~あらすじ~
1969年。少年ケンヂは、地球滅亡を企む悪の組織に立ち向かう正義のヒーローを夢見て、仲間たちと「よげんの書」を作り上げた。
そこに描かれたのは、現実には起こりえない“未来”のはずだった。
1997年。
大人になったケンヂの周りで、幼なじみの死をきっかけに次々と不可解な事件が起こり始める。時を同じくして、世界各国では謎の伝染病による大量死が相次ぐ。これらの事件はすべて、かつてケンヂたちが作った「よげんの書」のシナリオ通りに起こっていた。
そして2000年12月31日。「よげんの書」に書かれた人類が滅亡するその日が訪れる……。
~感想~
原作は世紀末救世主伝説になったあたりで投げ出してしまったが(のちに読了はしたが後半の失速ぶりは壮絶なものだった)、この実写第一作は原作の文句なしに面白かった部分までが描かれているので、そうそう外すことはない。
配役も絶妙で、とにかくビジュアル的に似ている人を選んだとしか思えない様子で、原作のイメージを損なわないのだが、なぜか主人公のケンジだけはさっぱり似ていないという片手落ち具合が惜しい。
全体としてはよく2時間にまとめ上げたとは感心するが、ラストシーンが脈絡もなしに第二作へのプロローグにつながってしまい、原作を読んでいないと何がどうなったのか理解できないだろう。
あれは単純に原作の趣向をそのまま踏襲すればよかったと思うのだが。
評価:★★☆ 5