そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

廃炉を前提の対策を選択すべき

2011-03-19 | 政治と金

 地震も津波も天災である。不用意な発言と取られてもかまわないが、止むを得ない面もある。しかし、原発事故は人災である。人が引き110319_3 起こしたものである。無数の問題を指摘されながらも、人が建設した施設の事故である。

 今回の福島第一原発の事故は、発表が過小評価であり、とても世界唯一の被爆国の対応とは思えない。事故レベルを、世界各国がスリーマイル以上とする6以上が圧倒的に多く、日本判断のレベル5はその一つである。

 それでいながら、原発の保安員の退去を50キロ以上にしている。アメリカなどは自国の国民に、80キロ以上の撤退を指示している。Photoフランスやロシアは、国外退去を原則にしている。フランス人の帰国の飛行 機は手配済みである。

 あの最悪のチェルノブイリ事故でさえ、一基だけであった。今回は少なくとも4基である。ひょっとすると、10基になる可能性も残っている。人口密度も断然高い。あれよりましだと評論家が繰り返す発言に意図を感じる。

 爆発の評価が低いことも疑義が残る。自衛隊の放水車と一緒に撮られた映像を見ると、壁の損傷や天井の状態からも、尋常でない爆発が起きたことが伺われる。東電は水蒸気爆発と、軽めの言葉を繰り返す。

 3号機が炎上し始めてからやっと、核廃棄物の問題を表面化させた。こんなところに置いていることも問題であるが、基本的には燃焼を抑えているだけの廃棄物である。放水で冷却しても、一時的なものでしかない。

 ”死の灰”と、被爆国ならよぶべきである3号機の核廃棄物は、プルトニュウムである。プルサーマル対象の、不安定でより毒性の高い、死の灰である。

 3号機の事故は、死の灰・放射性廃棄物の再臨界の可能性が高く、極めて危険なの状況と言える。

 放水でやっと100度以下になったようではあるが、海水が大量に注入されたこともあり、廃炉を前提にした対策にすれば、もっと解り易い対応が可能になるであろう。

 事故当初に、アメリカが廃炉を前提に協力を申し出たが断っている。これらの原子炉をまだ使い続けるつもりでいるのだろうか。廃炉を前提にすれば、封じ込めることから検討するわけだから、選択肢が少なく迅速に対応できる。

 110319何よりも住民が歓迎するであろう。

 ドイツのメリケル首相は、原発推進者であったが、建設の中止を表明してた。ドイツでは、原発建設反対のデモ行動が全国で起きている。最も建設基準の厳しい日本の事故は、世界の原発推進派を躊躇させている。

 その他、浜岡原発が最も大地震が予測される東海地震の、活断層の真上に立っている。超高齢化地域で署名を集めて建設に踏み切った上関原発は、なんと埋め立てて建設をするとのことである。

 ホウレン草と原乳に被ばくが確認された。少量だと繰り返す発表は信じるに足らず、却って不安を増大させている。消費者は、被ばく量を見るわけでない。被爆の事実を確認して、買わないだけである。

 これは、風評ではない。被爆は事実であるからである。こうした被害に対する補償はあるのだろうか?地域産業に決定的な傷跡を残す、原発事故に対して、政府は廃炉で答えるしかないだろう。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港