「寒山」(中国詩人選集五、岩波書店)を読む。
「偃息深林下」の5行目。(67ページ)
入矢義高は「君が方(まさ)に珠を得るを信(まか)す」と読んでいる。
「信じる」とは「任せる」ということ、「任せる」とは「信じる」ということ。確かにそうなのだと思う。漢字には不思議な深みがある。意識の運動を奥から照らす力がある。
そうしたものに「詩」を感じる。
*
少しついでに……。次の詩が私は好きだ。
1行目の「好」にもこころを広げられた感じがする。
「偃息深林下」の5行目。(67ページ)
信君方得珠
入矢義高は「君が方(まさ)に珠を得るを信(まか)す」と読んでいる。
「信じる」とは「任せる」ということ、「任せる」とは「信じる」ということ。確かにそうなのだと思う。漢字には不思議な深みがある。意識の運動を奥から照らす力がある。
そうしたものに「詩」を感じる。
*
少しついでに……。次の詩が私は好きだ。
寒巌深更好
無人行此道
白雲高岫閑
青嶂孤猿嘯
我更何所親
暢志自宜老
形容寒暑遷
心珠甚可保
1行目の「好」にもこころを広げられた感じがする。