そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

浸透するGM

2008-11-28 | 政治と金

Photo 遺伝子組換え作物(GM)が世界を駆け巡っている。作付する側は、農薬を減らせるし収穫量も多い。何より買ってくれるところがほぼ決まっている。GMはアメリカでは、食糧危機の決定打とさえ評価されている。今後も増え続けることであろう。

遺伝子組換え種子は、モンサントなどが開発して特許登録をやっている。特定の業者からしか仕入なければらないが、買ってくれもするのである。勝手に作付した農家が、毎年のように訴訟の対象になっている。

アメリカでは、遺伝子組み換えを通常の改良と同レベルと認識している。モンサントやシンゲンタ社などの政Photo_2治圧力のなせる結果である。つまり、アメリカは商品にGMであるかどうかを表示する必要がないのである。内容を知らされないために、普及は急速である。

特に最近の、バイオ燃料へ転換するトウモロコシはとにかく収量さえあればいいのである。人が 溜めることがないために、安全性などを問う必要がない。しかし、それは現在の話であっていつ食料に転換されるかは、誰にも解らない。

日本は、GM作物を買わない極めて特殊な国になってしまっている。家畜用の飼料はほぼ100%GM種子である。間接的に人は接種していることになる。大豆も、相当量輸入されているものと思われる。世界はやがてほとんどの穀物がGM品種になるかもしれない。

日本でも一定基準内の比率なら表示する必要はない。さらに、GM作物と交配する機会は、通常の作付の中では当然起きるわけで、全くクリーンな大豆などないのでないかと思われている。

GM作物は自然界には存在しなかったものである。危険性の確認には、多分数世代かかるものと思われる。安全を証明するのは数年で行われるが、危険性はそんな短期間では証明できない。都合の良い遺伝子を他品種から移植し、品種の特性そのものを変えてしまうのである。改良とは全く異なる。

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