東北大震災の犠牲者が、2万人を上回ることが現実味を帯びてきた。歴史的な悲惨な天災事故となった。そうした現場を襲っているもう 一つの人災がある。原発であ る。
福島原発で何が起きているのか、東電は詳細に情報を開示するべきである。あるいは、女川から東海までの原発と、核廃棄物処理場である六ヶ所村で何が起きているのだろう。
福島第二原発の稼働中の、1、2、3機が全て発火している。水蒸気爆発だの注水コントロールが出来なかったとかに、言い訳ばかりが先に立つ。ただちに健康被害は及ぼさないと繰り返す。
そして、ついに4号機まで発火した。4号機は稼働していないと関係 者は証言しているが、ここは6か所村に持って行くことのできなかった、核廃棄物が貯蔵されているところである。5、6機もそうである。関係者は言葉を濁しているが、廃棄物が反応し始めたようである。
原発は全国どこでも、建設の段階から、建設のためならどんなごまかしでもやってきた。データーは隠すし、金で人の頬ずらを叩いて翻意させる。周辺施設に膨大な補助金を出す。
後ほど判明したことは、全く関わりを見せようとしない。大洲原発が活断層が直下にあることが後ほど判明したが、だからどうなのと居直る。安全を強調するばかりで根拠は次第に崩れてきていることを認めようとしない。この事故についてもその姿勢は変わっていない。電力供給が30%を超しているぞと、脅しの論理である。
テレビのコメンテータには、反原発の人物を起用しない。対策案を論じるばかりで、原発の恐怖を語ろうとしない。
核廃棄物処理場が何処も十分に稼働していない。プルサーマルなどは言葉の誤りである。その分今回のように、地表に廃棄物をため込むことになるのである。
それを譲って見ても、核廃棄物は半減期まで5万年以上かかる。人が存在するかどうかも分からない。仮に、今回の地震が1000年に一度だとしても、50回以上アタックを受けることになる。もっと小さな地震は無数に発生するであろう。
世界は、東北大震災の地震と津波 を報じているが、ダントツに核危機を報じている。
核超大国のフランスの核安全局79年のスリーマイル島事故を上回る、レベル6と判定している。またアメリカのシンクタンクは、すでにレベル7に至っていると報じている。レベル7はチェルノーブイリ事故である。
何としても事故を小さく見せようとする、東電の足元は次々と発生する火災と、検出される放射能によって安全神話は突き崩されてしまった。