地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鉄コレ第10弾新潟クハ37を塗装変更する

2013-08-21 00:00:00 | 超へっぽこ模型製作


 鉄コレ通常弾初の気動車モノとして、国鉄・民鉄古参中型気動車を盛り込んだ第10弾が発売されてから、早いもので約4年となりました。当時は、とくに当時まだまだ現役時の記憶も新しかった鹿島鉄道のキハ430や、東武ヲタには欠かせない熊谷線キハ2000など湘南顔・バス窓の車両が注目を集め、私もこれら欲しさで2箱ゲットしたものです (遠い目)。その後、気動車バージョン通常弾として13弾 (20m級旧型DC)・15弾 (三セクレールバス) が発売されたものですが、ここしばらくは次の18弾が20m級電車であることからしても、かなり間が開いて来ていますね……。最近は旧国シリーズとして身延線や宇部線の発売が予告されていますが、次の気動車鉄コレ大発表は当分先の話になるのでしょうか? とはいえ、非電化地方私鉄というジャンルは非常に奥が深く、鉄コレのみならず既存ガレキも含めて、現状では到底そのバラエティにあふれる車両世界を再現しきれているとは思えませんので、今後長い目で非電化私鉄鉄コレも発展することを願うものです♪



 それはさておき、そんなこんなで鉄コレ第10弾を4年前に購入したのは良かったものの、その中には1両あれば充分な車両もいくつか……。未だに肝心カナメの電動車が鉄コレとして1両も発売されておらず、クハだけがポツン……と存在しているという蒲原クハ10はその最たるものだと思うのですが、新潟クハ37も「片方の正面が2枚窓に改造され、戸袋窓も2段Hゴムとされているという超珍車として、編成の中に1両だけ紛れ込んでいることによって、逆に絶大な存在感を見せる」という車両だと思いますので、正直2両は要らん……(^^;)。
 そこで、小型~中型電車中心のフリーランス・シリーズを始めた2010年夏~初秋頃から (最初に作った電車はこちら)、 新潟交通クハ37の手持ち2両のうち1両もフリーランス化の対象として考え始め、ドボンとシンナー池に投じたものの、その後新たな問題として、キハ04の特徴である正面4枚窓の窓枠上塗り (黄色地→アルミ色にするつもり) がキレイに決まらないという、ヘタクソ野郎らしい大問題が……(-_-;;)。この結果、改造計画は長期にわたり完全に放棄され、しばらくの間改造待ち車両の山の中に放ったらかすことになったのでした (滝汗)。
 その後「そうだ……そもそも4枚窓マスクを撤去して、運転台撤去&貫通化すれば没問題!」と思いつきまして、ナイフでざっくりと前面を切除したのち、GM東急釣掛3000シリーズ用の貫通路妻面を接着! (爆汗)。窓はパテで埋め、新妻面の大幅にはみ出す部分 (鉄コレの方がはるかにスリム) は切除し、屋根は接着剤で永久に固定のうえ隙間にパテを詰めた次第です。それが確か2年前の話だったでしょうか……ヤスリ整形に入る前に飽きてさらに長期間放置しまくり (滝汗)。しかし最近、ふと存在を再び思い出し、ガーッとヤスリ整形を施して勢いで塗装、非常に細かい窓廻りの色差しも忍の一字で進め、ようやく3年越しのフリーランス化工事が終了!!
 というわけで、何とも紆余曲折だらけのダメダメ工作となってしまいましたが、ヘタクソなりに腕がやや進歩した (?) いま塗装・色差しをした方が、より繊細な仕上がりになったことも確かですので、「まいっか……」と思いつつ、既に竣工した車両につなげてフリーランス田舎電車の雰囲気を味わっているところです♪

富山新港をめぐる旅 (2) 万葉線猫電デ7073

2013-08-20 00:00:00 | 路面電車


 かつての富山地鉄射水線を分断した富山新港の県営無料渡船に乗り「う~む、折角のインターアーバンを切断したとは恨めしい港よのぅ……しかしこの長閑で超まったりとした雰囲気といい、見事な吊り橋の大展望といい、渡船が貸切状態であることといい、何かマジ最高!!」などと矛盾したことを考えておりますと、あっという間に対岸の越ノ潟に到着! 勿論、ここから万葉線に乗るわけですが、夏空の下で船着き場と行き止まりの線路の組み合わせを目の当たりにしますと「遠来の鉄ヲタが万葉線に初めて乗るにあたり、高岡からではなく越ノ潟から乗るヤツは他にまずいないだろう。フッ……何事もひねくれ者な俺様の本領発揮さ♪」などという馬鹿馬鹿しい虚栄心が頭の中を駆けめぐろうというものです (訪れた日は富山の最高気温36度ということで脳味噌が逝っております。笑)。
 とはいえ、遠路はるばるここまで来てすぐに乗るのは勿体ないわけで、しかもどうせ乗るならMRLVではなく釣掛デ7070に乗りたいというもの。そこで、デ7070が来るまでしばし撮り鉄に興じることにしたのですが、そういえば万葉線についての下調べをロクにしておらず (滝汗)、MLRVが今や何本まで増えたのか、日中デ7070がどれだけ動いているのか見当もつきません (^^;)。下手をしますと、デ7070が来るまで延々と待たされることに……。



 しっかーし!この日は最高にラッキーでした! お目当ての猫電・デ7073が2発目で早速御登場!! そもそも昔はラッピングやイラスト車両といえば即座に拒否反応であった私にとって、この猫電も当然眼中にない存在でしたが、その後時は移り、世も移るにつれ……贅沢は言っていられなくなったと申しますか、創意工夫にあふれたラッピングorイラスト車両なら結構良いかな♪という気分になって来たのであります。まぁある意味、○トーカへの強烈な拒否反応の裏返しなのかも知れませんが……。ちなみに、個人的にはペット趣味はございませんので、犬でも猫でもどちらでも構いません。猫でしたら……白猫でも黒猫でも鼠を捕る猫ならみな良い猫だ (by 豊葦原瑞穂国の新幹線に乗って腰を抜かし、この速度に学んで改革開放を断行せよ!と焦ったアダシクニのコンチャン党大ボス) と思うわけです、はい。
 をっと話題が脱線してしまいました。とりあえず猫電をバッチリ撮影したことに満足し、さていよいよ釣掛を……と思い車内へ。江ノ電305Fと同じような、昭和30年代気質のバス窓車内は本当に落ち着きますね……(*^^*)。
 そして、猫電の印象に劣らずナイスな印象を抱いたのが、偶然この猫電に乗務していたくノ一運転士氏! 小銭を用意しようと思い、発車待ちの時間に両替を申し出たところ、私のことを遠来のヲタとみてサービストーク全開♪ 今や非常に貴重な (?) 手動両替機の説明付き実演をはじめ、「万葉線祭りは是非来て下さいね~」「米島口の事務所ではグッズも売っていますよ♪」などなど……とくに後者につきましては、言われなければ全く知らないままでしたが、教えて頂いたおかげで「MLRVドラ電クリアファイル」(ドラえもん世代にはマジツボ!) をゲット! (笑) その後発車後も、確実な運転動作に加えて指差称呼もキビキビバッチリ! 何となく名鉄揖斐線を思い出すような雰囲気で懐かしさが炸裂する鉄道線区間にて釣掛の雄叫びを楽しんだのと並んで、くノ一運転士氏の存在もあって非常に印象的な万葉線初乗車となったのでした☆
 それにしても……気のせいかも知れませんが、富山県人は総じてヨソ者に対してフレンドリーな度合いが強いような気がします。恐らく富山の薬売りの伝統からして、行商活動及び彼らが持って帰ってきた土産話を通じ、日常的に外の世界にアンテナを張っていたからなのでしょうか??

バンコク近郊大周遊 (3) 日本製DCの廃車体

2013-08-19 00:00:00 | タイの鉄道


 今回のバンコク編を連載するにあたり、大事なことを書くのを忘れておりました……。基本的に、線路内立入撮影しまくっております (爆汗)。勿論、原則としては線路内立入禁止なのは万国共通でしょう。とはいえ、そもそもタイも東南アジア的なまったりさと自己責任の論理が充満していることには違いないわけで、しかも後日紹介するメークロン駅界隈に至っては、自然発生的な線路市場が今や県政府直々の推奨による国際的観光地になっているという……(笑)。
 まぁ当然のことながら、よく整備された直線の線路上を急行列車が時速100km超で飛ばす区間での安易な立入はオススメ出来ないのですが、列車がギシギシ揺れながらチンタラと走るローカル線であれば「まいっか」と思うのは地元の皆様共通の人情なのでしょう。というわけで、圧倒的に知名度は低いですが、マハーチャイ駅手前の踏切周辺 (ポイントがある関係で鉄道用地が広い) も、駅構内兼生鮮市場の延長でちょっとした線路市場となっています。個人的には、こちらは観光客から全く注目されておらず (メークロン線観光をする人の最大の関心事は、終点メークロン線路市場を如何にエンジョイするか、そしてマハーチャイ~バーンレーム間の渡船連絡を如何に上手くやるか……ということ?!)、面としての広がりがある空間の中で完全にジモティーな雰囲気が炸裂していますので、マハーチャイの方が良いかな?という気がします。



 しかーし!今回はバンコク近郊日帰り大周遊計画の時間的制約からして、余り暢気にマハーチャイで油を売ることは出来ません。まぁどうせマハーチャイまでは30~60分間隔で本数が多く、またそのうち撮りに来ることが出来るさ♪というわけで、マハーチャイ線路市場を列車が通過する光景は撮影を省略しました (^^;)。その代わりに注目したのが……線路市場からさらにバンコク寄りに300~400mほど行ったところにある側線上の廃車体!
 この車両は、1960~80年代のメークロン線はもとより、昔のタイの鉄道写真を書籍やネットなどで見ていると必ず登場する、1960年代~70年代初頭に日本で製造されたディーゼルカー・RHN系の成れの果て。その一部は整備に整備を重ねられ、イーサーン (東北タイ) のローカル列車で辛うじて現役のようです。しかしメークロン線はバンコク近郊路線であるだけに、現在のTHN系に置き換えられて久しいようで……辛うじて現存する車体はこうして強力な生命力を誇る緑と一体化したオブジェと化しつつあります。まぁ、これはこれである意味、期せずして出来上がった究極のアートでしょうなぁ……。それに、鉄道車両としてのかたちもまだ残っており、現役時代を辛うじて偲ぶことができますので (車内にもやっとこさ入ってみましたが、まさにキハ20的な雰囲気が……)、そっち系の趣味をお持ちの方にとっては、メークロンの線路市場などよりも先にこの廃車体を確実に見ておくのが良いのかも知れません。


 地元感あふれる線路市場がたまらん♪



 アメ横を幅広にしたような、生鮮乾物何でもござれの駅前商店街!



 寺+緑+水。これぞタイ中部の風景です☆



 手作り感が炸裂する木造 (?) 漁船がジャンジャン行き交います!

秩父1000系さよなら企画6連運転!(上)

2013-08-18 00:00:00 | 地方民鉄 (秩父)


 国鉄新性能電車の元祖101系の貴重すぎる生き残り・秩父1000系。既にこのボディの電車は、103系を含めても全国的に激減してしまいましたが、それにもかかわらず武州の北辺では最後の9両が日々MT46サウンドを響かせながら快走しており、このこと自体が最早日本の鉄道界における一大奇跡であると言っても過言ではないでしょう。しかし、今年の広瀬川原イベントでも広く告知された通り、ついに1000系の残り3編成についても7800系に置き換えられて消滅する期限が刻一刻と迫っています。とりわけスカイブルー1001Fについては検査期限も間近とか……。
 そんな中、秩父鉄道としても国鉄101系改め1000系の人気に着目し、ファンの惜別の情に応えつつ収入アップを目指そうということでしょうか、昨日17日ならびに来る31日、1000系の国鉄色2編成を連結し、堂々6連の「さよなら国電リバイバル貸切ツアー」と銘打った団臨が運転されました! 乗車希望の場合は、秩父鉄道が企画するツアーに参加されたしとのことで、果たせるかな速攻で定員に達したのはご同慶の至りですが、個人的にはヲタしか乗っていない列車に乗るよりは是非沿線で撮りたい……と思いまして、池袋7:30の特急ちちぶに乗り (何と満席間際の特急券ゲット……)、勇躍秩父谷へと向かったのでした。



 インドネシア遠征から帰国した直後の身にとって、奥武蔵ならびに秩父の山並みは実に慕わしいものがありますが、しっかしそれにしてもインドネシアよりも全然蒸し暑いとはどういうこっちゃ……(@_@;;)。熱帯の国に避暑に行ったのち、湿気がじっとりと垂れ込める蒸し風呂状態に全身を突っ込むという、何とも分けの分からん展開です (-_-;;)。
 しかし……とにかく1000系6連という滅多にない存在が (但し、熊谷~広瀬川原間では出入庫車が6連を組むという光景がしばしば展開されていたとか……)、秩父谷を快走して三峰口に至るとあっては、何としてでも頑張らなければなりません (爆)。とくに末端部での電車6連なんて、東武からの直通列車が消えて以来ではないか……と。しかも今回は国鉄色2種の併結ということで、かつて101系や103系華やかなりし頃、車両の転属が行われる都度出現していた混色編成が復活することを意味してもいます。というわけで、暑いのは○カリスエットを飲みつつひたすら我慢我慢……。手前に初秋を告げるコスモスも咲いて、良いアクセントになっているではありませんか。
 そんなこんなで待つこと約2時間、直前には1000系6連を秩父で抜いた先行ヲタ輸送列車も到着したことから、私の周囲には約20名ほどが群がるという事態となり、普段見慣れない巨大三脚やら脚立やら、そしてJR系撮影地ではごく普通なのであろう特殊な用語法を交えた会話やらに恐れおののくばかりでしたが (滝汗)、しっかりと6連を激写!!(*^O^*) 直前に側線に入った6000系の存在のため (三峰口での撮影会のため、影森にて待避するということなのでしょう)、先客2名は大慌てで別の場所へと移動してしまいましたが、私自身は「まぁ何とか6連のケツが見えるだろう」と楽観し、果たせるかなその通りとなりましたので大満足です♪
 その後は、農協系蕎麦屋で地粉蕎麦の濃密な食感を楽しみ、めんつゆを混ぜた蕎麦湯で塩分も補給しヤル気回復! そこで三峰口に向かってみたところ、何とスカイブルー1001Fの位置が三峰口方から熊谷方に変わっていました。今日のところは往復ともに1001F先頭ということにして、31日は1003Fを先頭にするということなのかも知れません。

バンコク近郊大周遊 (2) マハーチャイ駅

2013-08-17 00:00:00 | タイの鉄道


 タイ国鉄メークロン線は、最近ガイドブックにも載るなど、観光名所のひとつとしても知名度を上げつつあるようですが、元はといえば国鉄ではなく、バンコク市街と豊かな漁港マハーチャイ、そして一面の塩田が広がるメークロン (サムットソンクラム) を結ぶ私鉄として開通したため、他の国鉄線とは完全に孤立しているという特徴があります。そのメークロン線はマハーチャイで行く手を川に阻まれていますので、終点のメークロンに行くためには渡船+徒歩で対岸のバーンレームに向かいメークロン行きの列車に乗り換えなければならず、そんな面倒臭さと旅情がない交ぜになっていることもメークロン線の人気を盛り上げていると言えましょう。



 というわけで、一口にメークロン線と言いながらも実質的には、それなりに旺盛な通勤通学輸送や買物客輸送も見られるマハーチャイ線 (ウォンウィエン・ヤイ~マハーチャイ) と、不便さゆえに1日4本しかないメークロン線 (バーンレーム~メークロン) の2路線に分かれており、マハーチャイ線車両の保守は終点マハーチャイ駅のどん詰まりにある機関区が一手に担っています。
 そんなマハーチャイは、首都バンコクのすぐそばにしてタイ湾に面した良港であるため、漁獲高面ではタイで最も繁華を極めているとか! というわけで、屋根付きの駅構内は生鮮市場と完全に同居しているほか、駅前商店街は海鮮系の乾物問屋の類がズラ~リと軒を連ねて壮観! それこそ一年365日、魚介類の匂いが充満しているような一帯です。そんな中、ステンレス製DCがたむろするこの空間だけは、海の匂いと油の臭いがブレンドされた、何とも言い様のないむせるような空気が充満し、そういえば昔の日本の田舎鉄道にもこんな感じの車庫があったなぁ……(例えば、ほのかな緑の匂いと機械油の臭いが混ざった上田原や石岡……) ということを思い出したのでした。