ペルーで開かれている。APECでWTOの年内合意を誓約したようである。WTOの骨格となっているウルグアイラウンドは、86年のことですでに20年以上経過している。
この間に世界は大きく変わった。世界を又地球を考える時に20年以上前の決めごとに縛られるようでは、何のためのグローバル化なのかと問いたい。当時は環境問題も関心が薄く、食料問題も予測の段階でしかなった。
現在はそれれの全てが、危機予測のすべてを上回って発生している。さらにはエネルギー問題も深刻で、極めて不安定な状況にある。原油価格は今年一年で、1バーレル120ドルほどにも上がったが、数か月で50ドルほどに下がっている。
地球温暖化は最早とどまることを知らない。飢餓人口は8億と言われている。肥満者が今年それを上回った。食料が均等に配分されないのである。均等にならない理由はあるが、これほど 大きな格差が生じている現状では、各国は食糧の自給こそ大前提にするべきなのである。
今年になって、金融危機も起きている。100年に一度の危機などと言われている。この金融危機こそ、市場経済がもたらしたものである。新自由主義の破綻を検証しなければ、国際協調などあるものではない。
WTOの交渉は意外と簡単な構図である。つまり工業製品を売り込みたい国がどんどん輸出する。輸入した方はその引き換えに農産物を買えというのである。工業製品を売り込んだ国は金がたまる。農産物を買うことでどんどん食料自給率が下がる。農業者は政治力をなくしてあちこちにペコペコしている。こんなところである。
こう考えると、WTOの骨格そのものを見直す時期に来ているのであるが、相変わらずの市場経済大前提となっている。今こそWTOそのものを見直す時期に来ているのではないか。