これほど叩かれてもなお職を投げ出さない、菅直人はある意味立派 かもしれない。少し引いて考えると、彼こそがストレステストの最中にあると言って良い。
相も変わらず、唐突な発言である。海江田は何をしに玄海町に行ってしたのであろうか。「国が責任を持ちます」から、原発の再稼働をお願いに行ったのである。国の長が「ストレステスト」なる新たな、聞き覚えのないことがを使って、今の原発は再稼働には十分でないことを認める発言を、予算委員会で行ったのである。海江田の面目丸つぶれである。
そのことは歓迎されるべきである。原発の危険が少しでも遠のくから、否定はしないが、いかにも唐突である。これには原発に対する、明確な視点を民主党・現政権が持っていないからである。
脱原発も打ち出せない、原発容認も行えない、放射能汚染の実態も公表できない、4カ月にならんとしてやっと作った復興大臣にはたった9日で辞められる、海江田大臣は辞任を口にさせる、ましてや自らの辞任も打ち出せない、否、打ち出さない。
菅直人は現在ストレステストの真っ最中である。この男には、いかなるストレスも作用しないようだ。テストそのものが意味がないかもしれない。海江田はストレスには耐えられず、テストの効果はあったようである。
菅直人にとっては保身の手段ではあっても、ストレステストを本気で行うなら、ほとんどの原発は稼働停止に追い込まれることになる。だったらいっそのこと、脱原発を打ち出せばいいのであるが、菅直人にとっては延命治療薬であるため、内容の検討な行っていない。
テロや航空機事故に耐えられる原発など存在しない。米倉経団連会長が、早速文句をつけている。結果的に停止に動くテストを彼らが容認するわけがない。