東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

天は自ら助くるものを助く

2007-12-17 22:44:26 | 今日も穴埋め(議論の)

誰かの言葉にこんなのがあったようような。幕末明治の人間の言葉らしいから「たすける」じゃ変だよね。助くもこの字でよかったかな。どうせ出典があるのだが、聖書だったかな、それともイギリスあたりの啓蒙思想家か立志伝中の人物だったかな。思い出せなくてごめん。

北朝鮮には無原則に甘くなってバタバタしているパカ・ブッシュだが、イランに対しては理不尽なまでに強硬だ。テロ国家に固執している。自国の情報機関がないといっているのに、核兵器を開発しているとがんばっている。さすがにアメリカ国内でも批判が出ているようだが、相当部分はブッシュと同じ考えだ。

もう30年も前になるか、イスラム革命直後にテヘランのアメリカ大使館が占拠されて大使館員が人質になった。アメリカが武力で開放しようとして失敗した。そのときのトラウマが消えないのだ。

横田めぐみさんなどの拉致は日本にとってアメリカにとってのテヘランの大使館占拠事件と同じだ。自分のことは自分で解決しなければならない。アメリカが同情してくれたのに約束を反故にしそうだとヤキモキしているが、まず、みずから自衛隊の特殊部隊がピョンヤンなり、「優秀な日本の情報機関」が拉致被害者の居場所などの情報を探り出して急襲するなどの努力をしてから、アメリカの援助を求めるべきだ。

自国の主権を侵害された恥辱を雪がずんばやまず、という国家、人間としての当然の気概がない相手を本気で最後まで助けると勘違いしているとすればお笑いである。

本来なら日本の政府は拉致被害者たちが自分たちを信用しないでアメリカに協力を求めに行くような状態を恥じなければいけないのだが、まったくそんなことは感じないらしい。福田だけではない、小泉、安部もだ。情けない話だ。


代償行為

2007-12-17 18:50:01 | 今日も穴埋め(議論の)

代償行為というのは悲しいものだ。なにより釈然としない。抑圧された要求というものはかならずひねくれた経路を経て代償行為を求める。フロちゃん(ジムクンド・フロイト)はそれがヒステリーや心身症となって現れるという。クレちゃん(クレッチマー)は運がよければ抑圧された欲求はまれに天才の精神活動に昇華されるという。

ま、いずれにしても悲しいものだ。戦後の日本人と言うのは家畜とされてのべつ幕なしに代償行為を求めている悲しい存在である。むかし、一億総白痴といった人がいたが、そのうちに一億総発狂になりかねない。

たとえば、C型肝炎訴訟だ。国が全額補償しろという。全額補償というのはなにかよく分からない。治療費を全部負担しろと言うことか。それ以上を求めるのか。よく考えてみるとその金はC型肝炎問題になんの責任もない国民の税金から支払われる。

そんなことが国民として承服できるだろうか。同情はする。満腔の同情を寄せるのは人情として当然である。サワサリナガラコナサンヤである(そうではあるが、あなたさまよ)。

一番適切な対処は、この問題に責任のある連中を過酷、厳正に断罪することであり、それ以外に関係者、国民を納得させる方法はない。江戸時代であれば責任のある役人、医者は打ち首獄門であろう。

被害者やマスコミや世論が政府に金を出せと言っているから、本当の罪人は影で笑っている。

現代社会は複雑なこともあって、責任の所在が捉えにくく、かつ「罪と罰」のマッチングがフニャフニャである。ま、これも現代における「疎外」の典型的なものだな。

北方四島の返還要求というのがある。これもおかしなものだ。根拠がない。今の共産党は知らないが、かって共産党の主張は全千島列島の返還とカラフト(サハリン)の返還であった。こうでなくてはいけない。

なぜ、幕末に幕府がロシアと結んだ最初の条約にまで戻らなくてはいけないのか。まったく理由がない。こういう単純きわまる疑問が起きないと言うのは日本国民が深く病んでいる証拠である。

教えてあげよう。北方四島要求までならアメリカが黙認してくれるからだ。それに後付で幕末の条約を持ってきたにすぎない。

それから北朝鮮による拉致問題だ。返してくださいとお願いするだけだ。日本政府がとりうる(正当化できる)唯一の方法は北朝鮮に断固たる懲罰を加えることである。渡洋爆撃でピョンヤンを破壊してもだれも文句はいえない。現実的かどうかということはあるんだよ。しかし、起点はここだ。起点をここにしなければなにも前進しない。基点というのかな、要するに基点にして起点だ。