そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

何も知らずに国有化したのだ(野田)

2012-09-25 | 中国

周恩来が「過去を忘れず未来の諌めとする」として、日中の国交は回復した。この時、尖閣諸島は棚上げすると、中国側から持ち出されていた。後世が解決する問題としたのである。

これは、日本の実効支配を中国が黙認するという意味である。あったはずである。ところが、こうした棚上げ論の持つ意味を知らない、国粋主義者が首相になってよほどおかしくなってきた。最初に起きたのは、安倍ボッチャマ首相の時代である。

中国側にも、地下資源の可能性があると思われるようになって、棚上げ論を忘れる指導者が、愛国主義を掲げ行動を起こすようになってきた。

固有の領土と言うのであれば、それは琉球王国のものと言える。軍隊を持たなかった、琉球王国は日本と大陸(中国)に等距離外交で生き残ってきた。この時代はるか沖合の孤島など実効支配する、国家も権力者も明確であるはずがない。

清の時代に遭難した漁師を日本が救助し、礼状も残っている。中国側も、、魚釣島呼ぶくらいであるから、漁も行われていたのであろう。少なくとも、混在地域であったことだけは確かである。それぞれに、支配下にあった文書や歴史が残っていて当然である。

日本の明治政府が、琉球を併合したため、尖閣も日本の固有の領土とする理屈をいうわけであろう。その時代は中国は列強の支配下にあり、アヘン戦争などとても動ける状態ではなかった。少なくとも下関条約に明記されていない以上、台湾に属する議論は成り立たない。

棚上げ論を、棚から降ろす作業を、日中それぞれが一方的に行ってきたことに問題がある。とりわけ、外交音痴の野田が時期も相手も考えずに、石原に心情的に対抗して国有化したことは、大きな禍根を残す結果になった。

時期とは指導者が交代する年であり、国交回復40周年記念を目前にしてのことであり、タイミングとして柳条湖事件記念日の直前であったことである。何も知らなかったのだ(野田)。

相手とは胡錦涛である。APECの立ち話で咎められて、ここで国有化を少なくとも延期していれば、今回のことは起きなかった。中国外交とは論理ではなく、メンツなのである。胡錦濤は退任直前にメンツを潰された。虎の尾を踏んだ意識もない。野田はそんなことも知らなかったのだ(野田)。

そもそも国有化とは、建前社会主義国の中国としては、どういう意味を持つのか、知らかなかったのだ(野田)。

そして何よりも航空母艦を整え、南沙諸島海域にフィリッピンとベトナムを追い出す準備をしている中国に、いきなり喧嘩を売る行為に出た。中国は格好の餌食を得たのだ(野田)。

今回の尖閣を巡る騒動は、野田の外交音痴、中国通を近辺に持たなかった野田の浅薄さが引き起こしたものである。

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