△民主化運動記念式を題材にした時事漫画(5月19日付京郷新聞)
「あのような悲痛な事件が二度と繰り返されないようにする。
国民の命と尊厳を天のように尊重する。それが国家の存在価値。」
そうだ。
これが国らしい国だ。
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民主化運動記念式でのムン大統領の演説の中で「ヲタク」が着目した
フレーズが、京郷新聞の時事漫画でも取り上げられていた。
韓国を「나라다운 나라(国らしい国)」として未来につなげていく
諸改革は、今まさに緒(ちょ)に就いたばかり。
現在のところ、メディアを通じて報じられている新政権の動きとしては、
次のようなものがある。
開かれた大統領府作り。
特定地域や特定人脈・学閥などに偏らない政権人事。
国定歴史教科書の廃止。
公共部門における非正規労働者の正規職転換。
そして、財閥の横暴を抑制する公正取引委員会の機能強化。
加えて、公訴権と捜査権を独占し強大な政治権力として韓国社会に
君臨している検察機構の改革。
国家情報院(情報機関)の国政への組織的介入の根絶。
民主化運動の精神を憲法前文に掲げるための憲法改正。
外交的には、朝鮮半島の緊張緩和に向け、日本を含む関係各国との
関係修復、強化。
・・・等々。
政権交代を実現させた新政権としては、これからが正念場である。
果敢にしてかつ慎重な政権運営が求められる。
万が一、性急に結果を求めるあまり、理念や理想が先走りし、空回り
するようなことにでもなれば、国民の支持は一気にしぼみ、失望や
反発が強い揺り戻しとなって襲ってくることは目に見えている。
ムン政権には、ぜひ、国民多数の声を背景にした民主的な諸改革を
一歩一歩着実に実現させていってほしいものである。
「ヲタク」も隣国から熱いエールを送り続けたい。
(終わり)
5月18日、光州市で開催された民主化運動記念式の様子を伝える
KBSの放送で、画面右下の小窓の中で手話通訳をしていた女性が涙を
ぬぐう場面が放送され、話題を呼んでいる。
手話通訳士が主人公になったニュースはめずらしい。
式典の中で、今から37年前の5月18日、戒厳軍の銃弾に父親が倒れ
この世を去ったその同じ日に、この世に生を受けたある遺族の女性が
亡き父親に向けた追悼の手紙を朗読した。
この朗読に涙を流すムン大統領の姿も放送で流れた。
朗読を終え舞台を去ろうとする女性を、最前列に座っていたムン
大統領が舞台に上がり呼び止め抱擁した。
通訳士が涙を流したのは、まさにその時だった。
放送終了後、KBSのインタビューを受けた通訳士の女性は、「自分も
父親がいないので、自然と感情移入してしまった」と語った。
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■5.18 기념식, 수화 통역사도 울었다
光州民主化運動記念式、手話通訳士も泣いた
(東亜日報 5月17日)
문재인 대통령이 18일 5.18 민주화 운동 기념식에서 한 유가족의
추모사에 눈물을 흘린 가운데, 같은 시각 수화 통역사도 눈물을
흘려 화제다.
ムン・ジェイン大統領が18日、光州民主化運動記念式で遺族の
追悼メッセージに涙を流した時、同じように手話通訳士も涙を流し
話題になっている。
-以下省略-
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全員ではないにしろ、多くの国民に感動と涙のカタルシスを与える
ことのできる政治とは、外国から見ていても実にいいものだ。
(終わり)