地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

KATOのE655-1購入記 (鉄道模型コンテスト)

2013-08-26 00:00:00 | 模型素人物欲見聞記


 この国で鉄ヲタをしていると、最高の格式を以て運転されるお召し列車、とりわけその核心にあたる御料車・特別車両の存在は、たとえその撮影のために凄まじいカメラの砲列に加わることはなくとも、やはりどうしても気になる存在だ……という方は多いことでしょう。そこで私の場合も、模型趣味を本格的に始めて以来はや5年、普段はボロい車両やヘロい車両を愛でつつも、影でこっそり客車の御料車編成・157系お召し編成・E655系は集めているほか、E655系に至っては「あまのじゃく」様から情報を頂いて、金沢八景からの出場シーンを追っかけたものです。
 そんなE655系のN模型、KATOから一昨年の年末商戦の目玉として発売されたのは記憶に新しいところですが、恐らく許諾か何かの関係で、特別車両・E655-1が含まれない5両のみでの発売となったのは、何とも画竜点睛を欠く、もどかしい出来事でありました。それでもケースのウレタンにはもう1両入るスペースがある以上、将来何らかのかたちでE655-1が発売だろう……と信じて疑わなかったのです。



 ところが、その機会がついにやって来た!と思ったら、何と……KATOが主な後援者となっている「鉄道模型コンテスト」会場 (@お台場) での限定販売で、しかも菊の紋章無き回送仕様とは……。個人的にお台場というところは、白頭山テレビ、もとい○ジテレビの妙チキリンな建物をはじめ、どうもあの雰囲気が好きではなく、以前訪れたのは数年前。会場となる東京ビッグサイトに至っては、行ったこともないというド田舎者ぶり (爆)。そこで、単にこれを買うためであれば「面倒臭いからまぁ良いか……。そのうち菊の紋章入りも市販されるのでは?」とスルーしようかと思っていたのですが、同じ日にJRE大井工場の公開で115系訓練車が並ぶとは何という偶然! 115系訓練車の御開帳を大井町まで見に行く以上、ついでにりんかい線に数年ぶりに乗り (汗)、東京ビッグサイト初訪問のお上りさん気分を味わいつつ買いに行けば良いのだ、と判断した次第です (爆)。
 そんなこんなで、鉄道模型コンテストの入場料1000円を払い、その直後実に首尾良く待ち時間ゼロで無事E655-1をゲットォォ! (^O^) 初日の金曜日 (23日) は、かなり混沌とした購入戦線だったようで……御愁傷様です。
 買ったブツを開封してみますと、あらら……いつもの単品用プラケースではなく、ウレタンケースに入ったE655-1が紙箱に入っているという超簡単包装……。これはやはり、当初6連で売るつもりが、大人の事情でやむを得ずE655-1のみ抜き、KATOの蔵に死蔵されていたのかも……(あくまで個人的想像で失礼 ^^;)。

 一方の鉄道模型コンテストについては、当初「中学・高校生のジオラマコンテストか……。そもそも俺様はジオラマ製作派ではなく車両いじり派だし」ということで全く期待しておらず、1000円の入場料を少しでも稼いで場所代に充てるためにE655-1を発売して人集めをするのだろうか……とすら思っていたのですが、これは良い意味で裏切られました。いや~実に面白い! 中学・高校生らしい若気の至りや妄想力、いや柔軟で天衣無縫な想像力がジオラマに盛り込まれ、鉄道車両との意外な組み合わせが結構ワクワクものです♪ とりわけ女子校の出品は、ヤローには想像もつかないファンタジー感覚、または繊細な美意識が再現され、ヤローどもしっかりしろ!とすら思うものでした♪♪ 総じて、こういう妄想・空想・想像・思慕へのこだわりを、将来現実のモノづくりや趣味活動で思い切り開花させ、若いパワーで日本を大いに盛り上げてくれぃ!と、ヲッサンながらに思わず応援してしまいたくなる「何か」がありますので、来年もツボな車両が限定販売されるのであればついでに是非見物したいと思っております。


 森林鉄道の雰囲気が絶妙に再現……!



 どこをどう見ても流山駅。地元愛の炸裂……!



 地元愛といえば、川越の「時の鐘」やぐらと武州ガスのタンクがGood!



 ヨーロッパの併用軌道を貨物列車が走るって一体……(笑)。



 ガンプラと金太郎の対決に思わず「ブッ」と吹きました (笑)。



 これはある意味で現代アートの世界へ昇華していますな (爆)。



 難破船が沈む海底を電車が走る……という、一本取られた!力作。
 


 泰緬鉄道のアルヒル桟道橋も真っ青。華奢な木橋を行く……(汗)。



 滝の裏を走るとは……何とも涼味満点ですなぁ~!

------------そしてここからは女子校出品!!



 ジ○リアニメの世界観をそのまま鉄模ジオラマとしてしまうとは!



 しかも水面を走る! 「水中を走る○ィリピン国鉄」も模型で再現可? (^^;



 如何にも甘そうなお菓子天国を京葉205系が行く! 金平糖は本物! (^^;;



 最優秀賞の相鉄沿線女子校作品! 城と桜咲く公園の雰囲気が見事!

JRE東京総合車両センター・スカ色の宴

2013-08-25 00:00:00 | 国鉄型車両


 とにかく暑い今年の夏もいつの間にか8月下旬となり、何となく涼しくなったかな?という気分もする今日この頃ですが、そんな中、毎年恒例のJRE大井工場改め東京総合車両センターの公開イベント「夏休みフェスタ」が開催されました。このイベント、結構マニアックな車両が展示スペースに並べられることから、特に個人的に気になる車両の場合には敢えて人出と暑さを我慢してでも出掛けてきたものですが、今年は何と!豊田区のスカ色115系訓練車 (トタW2編成) が並べられるということで、見逃すわけには行きません……。というわけで、東急大井町線を下車したのち、ひとしきり凄まじい行列に並び (それでも例年より流れるスピードが速く、気分的にはラクでした)、勇躍最奥部の撮影会場に向かいました (爆)。



 すると……ををっ素晴らしい! 今や本当に希少種となったスカ色+非ユニット窓の初期型115系が、EF65 501を伴って本当に鎮座しているではありませんか!! (*^O^*) これはまさに、スカ色の宴と言わずして一体何と呼べば良いのでしょうか……。勿論、ELのこの塗装についてはスカ色とは呼びませんが、事実上スカ色とほとんど同じであると言っても良いでしょう。今や両脇の埼京・南武205系を含めて、大井工場内が、いや首都圏のJR全体が銀色のステンレスカー三昧となり、とりわけ昨日の大井工場内の修繕スペースには205系の姿すらなく全て「走るんです」系車両で占拠されているという状況でしたが (ついにこういう時代になってしまったのですなぁ……-_-;;)、このスカ色の並ぶ空間だけは確かに、JRがかつて天下の大国鉄であったことの残り香を感じることが出来ます……。
 しかし、近い将来予想される中央東線の全面的な車両置き換えにより、この極めて貴重なスカ色訓練車もご用済みとなるのでしょうか……。それだけに、昨日このような並びを撮影出来たことを心から幸せに思わずにはいられません (^O^)。当初は曇りの予報に期待していたのですが、結果的には予想が外れてピーカン気味となり、一部側面が暗くなっても、バックの青空と相俟ってそれなりにとても良い感じに撮れましたし……。というわけで、今回このような粋な並びを実現させた関係者の皆様、そして暑い中公開イベントの運営のために尽力された皆様に、この場ながら御礼を申し上げます m(_ _)m

GM阪急板キットで20m級フリー車両を作る

2013-08-24 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 夏の愚昧なフリーランスシリーズ、お次は非難囂々必至のシロモノを (^^;)。
 以前、様々な車両の板キットを切り刻み、アホなフリーランス車両をあれこれ製作してみたものですが、今改めてそれらを眺めてみると、技術力の申し訳程度の向上には役に立ったと思える反面、かなり小っ恥ずかしいヘロさでもあります (笑)。
 そんなフリーランス車両のひとつとして、阪急車体を短縮した田舎電車ルネッサンス的車両を作ったものですが、その際に余った側面を利用した20m級4扉車という、原理主義的阪急ファンが見れば卒倒し激怒しそうな (本当にスミマセン! ^^;) 史上最凶のケツ作を途中まで組んだきり、かれこれ約3年ほど放置していたことが発覚……(^^;;)。もともと廃品再利用のおまけ的存在ですので、このまま作らず永遠に放置という選択肢もありましたが、やはり「もったいないお化け」が出るとワイコーですので (笑)、思い出したが吉日、ヤスリをかけて形を整え、Myフリーランス20m車標準塗装を塗り、グロベンを載せて完成と相成りました~。グロベンは「デイ100リスペクト」ということで (^^;)。屋根はGM東武6050系のものをそのまま利用し、隙間にはパテを詰めておりますが、屋根の横幅や反り具合そのものは阪急板キットとドンピシャであるあたり、さすが実車は同じアルナ製なだけのことはある!と驚嘆した次第です (爆)。



 こんな感じで、思いつきで製作を再開し、思いつきで完成した4扉20m級ヘロ車両を眺めておりますと……同じような車両を先頭車込みでさらに複数製作し、「もし阪急がその歴史のある段階で20m化に踏み切っていたら……。山陽電鉄同様に鉄道省モハ63の配給を受け、車両限界を拡げていたら……」という光景を再現してみるのも面白かりなん、という超妄想も浮かんで参ります。しかし、もし実際にそんな前提でフリーランス編成を作ろうものなら、「《民間の力とアイデア》にこだわった小林一三翁の魂の結晶である阪急の電車に、よりにもよって鉄道省モハ63を混ぜ、さらにそれにインスパイアされた車両を加えるなどということがあってはならぬ! 民間活力の都・関西の魂が官僚主義の東京によって穢されるわ!」ということで、原理主義的阪急主義者から襲撃されかねません! (^^;;) そこで、あっさりと編成化はやめました (←否、単純に作る時間がないというだけの話です ^^;;)。
 しかし、そこで別の妄想が……。例えば東武が8000系ステンレスカーを試作したのと似たノリで (^^;)、もし阪急が万博輸送対応でナニワ工機 (のちのアルナ) に20m車の試作車を作らせていたら……(爆)。そして、不採用となった結果行き場を失った試作車は、某工場引込線の従業員送迎用として売却……ということに。
 そこで、この中途半端な客車を牽引するヘロい車両として、「鉄道省の発注流れで余った部材を使って安く作った、Myフリーランス鉄道短距離支線用」という設定の超!短い電車を用意し、この2両で従業員輸送を受託している……という妄想設定としてみました (滝汗)。
 この、ショーティーにもなってない出来損ない車両の素性は、GMサハ48板キットに漏れなく付いてくるクハ47製作用運転室扉に、別の切り接ぎフリーランス工作で余ったクハユニ56の側面をくっ付けただけというシロモノ (@_@)。プラ線材を使って、申し訳程度にシルヘッダーを表現しております。下回りは鉄コレの非力小型動力・TM-03を装備しました……が、床下機器がねぇぞ! (そのうちGMかLJの板キットの余りパーツを貼りますぅ……汗)。
 何はともあれ、無理矢理過ぎる妄想設定を重ねて完成したこの2両編成、妄想のし過ぎで体中がア痛タタタタ……であるのを除けば、ヘロ過ぎる侘び寂びが感じられ結構気に入っております (*^^*)。お目汚し失礼~m(_ _)m

バンコク近郊大周遊 (4) バーンレーム駅

2013-08-23 00:00:00 | タイの鉄道


 マハーチャイ駅のバンコク寄り側線に放置された日本製DCの廃車体を激写したあとは、朝っぱらから売った買ったの喧噪が展開されまくっている商店街を通り、対岸のバーンレームに向かう渡船埠頭にやって参りました。チャリンコやバイクもそのまま乗れる実用的な渡し船の船賃は3Bという安さ♪ 暑期の猛烈な暑さに街全体が包まれる中、渡船の上だけは微かな川風で辛うじて涼味を感じられます……。川面には結構デカく派手な漁船が多数浮かび日々大漁の様子で何よりですが、7月末の『朝日新聞』で目にしたところによると、東南アジアの経済発展の旗手であるタイではタイ人の若者が漁業に就業したがらず、漁業の圧倒的な担い手は既にミャンマー人の出稼ぎ労働者となっており、マハーチャイのタイ人人口約5万人に対し、ミャンマー人の人口が20万とか……。そして、もし今後ミャンマーが一気に経済発展し、タイなど外国に低賃金労働者を出さないようになれば、マハーチャイの漁業は人出が枯渇し一気に破滅的な打撃を蒙るのだとか……



 というわけで、明日ミャンマーへ向かうという前日に、そんなタイ・ミャンマー関係の一面を垣間見てしまったわけですが、訪問の時点ではそんなことに気づかず (汗)、魚介類を加工する工場や問屋が並ぶもののマハーチャイに比べれば圧倒的に静かなバーンレームの街を歩き、街外れにあるメークロン線の駅に到着! 街外れに向かうほど、本当にこの先に駅があるのか……というナゾな雰囲気が深まりますが、まぁ川から出来るだけ離れないように道を選べば誰でも到達できるでしょう。一応、毎日4往復の列車発着に合わせて、駅付属の桟橋に渡船が着くようですが、そもそもタイ語が分からん私にとって (字を必死に覚えたもののもう忘れた……^^;) マハーチャイからどの船に乗れば直接鉄道桟橋に着けるか分かりませんし、そんな船に合わせていたら貴重な到着シーン撮影も出来ません。
 だからこそ、メークロンからの列車が到着する10時頃よりも十二分に余裕をとり、9時半過ぎにバーンレーム駅に到着したのですが……列車が来ない間の駅構内は駅事務室と売店を除き人影もなく実にのどか過ぎ……。そして、予備車が2両ほど放置されており、何とも言えないローカル線旅情を醸し出していました。では、行き止まりの一本線でどうやって車両交換をするのか?……答えは簡単、少々メークロン寄りに枝側線がありますので、それを活用するようです。


 アヒル様のお通り~ガァガァ (笑)。



 重整備などのための車両の搬入・搬出はこれを使用?
 それにしても、これが本線とは到底思えん……(汗)。



 これだけですとイベント日ではない保存鉄道の駅のようですが……。
 ところがこの後、雰囲気が一変して大変なことに (^^;;

第五ジャカルタ炎鉄録 (2) 自動改札の陣 (上)

2013-08-22 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 今回のジャカルタ訪問にあたっての最大の見どころのひとつは、果たして自動改札全面導入・切符電子カード化がうまく機能しているのかどうか?という問題についてナマで体験してみることにありましたので (と申しますか……訪れる直前に突然本気度を見せつけられて仰天したという感じなのですが ^^;)、以下2回に分けて、個人的な見聞を備忘録として記してみたく存じます (画像と話題は余り関係ないですね、スミマセン。単に「ここはアメ罐も走るインドネシアだ」ということを示すためであります……^^;)。
 7月1日の駅数比例運賃化に先立ち鳴り物入りで導入された電子カードである「COMMET Card」 (COMMuter Electronic Ticketingの略) の図柄は、冷房車用がメトロ7117Fとモナス (モニュメン・ナシオナル=独立記念塔) の組み合わせ、非冷房エコノミー用 (?) がメトロ6000 (?) 女性専用車サイドビューということで、極めて鉄ヲタ向きなデザインであります (*^^*)。しかし、これらは一般の利用客にとっても新鮮で楽しめるものである様子……。洗練されたデザインが、経済発展による新時代をビンビンに感じさせるものであるためか、はたまたモナスが印刷されているのがグッと来るためなのか、様々な策をめぐらせてコレクションする人々が老若男女を問わず多数いるようです (爆)。



 具体的な集め方は例えば、初乗り運賃で乗らずに余分にゲットするとか、はたまたこっそりと改札以外の場所から出場するとか……。車内で、自分のコレクションを財布から複数取り出して眺めているをなご (!) を見かけましたし、ネットにはカードに穴を開けてバイクの鍵のキーホルダーにしている光景も……(笑)。
 またそもそも、かつての紙券時代には、利用客の便宜を図るため駅に複数の出札口がある駅が少なくなく、あるいは勝手に改札がない駅ホーム先端から出入りする輩もいましたが、今や自動改札を複数箇所に設置するのはコストがかかりすぎるため、改札が一ヵ所に集約された駅が多数あります。しかし、わざわざそこを通過して出場するのは面倒だ、という客がいるため、コレクションの如何に関係なく、そのままカードを持ち去ってしまう客も。
 したがって、7月1日の時点で用意された図柄入りカードは、猛烈な勢いで減少中……(滝汗)。そこで、少なくともコレクションとして持ち去られるのを避けようという計算のためか、あるいはカードの補充を急ぐためか、表に何も印刷されていない……とゆーか「Satu Kali Perjalanan/Single Trip」という文字のみが印刷された、素っ気なさの極みのカードが大量に使用されつつあり、片道券を購入するのはまさにギャンブルとしか言い様がありません……。いやその、私も鉄ヲタである以上、記念に持って帰りたいではないですか (爆汗)。しかし、まさにそんな腹黒さを天、またはアッラーに見透かされているためでしょうか、私自身は購入する都度スカばかりでした (T_T)。自分の前の客が「7117F+モナス」をゲットしているのを何度見せつけられたことか……(号泣・次回に続く)。


 (上) 7月1日時点で冷房車用として用意されたもの。券面カッコ良い!
 (下) 7月1日時点で非冷房エコノミ用として用意されたもの。枚数が少ないそうですが、私が「おみくじ」をやった際にはこちらの方に当たることが多かったです。



 電車の図柄が余りにもウケて、急速に持ち去られて行ったことから、今後は長期的に見てこれら2種類に統合されて行くようです。
 (上) Multi Trip Card。線路と「M」を掛け合わせたデザインがイケてます! しかし、右下に印刷された肝心の8613Fは、1年数ヶ月前に故障して以来、デポックで長期間の雨ざらし中……(改めてレポートします)。
 (下) 急速に増大しているSingle Trip Card。これなら持ち帰ってコレクションしようと思う人々は皆無……。しかし上3枚とのギャップが余りにも激しすぎ (-_-)。