荒川洋治「心理」(みすず書房)
「あからしま風」。110ページ、7-9行。
「磨かれたことば」と「休息」の対比。
「磨かれたことば」は人をひきつける。聞く人(読む人)の意識を、ことばを発する人の精神の高み、精神の到達点へと引き込む。
荒川はそうした「磨き」を警戒する。
「磨き」の完成度ではなく、「間」(休息)を取り込む。
精神の高みへ読者を引っ張るのではなく、その手前で一息つけさせる。読者は、一息つきながら、高みを想像する。
「高み」を想像させることばの運動。そこに荒川の「詩」がある。
「あからしま風」。110ページ、7-9行。
被害者家族の演説はことばも磨かれて
聞くものに
休息が必要になってきた
「磨かれたことば」と「休息」の対比。
「磨かれたことば」は人をひきつける。聞く人(読む人)の意識を、ことばを発する人の精神の高み、精神の到達点へと引き込む。
荒川はそうした「磨き」を警戒する。
「磨き」の完成度ではなく、「間」(休息)を取り込む。
精神の高みへ読者を引っ張るのではなく、その手前で一息つけさせる。読者は、一息つきながら、高みを想像する。
「高み」を想像させることばの運動。そこに荒川の「詩」がある。