑わせる今日この頃。しかし、情報に疎く出不精な私としましては、これまで縁がない列車や車両が消えるからといって今さらジタバタしたり、あるいは全くの新型車両や新列車にドキドキワクワクするということは余りないですね……。とはいえ、やはり多少でも馴染みのある車両が消えて行くのは惜しいことだと思うのは確かです。というわけで、近いうちにまた一つ消えて行く車両として、福知山に配属されて長年北近畿エリア特急ネットワークを支えてきた485系改造183系をアップしてみましょう。



 周知の通り福知山の183系は、福知山線電化に伴い北陸線から福知山に移っていた485系の交流対応機器を、七尾線電化開業用の113系改造415系に譲るために誕生し、さらには山陰線等の電化に伴い、北陸線の681・683系投入で余った485系から交流対応機器を外して増備されたものです (確か ^^;)。したがって、純然たる183系とは全く素性を異にしていますが、見方を変えれば……単に交流対応機器の有無を除けばほとんど同じ車両として183系と485系が大量に増備されたこと自体、国鉄時代の汎用主義を象徴していると言えましょう。勿論、大量に増備されたということは、それだけ安定した性能を誇るわけで、「無事是名馬」の誉れを受けるに相応しい……と、今改めて思わずにはいられません。
 そんな福知山の183系は、287系の投入によって既に大部分が離脱し、個人的に激しくお気に入りである超デラックスカー・クロ183 (クハ481改) が全車消滅してしまいましたが (泣)、現在では国鉄特急色+細帯一本という懐かしくも引き締まった印象の塗装を纏った数編成が最後の活躍を続けています。そこで、先月中旬の京都出張にあたっては、用務の翌朝あちこちを巡る暇もなく都内に戻る必要があったことから、221系前パン車と並んで183系に狙いを定めまして、冬至間際につき影が落ちてしまったものの、真冬のド順光を浴びた雄姿を激写することができました♪
 今後、現在の183系運用は全て、日根野から移ってくる381系に置き換わるとか (確か既に381系も走り始めており、ダイヤ改正日が明確な分かれ目というわけではない?)。その結果、将来的にはカーブが多い山陰線のスピードアップが図られることになりそうですし、国鉄特急色も引き続き楽しめそうですが、381系と比べてゴツい雰囲気の183系が消えてしまうのはやはり寂しいことですね……。

野岩会津・大河直前の雪 (2) 会津線内6050

2013-01-18 00:00:00 | 大手民鉄 (東武)


 昨年の大河ドラマの低視聴率に懲りたのか、某国営放送が舞台となる会津若松の地を猛プッシュしている今日この頃ですが、個人的には少なくともドラマのメッセージが明確でまぁ面白いと思いますし、誰が何と言おうと会津はメシと酒と空気が美味いので良い……というわけで、昨年末の野岩~会津ルート雪見鉄の続きです。
 まずは男鹿高原駅にて浅草からの快速に乗車し、目の前にある関東と東北の境目・山王トンネルを数分かけて通過しますと、会津側は天気予報に反して晴れていました……(^_^;)。いや勿論、冬の日本海側気候において晴天は貴重であり、雪が積もった山間部であればなおさら壮絶な雪晴れの景色はフォトジェニックで有り難いのですが、撮り鉄するにはちょいと厳しい条件であるのもまた事実。本数が少ない区間でドピーカンであったりしますと、ただでさえ逆光や半逆光のためライティング上の困難が生じますし、順光を狙って後追いしても列車が吹き飛ばす雪煙でうまく撮れないという問題があります。それでも、単純にドピーカンな天気が続けばまだ宜しいわけで、一番厄介なのは晴天により上昇気流が起こって湧いた雲が時折突如邪魔をすること……。1枚目は折角ド順光を狙っていたにもかかわらず直前に頭上のみ陰ってしまいました (泣)。



 いっぽう2枚目は「陰った状態で七ヶ岳も良く見えているので、このまま6050に御登場願いたい!」と思っていたところ、到着数分前にドピーカンとなり……顔つぶれまくり (号泣)。辛うじて顔を明るく出来たのはデジタル画像様々です……。
 というわけで、ドピーカンのド順光雪景色を行く浅草行にせよ、七ヶ岳も見える薄曇りの雪景色を行く会津田島行にせよ、何度でもまた来て撮り直せ!というのが天の声なのかも知れませんが (滝汗)、6050系も永遠に走っているわけではない、少なくとも数年以内に機器老朽化のため変化があるだろう……と思うにつけ、果たしてそんな成果をゲット出来るのかどうか、些か心許ないものがあります。それでもまぁ、これらはこれらで我ながら実に味わい深いシーンを切り取って来たと思います (*^^*)。南会津の凛とした清浄なる冬景色の中で美しく舞う6050系……。中央林間から一直線につながっているとはとても思えない、一面の白銀に覆われたレールに、日本最後の長距離急行用電車のひとつと形容しても過言ではない6050系が遠路はるばる到達し、大都会の複々線や関東平野の広闊なる風景の中を驀進するのとは全く別の表情を魅せてくれることこそ、多忙ゆえなかなか東武撮り鉄もかなわず東武ファンの末席を穢す者にとって至上の喜びなのです♪ 
 したがって、撮影中は深い雪に足がズッポリと埋もれ、ズボンにこびりついた雪が速攻でシャーベット状に凍って行くというヤバい展開も、この光景を楽しむためと思えば何ということはありません (笑)。撮影後電車に駆け込めば、ガンガンに熱したヒーターのおかげで速攻で融けてくれますし……。しかし乗車直後は、靴にこびりついた大量の雪が床にブチまけられ、我ながらいい迷惑にも程が……(^^;)。

※車両の所属に従って東武カテゴリとさせて頂きます。

2013成人の日・風雪鉄 (下) 東急8500

2013-01-17 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 自宅の近所で雪中撮り鉄するならば、個人的に決して外せないのが東急8500! 既に何度も撮影していますので、同じ路線の同じ車両ばかりではなく他をも……という発想も当然有り得ますが、8500についてはなるべく様々な編成の様々なカットを撮り貯めたいという願望がありますので、やはりどうしても雪とコルゲート車体の組み合わせを求めずにはいられません。
 そこで14時半頃に中央林間のホームに降り立つと、早速8625Fの各停が到着! 結構積もった雪景色の中、さすが大和北部や町田は標高が高いだけのことはある……と思いつつ、たまに空転しまくるデンジャラスなモーター音を聴くことこそいとおかしけれ♪ つきみ野でさっそく8627Fとすれ違い、これが後続の急行押上行となることが明らかでしたので、お気に入りの某駅 (バレバレですな ^^;) で下車後、速攻で下りホームに移動して見事に撮影! (^O^)。



 しかし……ここから先が悲惨の極みでした。既に8627F通過の時点で雪の水っぽさが増し、しかも粒が小さくなり「イマイチ面白くないのぉ……」と思っていたのですが、やがて雪から氷雨に変わり、しかも折からの強風で傘が余り役に立たずコートがズブ濡れ気味に……(T_T)。とはいえ、それでも一応雪景色は続いていますので、さらに8500が相次いでやって来るという確信を抱くことが出来さえすれば、山屋&パッカー的メンタリティを備えているはずの私にとって、この程度の寒さは何と言うことはありません。問題は……8627F通過を最後にしばらくの間、待てど暮らせど8500が現れなかったこと (号泣)。しかも……誤𢡛誤渋×4+背露破恥×2+誤賎×3 (爆) という、メトロ8000すら混ざらないという究極の罰ゲーム状態……(-_-メ)。長津田方を望む度にライトの色が8500のそれではないことに打ちのめされつつ、「絶望」という言葉はこういうときのためにあるのだということを、激しく低下した体感温度の中で反芻せざるを得なかったのでありました。次第に暗くなり始めた中、ようやく10本目にして8636Fの急行が現れ (シャッター速度を稼ぎきれず、ごく微妙に被写体ブレ -_-)、続いて11本目として8628Fが現れたときには「来るときは来るじゃん……しかしもっと早く来てくれ!」とどれほど痛感したことでしょうか! そういえば、誤𢡛誤賎はどれも運番がKの代走でありましたが、半直中止でたまたま田都・半蔵門側に誤𢡛誤渋が大量に残り、8500様の多くは伊勢崎線内を往復していた可能性が……(苦笑)。
 というわけで、中央林間に戻ったあとは、最近駅前に出来たサン○ルクカフェに逃げ込んで暖をとることに。鼻にアロマが抜けまくりで甘~く濃いぃ越南珈琲 (昨年春のハノイ撮り鉄訪問以来、このテイストにメロメロ……→サンマ○クカフェにこんなメニューがあることを知って以来、自ずと入る回数が増加。笑) を賞味してようやく生き返ったのでした……。まぁこんな感じで、個人的な田都撮影史上最も大変な約1時間でしたが、終わってみればこんな感じでウマく決まりましたので良しとします。いずれ時間が経てば、思い出のカットになることでしょう……。