そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

温暖化が引き起こす近未来の姿がオーストラリアの火事である

2020-01-14 | 気候変動

オーストラリアの火災が止まらない。つい先だっては質の悪い環境問題の擦り付け合いの、アマゾンの山火事があったばかりである。
11月に発生しオーストラリア全土で、住宅2500戸以上が焼失し、延焼面積は北海道に匹敵する1120万ヘクタールにおよび、数万頭のコアラが5万頭犠牲になっている言われ、数十万頭の生物が犠牲になっているといわれている。今回の火事で排出されたCO2は、日本が年間に排出する量に匹敵するといわれている。
オーストラリアは2017、2018年と暑さの更新が続き、昨年は史上最高の熱波となり干ばつも続いている。広大なオーストラリアの空さえ曇っていて、ニュージーランドまで及んでいる。これから真夏になる南半球にとって、いまだ鎮火しない深刻な状況になっている。日本は自衛隊の援助を決めている。こうした形での派遣は歓迎されよう。

しかし、今回の火事は地球温暖化の一つの減少に過ぎない。地上の真水の量に大きな変化はない。オーストラリアで干ばつでも、日本には毎月のように洪水で川が氾濫していた。この対策を堤防の高さに求めるのは、当面の対策にはなろうが根本解決にはならない。遠回りでも基本的には地球の温暖化・異常気象地策に取り組まなければならない。
温暖化などはデマだ。金儲けを企んら奴らの仕業だと、パリ条約まで離脱した低俗なトランプは論外としても、世界は真剣に取り組むべきである。子供のたわごとと切って捨てるほど、事は簡単ではない。
経済成長が際限なく続かないことを認識するべきである。今起きているグローバル化は、貿易収支や関税の問題ではない。国境を越えてくる、国家の存在とは無関係に存在する大気であり、水であり野生生物である。それらを起こしているのが人の経済活動である。人新世とまで地質学者が命名しなければならないほど、この70年で世界はボーダレスの変化が起きている。こうした問題に最も対峙するのが、アメリカファーストという考え方である。

コメント (1)
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