そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

日本経済はすでに回復する能力さえ奪われている

2020-01-01 | アベノミクス

アベノミクスは「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」という「三本の矢」を柱とする経済政策という。しかし、現実には「大胆な金融政策」に尽きる経済政策といえる。
日銀の黒田総裁は早々と、2年で2%のデフレをぶち上げたが、7年を経過した今も踊り場だとか回復基調にあるとか、言葉を弄び続けているだけである。ついにゼロなる金利にまで突き進み、国債を2013年には60兆円、昨年も30兆円買い漁って、経済指標の落ち込みを支えている。
戦後最長の好景気の実感は国民にも経済界にもなく、名前を付けろと言われ皆怯むばかりである。官製の経済は実体を伴っていない。この爆買いは、通貨を支え、株価を吊り上げる。日銀の国債購入は財政法に抵触するが、一旦民間に買わせる迂回ルートで対応しているが、これを止めさすと円が暴落の危機を孕む。誰も最早止められない。
大胆な金融政策はやがて、異次元の金融政策となるが銀行投資が増えたわけでもなく、消費が伸びたわけでもない。アベノミクスの失敗の実態は新たな次元の展開で、見えなくなってしまった。老後3000万円必要だから投資しろというのである。
日本経済の特徴は内需ということである。GDPの60%を占める消費が、度重なる消費増税で抑えられている。社会保障の不安や非正規雇用の増加が消費動向を抑制する。戦後最悪の消費停滞を起こしているが、3年前に指数の基本が改定され実態は、停滞以下と推察されている。
OECD加入国で、日本は21年で賃金は8.2%マイナスになっている。アベノミクスの成功を謳い上げても、国の経済の主体となる国内需要を支える賃金が、安倍の経済政策で抑えられているのである。経済の実態を知る企業は、ため込むだけであろ。
さらにこの第一の矢は、財政の健全化どころか、すでに1100兆円となった債務を膨らましているのである。国債の買い支えは自国の資金を使う安心感から暴走をする一方なのである。
官製の好景気は、円安による貿易企業を喜ばせ、世論を誘導する。未来の人達へ巨大な負債を押し付けることになる。これが消費増税により更なる圧迫を受けている。始まったばかりの2020年は、安倍晋三が必死に隠していた事実が露呈し、日本経済が回復不能に陥り破局へと踏む込んでいることをする年になるであろう。

コメント (1)
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