東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

北方領土問題を考えるヒント2

2013-05-05 18:32:22 | 国際・政治
そこで具体的な案であるが、すべからく米国の南方諸島返還計画に準じるのがよろしかろう。

4月の29日に主権回復記念式典が初めて行われたが沖縄で抗議運動があったように、南方の諸島は返還されず、その後数次に分けて次のように返還された。

1: 奄美群島 1953年

2:小笠原諸島 1968年

3: 沖縄諸島 1972年

之に準じて段階的に返還してもらえばいい。最初は歯舞色丹だろう。これはほぼ決まりだ。後は国後、択捉を一括にするか、さらに二段階に分けるかだ。

上記の返還のやりかたについても、現在すでに日ロ両国で色々なアイデアが出ているようだが、前にも何回か書いたように沖縄のやりかたを参考にすればいい。ただ、沖縄の『返還』は見せかけだから、もっと実質的に前進したやり方が出来るだろう。

前に述べた考えを簡単に要約すると、ロシア軍基地は残したまま施政権、潜在主権、主権なんでもいいが、日本に返還する。北方四島のロシア軍基地は沖縄の基地とは比較にならないほど、規模が小さい。また、面積、住民数(在住ロシア人と里帰りする日本人を含めて)に対する基地の負担は沖縄に比べれば極めて小さい。沖縄のような基地問題は生じない。

ただし、基地を残す条件として日ロ軍事条約が必要だろう。シナに対する有効な北方の弧になる。今回の安倍首相の訪露でtwo plus two でも合意したのは方向としては大きなポジテイブな一歩であろう。



北方領土問題解決を考えるヒント

2013-05-05 17:58:28 | 国際・政治
安倍総理の訪露できっかけは出来た訳だが先のことは知恵の出しかた次第だろう。

この問題が1980年代まで解決しなかったのはしょうがない。東西冷戦で日本は西側を選択した訳だから動きようがない。

1990年代以降は日本側の交渉の仕方に責任が無いとは言えない。お題目を称えていればいいということでもない。

アメリカは日本を従属的な地位においておくために、日本周辺のいたるところで紛争の種を意図的にばらまいている。尖閣もそうだ。

「領土問題には立ち入らない。どちらの主張にも組しない。しかし、日本側の実効支配にシナが挑戦することには反対だ」なんていうのは、シナにひょっとしたらという期待を抱かせるだけである。アメリカの本音は、ドンパチが始まるのも困るが日中がこの問題ですくみ合って、とくに日本がこの地域で影響力でアメリカをしのぐのを阻止する道具にしている。そのために、曖昧な態度を取り続けている。

竹島の問題もしかりだ。この問題が存在する限り、必要に応じてアメリカはこの地域を自分のさじ加減で操れる。

北方四島もそうだ。冷戦後もアメリカはロシアの勢力拡大を臨まない。北方四島問題で日本が原理主義的な態度を取り続けることはアメリカの思惑通りだろう。

アメリカが北方四島復帰運動に陰に陽に資金を援助していることは間違いないだろう。日本は真のナショナリストとは何かを深く考えてみる必要がある。