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映画感想―『マッハ!弐!!!』

2010年11月25日 | 映画感想

~あらすじ~
アユタヤ王国による侵略が進むタイ。東の王国ではクーデターで国王が殺されるが、息子のティンだけが悪名高い山賊のリーダーに救われ、彼らの住む山奥の村で生活することに。
ティンは村に住むありとあらゆる格闘技の達人たちから十数年にわたり教えを受け、やがて最強の戦士へと成長する。


~感想~
これ全然マッハじゃねえ。
主演が同じトニー・ジャーだというだけで、前作とのつながりは皆無。
というかジャンルも時代物になっていて、人間離れした鳥人アクションよりも格闘に重点が置かれ、「トムヤムクン2」と名乗っていればまだしも納得できたような。
トニー・ジャーの武術もムエタイの体系からは外れているし、対戦相手は現実離れした暗器使いばかり。だいたいなぜ中世タイに日本忍者が。
タイでなければ動物愛護協会から即座にクレームがつくだろう、象の体を利用したアクションは斬新だが、とにかく構成に無駄が多く、鑑賞にたえない。
構成が下手なだけならいいが、ヒロインとトニー・ジャーが10分間踊っているだけのシーンを出されても、タイ人ですら楽しめないような。
また壮絶なまでにバッドエンドな結末もあんまりで、「撮影中にトニー・ジャーが失踪した」という洒落にならないエピソードとあいまって、打ち切りマンガのような空気もただよってしまう。
最後のナレーションも今観ると「エルシャダイ」のゲームオーバーみたいで、まるでネタ映画である。
いちおう続編である「マッハ3」の公開も決まっているそうだが、はたして日本での上映・販売はあるのかどうかそれすら心配である。


評価:☆ 1
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