1980年代、まだ20代だった「ヲタク」が好きになった韓国の歌が
ある。
今日、車を運転しながら、ふと思い出した。
ラジオ(KBSプサン放送)で初めてその曲を聞き、プサンでレコードを
買い、日本(福岡)でカセットテープに録音しては、何度も何度も
繰り返し聴きながら韓国語の発音を練習したものだった。
当時流行(はや)っていた他のヒット曲もいっしょに録音していた
そのテープも今はない。
もう20年も前の話だ。
もしかすると、今ならその曲をブログで聴けるかもしれないと思い
ネイバーで検索してみた。
曲名はいまだに記憶しているのだ。
숨겨진 노래(直訳:隠された歌)。
すると驚いたことに、その曲が聴けるブログが一つだけ検索画面に
現れた。それも、投稿されてから1週間も経っていない。
過去、何度か検索したことはあったが、大してヒットした曲でも
なかったし、ことごとく空振りに終わっていた曲だった。
今日の検索でひっかかったブログは、「ヲタク」が知る限り、この曲を
オンライン上で紹介した初めてのサイトだ。
「虫の知らせ」だったのか、あるいは「ハングルの神さま」が
「ヲタク」に微笑んでくれたのか。
△「オレのおかげだ!」
(写真とは無関係)
激動の80年代、韓国の音楽シーンをリードしていた曲には、
不思議なくらい叙情的なバラード曲が多かった。
20代の「ヲタク」が好きになったこの曲も失恋の切ない痛みを
歌い上げた曲だ。
思いがけない「再会」の喜びをかみしめながら、歌詞を翻訳練習
してみた。
なお、なるべく自然な日本語になるよう一部は意訳した。
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■ 숨겨진 노래
心に秘めた歌
(1985年 イ・ドンギ)
학교를 졸업하던 어느 봄날에
친구들 소개로 처음 만나
점심도 같이 먹고 다방도 같이 가는
마냥 즐거운 사이가 됐죠
高校を卒業したある春の日
友だちの紹介で初めて出会い
お昼もいっしょに食べ、喫茶店にもいっしょに行く
ほんとうに楽しい間がらになった
그러던 어느 날 나는 알았죠
그녀가 애인이 생긴 것을
이제는 모든 것 알게 됐지만
난 고칠 수 없는 병이 들었죠
そんなある日、僕は知った
彼女に恋人ができたことを
今では全てわかっているけど
この胸の痛みは癒しようがない
사랑한다는 말 한 적 없고
그런 얘기는 꺼낼 수도 없어
언제나 태연한 표정 속에
멍들어 가는 나의 가슴 어이 하나요
「好きだ」と言ったこともなく
そんな話を切り出すこともできない
いつも平気なふりをした表情の裏で
壊れていく僕の心をどうしたらいいのだろう
그대 나의 노래 듣고 있나요
혼자 불러야 하는 숨겨진 내 노래를
君には僕の歌が聞こえるだろうか
一人で歌うしかない心に秘めたこの歌が
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