東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ソフトバンクの広告

2006-11-02 22:08:02 | 社会・経済

ソフトバンク問題がさらに進展している。先週末のシステムダウンが問題化した後、今週はじめあたりからソフトバンクは週末頃から広告を見直すといっていたが、こういうことはすぐに直すのが当たり前ではないか。前にどこかの通販会社が何かの問題で批判された時には派手な広告をしていた会社だったが、その日から全面的に広告を止めた記憶がある。それが普通の商業道徳だろう。ソフトバンクの言い草は金正日の引き延ばし作戦と同じだ。

ソフトバンクの反社会的、非常識な行為、すなわち「そのうち直します」というような無責任な態度には二つ理由があるようだ。

一つは「¥0」広告はそれなりの効果があるとの皮算用で厚顔無恥に続行する。

もう一つは、テレビ局との契約で払った金、あるいは払うべき罰金を無駄にしたくないという銭勘定だ。あるいは広告としてのスペースを押さえたのを無駄にしたくない、という気持ちだ。

ソフトバンクが行った反社会的行為を考えると上記の二つの理由は斟酌されるべきではない。小さな通販会社でもいさぎよく広告を打ち切っているのだ。通信という大事な社会インフラを担う会社には許されるべきことではない。

そうこうしているうちに、三連休の週末になってしまった。ソフトバンクはほくそえんでいるのだろう。今日の朝刊では「¥0への質問にお答えします」と銘打って一面広告を出している。

このタイトルは「今回の事態をお詫びします」とするのが常識だ。それから、説明不足を詫びて、あるいは詐欺的な表示を謝罪して料金の説明をさせていただきますとするのがまともな広告である。順序が逆でお詫びがかすんでしまっている。この広告を読むと最初にちょこっとお詫びしますといっているだけだ。どこまでも往生際が悪い。胸くその悪いこと、はなはだしい。

また、この広告には肝心の番号ポータに伴う業務をこの週末に行うかどうか触れていない。広告では「11月5日までは、機種変更、契約変更、買い増しなど、一部の業務の受付業務を制限させていただきます」とあるだけだ。ソフトバンクからAUやドコモへ移る客への対応はどうするのか、この広告では分からない。だから詐欺だというのだ。

つぎに、メールに関しては「メール代¥0はソフトバンク携帯電話へのすべてのメールがその対象です」とあるが、そうするとソフトバンクから発信するメールは有料なんだね。はっきりと両方書きなさい。

すでにマスコミで指摘されている問題、ゼロ円といっても、端末価格は割賦でかかり、2年間機種変更をしなければ割賦代を相殺するとかいう、分かりにくいペテンについては明確に書いていない。ということはこの新聞広告がすなわち約款(顧客との有効な契約)のすべてと考えていいんだね。つまり法的に有効なのはこの文言だけだね。

新聞報道によると、短期間で解約したり機種変更をすると5万円も端末代を払わなければいけないとある。どちらが本当かね。

本来このようなQ AND Aでは例を挙げて説明するのが普通だ。例を挙げた訂正広告を至急だしなさい。

他の携帯電話会社はお客の相談相手がいて、顧客がどういう使い方をするかを見てそれならこういうプランがお得ですよとアドバイスしてくれる。

一体¥0はどういうユーザーにとって得なのか。個人の場合、法人の場合など十分な数の例をあげて説明しなさい。

ソフトバンクの¥0料金は通常の個人にはまったくメリットがないと言われている。会社などが業務連絡用に大量に買って社員に支給する場合しか意味がない。それ以外の場合は馬鹿高い料金を請求されると解説している新聞もある。

ホリエモンも村上社長も保釈されて経済監獄ホテルには空室があろう。公正取引委員会でも、東京地検でも、警視庁でもいい。そろそろ手配したらどうか。