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映画感想―『天使と悪魔』

2010年11月30日 | 映画感想

~あらすじ~
カトリック教会の新教皇を選出するコンクラーベの開催が迫るヴァチカンで、候補者の枢機卿たちが誘拐される。
宗教象徴学者のラングドン教授は、ヴァチカンより依頼を受けてこの事件の調査を開始。
秘密結社イルミナティとの関連性に気づいた彼は、謎に満ちた事件の真相を追う。


~感想~
前作は片手間に観ていたら全くストーリーを把握できなかった知的サスペンスだったが、いちおう続編と銘打った今作は「ヴァチカン市内でナショナル・トレジャー」という大変わかりやすい物語になった。
名所旧跡をめぐっては主人公が即座に暗号を解き、陰謀を暴いていく展開はテンポよく進む。冷静に考えると6時間ちょいで半径500メートルくらいを行ったり来たりしているだけというコンパクトさなのだが、物語のスケールの大きさで、そういった窮屈さや物足りなさは感じさせない。
スケールといえば、カトリック教会の猛反発にあい、ヴァチカン市内の撮影許可が下りず、サン・ピエトロ広場を再現するためCG全盛の現代に、アメフト競技場2つ分もの超巨大セットを組んだというのも豪快な話だ。
本編だけにとどまらず見どころの多い佳作である。


評価:★★★ 6
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