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ミステリ感想-『ダマシXダマシ』森博嗣

2017年05月17日 | ミステリ感想
~あらすじ~
椙田、真鍋、永田ら周囲の人々に変化が訪れる中、結婚詐欺の相談を受けた小川令子。
被害者が他にも2名見つかり、小川も被害者を装い情報交換するが、調査を始めた矢先に詐欺師が殺害されてしまう。
Xシリーズ完結編。


~感想~
いよいよシリーズ完結とあって、我々ファンが期待していたのは答え合わせである。
森作品ではシリーズ全体に仕掛けを施し、特に完結編では意外な人間関係が明かされることが多い。
このXシリーズも進行中だったGシリーズの間に割り込む形で唐突に始まったこともあり、わざわざ同時進行にしたからには何か仕掛けがあり、小川令子や真鍋瞬市、鷹知祐一朗らはすでに過去作で登場している誰かなのではないかと議論が交わされた。
そして結論を言えば、確かに意外ではあったものの「そっちかよ!!」と大半の読者がつっこまざるを得ないようなオチであった。
いやまあ、驚いたことは驚いたけども。
なお詐欺師殺害事件の真相については特に感想が思いつかないので言及はしないこととする。

「すべてがFになる」から始まった一連のシリーズも、残すはGシリーズの2作のみ。前作「χ(カイ)の悲劇」でえらいことになったし、シリーズ完結編はいつも微妙な出来が多いが、どんな結末を迎えるにしても楽しみである。


17.5.13
評価:★★★ 6
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