BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

映像研には手を出すな! 第6話 『前作より進歩するべし!』 感想

2020-02-11 11:59:05 | 映像研
第6話についてというよりも、この作品については一度書いておきたいな、と思っていたので。

ちなみに原作は未読。

というか、原作があること、さっきまで知らなかったので、ちょっとびっくりw

とまれ。

いやー、これ、面白いw

内容的にはアニメ制作という点では『SHIROBAKO』に近いのだけれど、こちらは、高校の部活という設定なので、エピソードの発端が常に、いい意味で素人丸出しなところがいい。

加えて、あんな「キャラ造形」なのでw、最初から「萌え」とか無視しているところも清々しいw

純粋に「映像をつくる」ってどういうこと?に焦点が当たる。

いや、だって「イメージボード」だよ?

しかも、思い切りジブリ風のw

第1話に登場したコナンのシーンもそうだけど、全体的に、古きよき宮﨑アニメへのオマージュが込められているところもいいよね。

別にこれは、この作品そのものが狙ったことではないのだろうけど、最近のソシャゲをベースにした、意味もなければストーリーもない、ただキャラが動くだけのアニメが増えているところで、とりあえず、ピュアな気持ちで「映像を動かす」ってどういうことだったんだっけ?というところにまで戻って、あれこれ、グダグダ、やりあっているのはいいw

しかも、『SHIROBAKO』のような世知辛さとは一応離れているのも。

もちろん、制作進行については、ちゃんと金森Pが仕切っているわけだけどw

でも、あれも、本人の属性/才能としてかたづけられているのもいい。

まぁ、なんで最初から浅草と金森がつるんでいるのか?という疑問はあるのだけどw

案外、金森自身、自分は人を集めて采配を下すところに、つまりマネジメントや政治の部分に自分の才能があると自覚していて、日頃から才能ある有為の人物を探していて、その結果、浅草に目をつけていたのかもしれないw

それは水崎を速攻でスカウトしたところにも見てとれるし。

なにより、作品だけでなく、作品を支えるのに必要なことがカネと名声、というところに気づいているのが、いい。

というか、高校生でそれを見切っているのは怖いw

でも、こういう人って、ひとりくらいは学校にいたよねー、と思わされるのもうまいところ。

いや、才能って、実は高校くらいの頃に、もう、決まってるんだよねw

そうした、全体的な雰囲気も含めて、とにかく、この『映像研』は面白い!

多分、単純な面白さだけなら、筆頭なんじゃないかな。

こういう、ちょっとめんどくさそうなところはあるけど、でも、見てちゃんと腹を抱えて笑える作品は、コンスタントに一定数は製作してほしいなぁ。

もうソシャゲ作品にはうんざりだから。

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ぼくたちは勉強ができない 第146話 『泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ⑤』 感想: うるかエンドに向けて爆走中!でいいんだよね?

2020-02-10 14:32:50 | ぼく勉
成幸とうるかの過去話の続き。

決定打は、うるかが水希を救済したことだったってことだけど。

しかし、その水希の心に火をつけた理由は、うるかに成幸を奪われてなるものか、と水希が思ったから、というのは、いや、お約束ですねw

あとは、水泳の天才だとばかり思っていたうるかが、実は陰で思い切り練習する努力の人でもあった、ということ。

それをみて、成幸も自分の頑張りのたりなさを悟るというもの。


・・・ということで成幸・水希の兄弟の精神的窮地を救ったのはうるかだった、というオチ。


いや、これ、うるか最強すぎでしょ。

ていうか、まんま『五等分の花嫁』の四葉と同じポジションなんだけど。

もしかして、マジで、幼馴染は滑り台筆頭、というセオリーを壊すことが新しいセオリーになっているのかな?

うーん。


とまれ、過去話ばかりだから「うるか無双」は仕方ないとしても、これ、このまま、もう、うるかエンドに向けて爆走、ってことでいいのかな?

このマンガは、あんまり恋愛の屁理屈をつけても仕方がないところがあるので、いろいろ考えても仕方がないのだけど。

でも、理系と文系、先輩と先生、の4人については、このまま置いてきぼりなのだろうか。

それとも4人分、うるかと同じような過去話っぽい、成幸の心象風景を描くエピソードをそれぞれ挟むのだろうか。

でも、そうすると、思い切り間延びしてしまうと思うのだけどね。

うーん、着地点が見えたようで、全然見えないな。

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鬼滅の刃 第193話 『困難の扉が開き始める』 感想: イケずなしのぶさん、グッジョブ!

2020-02-10 14:17:53 | 鬼滅の刃
炭治郎が「日の呼吸」の12の型の連続舞として13の型を繰り出そうとしているものの、依然、型の完成度では、かつての縁壱にかなうはずもない。

そう思った無惨が炭治郎に攻撃を繰り出すものの、こちらも何故か、思い通りに仕留めることができない。

なぜだ???!!!

と疑問に思った無惨様。

すごいのは、ここから、取り込んだ珠世の細胞から彼女の記憶を探る、という、えー、そんなことできるの?という、離れ業をなし、

その結果、わかったのは、しのぶが仕込んだ「老化細胞」によって、いつの間にか9000年分、無惨は老化していた、というオチ。

えー! そんなこと可能なの?

しのぶさん、スゲェ―!

と思ったものの、どうして、その薬なのかDNA操作術なのかわからないけれど、それを身体に忍ばせていた珠世は平気だったんだろう?とか、結構、疑問に感じてしまって・・・。

もうなんでもありだなー、さすがは少年マンガ!

と思ったのだったw

それにしても、敵の戦力を削ぐことで味方の勝機を増やすとか、ほんと、しのぶさんはイケずだなぁ。

亡くなってしまって、ホント、惜しい人でした、蟲柱。

にしても、他の柱たち、いい加減、気を取り戻さないのだろうか。

いや、目覚めたところで、腕がなかったり、足がなかったりするから、戦線に復帰できるわけでもないのだろうけど。

でもね、やっぱり柱だからね。

それから、禰豆子。

いい加減、現場に駆けつけようよ、禰豆子。

でないと、父上に怒られてしまうよ。

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青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない 感想: 霧島透子とは誰なのか? いや、何なのか?

2020-02-10 10:52:42 | 青ブタ
待ちに待った青ブタの新刊。

前巻の最後で、大学に進学した咲太。
でも、その時の感想にも書いたように、本当に「大学編」は始まるのか?
それが一番の疑問なのだけど・・・。

ともあれ、まずはスペース、空けときます。

































で、一応、大学編は始まった。

キャンパスは金沢八景にある、というから、これ、ほぼ実在の横浜市立大学(横市)が舞台。

咲太が通う「統計科学学部」も、名前こそ違え、「データサイエンス学部」というのが、実際に横市にはあるし(2018年の新設)。

ちなみに、この統計科学学部には、それなりに今後の展開を予感させるところがあるのだけど、それはまたあとで。

ともあれ、横市を新たな舞台に作者が選んだのは、神奈川県の名所として、江ノ島に続くものとしたらどこか?って考えて、あ、八景島があるじゃん? なら金沢八景の横市だ!、ってな発想で選ばれたのだろうね。

横浜といっても、金沢八景は、また独特の鄙びた感じがあるから。

作者は、どうしてもこの咲太の物語を湘南の香りとともに綴りたい、という思い入れがあるのだろうな。

実際、今回、咲太は、今回のヒロインである「ずっきー」こと卯月とともに、三崎まで電車で遠出して、そのままサイクリング・デートをしていたくらいだから。

確かに、三崎港の魚って美味いよね!、みたいな感じで。

なので、大学編を始めたかったことは、よくわかる。

・・・といっても、まだ、この大学編はほんとに大学編なのか?とも思っているけれど。それもまたあとで。


加えて、これも本巻を読むとわかるけど、まどかやずっきーを、咲太と日常的に出会う機会があるようにしたいから、みな、大学生にした、というのもあるのだろうな。

これは、作中でも説明されていたけど、大学は、高校と違って、固定された「学級」や「教室」があるわけではないから、その分、作中人物の出入りが自由にできる。

少なくとも、大学キャンパスが舞台でなければ、今回のように、咲太がずっきーと日常的に話す、なんてことは書けなかっただろうから。

しかも、進学ということで、いきなり距離を詰めることができる。

なんたって、ずっきーは、咲太と同じ統計科学部だったわけだから。

もっとも、最後に、ずっきーは、入りたての大学をあっさり辞めてしまうのだけどね。

それも含めて、モラトリアムの感じは強い。

そして、それゆえ、「え? 思春期症候群って、高校で終わりじゃないの?」という素朴な疑問にも答えようとしている。

そう、自分が進むべき道を探している段階にまだあるなら、それはみなまだ思春期のなかにあるのだ、ということ。

だから、どうどうと、この物語は、大学において「思春期症候群」を扱おうとする。

もっとも、咲太ですら忘れていた「思春期症候群」を思い出させたのは、大学で新たに知り合った美東美織だったのだが。

そして、多分、この美東が次巻のヒロインなのだろうけどね。


ということで、本巻は、基本的に、「大学編」という名でとりあえず始まった新章の、まさにプロローグ的な物語だった。

だから、その巻で、ずっきーがヒロインだったのも、まぁ、当然といえば当然の展開。

正直、え、ずっきーって誰?、って最初、思っていたものね。

で、最後に彼女は、再び、咲太の日常からは消えてしまうのだから、ホント、つなぎに使われたキャラという感じは否めない。

もっといえば、最後の最後で、今後の物語の鍵を握る謎の人物?「霧島透子」を呼び出すための鍵でしかなかった、ってことで。

いや、ホント、最後にミニスカサンタの格好で「梓川くん」なんて、いかにも咲太をよく知っている風を装って、突如として登場するのだから、ずるいw


でも、この霧島透子の登場まで含めて、この大学生編って、単純に、のどかや、今回のヒロインとなる卯月を、咲太の日常世界に組み込むための舞台設定だった、ってことじゃないの?って思ってしまうのだよね。

だいたい、このシリーズにおいて「・・・の夢を見ない」っていうのは、要するに「・・・のような未来を求めない」ってことだから。

だから、相変わらず、いつか「本当の夢見人」が現れて、大学編の話が全部、その人がみた夢としての未来でした、というバレが来ても全然驚かない。

だいたい、思っていたとおり、声の感じから、霧島透子は桜島麻衣じゃないか説、すでに作中で登場してきているわけだしw

ミニスタサンタで現れるあたり、麻衣さんのバニーガール姿とかぶるところもあるし。

とはいえ、この霧島透子については、いまのところ、全然、情報がない。

いや正確には、前前巻の『お出かけシスターの夢を見ない』で、翔子ちゃんが少し触れているのだけど。

その時の話では、未来の記憶を全部持っている翔子ちゃんの記憶の中にも「霧島透子」という存在はまったくなかった、ということだった。

つまり、単純に考えて、いまある大学編は、牧之原翔子が夢見た、彼女の思春期症候群が得た「未来の束」からは外れているものであるということ。

そして、その鍵を握るのが、「霧島透子」という、なぞのシンガーだった、ということ。

まぁ、だから「迷えるシンガー」というタイトルを聞いたら、主人公はずっきーではなく霧島透子だと思ったのだけどね。

でも、それはミスリーディングでもあり、そうでもなかった。

結局、ずっきーは、霧島透子のナンバーをフィーチャーして、「空気が読める」自分になってしまったから。

そして、最後に登場した「ミニスタサンタの霧島透子さん・二十歳w」は、それが意図的であったことも明かしているから。

もっといえば、それは、どうやら、彼女の曲である“Social World”の歌詞に仕込まれていた暗示だったようだけど。

それは、本書の冒頭に引用された、歌詞を読めばわかるようになっている。

どこまでが「みんな」で、どこからが自分なのか?

LINEやインスタが横行しているSNSの現代では、この「自分」の境界線が曖昧になって、だから、ことさらに「空気を読む」よう同調され、その反動で「自分探し」にでかけてしまう、という展開。

まさにこの犠牲者が卯月だった。

でも彼女がそもそも、統計科学学部なんてところに進学したのは、この「みんな」の実態を統計科学を通じて理解することができるのではないかと思ったからみたいだし。

というか、それは、どうやら咲太がこの学部を志望した理由でもあったみたいだけどね。

でも、確かに、この方向性は面白くて。

なぜなら、ここまで「量子もつれ」のような量子力学の考え方が思春期症候群の根幹にあると説明してきたこのシリーズからすると、もともと量子力学の誕生の前には統計力学があった、という科学史の史実があるから。

そして、統計力学で説明できない現象が、量子力学を生み出すきっかけになったから。

その史実からすれば、咲太は、今後、統計科学の観点から、理央に頼るのではなく、自力で「思春期症候群」の発生理由に迫っていくように思えるから。

要するに、統計科学の臨界点に量子力学的な思春期症候群が生まれる、という発見。

そういう意味では、今回の卯月は、そのテストケースの第1弾だったことになる。

霧島透子いうところのSNSで満たされた「ソーシャル・ワールド」を通じて、自己の変革を強いられたのだから。

そういう意味では、この「ソーシャル・ワールド」そのものが、一緒の巨大な思春期症候群生成装置であり、そのシステムデザインを行ったのが霧島透子である、ということになる。


で、そこで嫌でも気になるのが、この霧島透子なのだけど。

でも、この霧島透子って、物語の扉裏にその歌詞が引用されているのを見ると、明らかにこれ、上遠野浩平のブギーポップシリーズに出てくる「霧間誠一」へのオマージュだよね?

ついでに、霧島透子という名前のほうは「水乃星透子」すなわちイマジネーター。

だったら、もう、この霧島透子が、この大学生編を「イマジン」していることは、物語の冒頭に明記されているようなものだと思ってきた。

そして、その霧島透子を生み出した存在が、前にも書いたように、牧之原翔子に嫉妬した桜島麻衣である、というのが、いまのところの推測。

そして、その霧島透子の一種の手先のような存在が赤城郁実。

なぜなら、赤城の「意識高い系」の呼びかけを見て、卯月は、自分の空気を読まない発言がいままで「みんな」の嘲笑の対象になっていたことを悟ってしまったから。

いわば、郁実は、透子の実行部隊。

とうのも、どうやら霧島透子は、咲太にしか見えない存在であるようだから。

だから、透子と郁実の関係は、アドミニストレータとカーディナルのような存在なのかもしれない・・・とも思うのだけど、まぁ、それは次回以降だよね。

ともあれ、霧島透子が今後の物語のゲーム盤を握っているのは間違いなくて、それは、ブギーポップの「霧間誠一」と「水乃星透子」の合体したような名前からも明らか、というのが、今回、最後に感じたことかな。


そういうことで、ようやくエンジンがかかり始めた「大学編」(という誰かの夢の世界w)、次巻も楽しみだ。

新登場の美東美織は、はたしてどういう役割を果たしていくのだろう?

麻衣さんの存在ゆえに、当初から霞んでしまう美織だけど、でも、それは、仕事柄、咲太を常時ベタベタできない麻衣さんの代わりを務めることになるのかな?

でも美織すら、麻衣さん=霧島透子がつくったテリトリー内における、咲太番のようにも見えるからなぁ。

なんか、すべてが霧島透子の手のひらの上にあるようで。

それはいうまでもなく桜島麻衣の手のひらの上であるようしか思えない。

ちょうど、まどマギの映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』の世界が、ほむらが夢見たせかいであったように。

だから、やっぱり、この「大学編」の解決の鍵を握るのは、咲太と理央に加えて牧之原翔子だと思うのだけど。

でも、それはきっとまだ、4-5巻くらい先のことなのだろうなぁ。

とまれ、次巻が楽しみ。

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マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 第6話 『なんだってしてやるよ』 感想

2020-02-09 18:19:05 | まどマギ
マミさんに続いて、杏子も登場!

でも、それだけ!、って感じ。

『フクロウ幸運水』とか、いきなり出てきて、まったくついていけない。

これ、いくらなんでも物語の説明、すっ飛ばし過ぎなんじゃないの?

ただ、ゲームのキャラが動いている!、ってだけの作品。

その点ではFGOと全く変わらない。

さすがに、ここまで散漫な展開だと、そろそろ厳しくなってきた。

何が問題で、いろははなにをしたいのだろう?

いや、いろはは、妹を探している、のはわかっているのだけど、それなら、なにをすればいいのか、まかりなりにも筋道を見せてくれないと。

それに前回あった魔女化の話はどこに行ったのかな?

全部、いっぺんに説明しろとは言わないけれど、その疑問をつなぎとめておくくらいの工夫はシナリオには必要だと思うけど、もはや笑っちゃうくらい、そういう配慮はないのね。

こうなるとFGOに対するのとな同じような憤りを覚えるな。

いや、むしろ、こちらは、まどマギが傑作だと思っている分、もっとひどい。

さすがに、これはまどマギを貶めているでしょ?

その意味では、マミさんや杏子が出てくる分、たちが悪い。

まどマギと全く接点のない、真性の外伝なら、筋の悪い二次創作くらいに受け止めて、仕方ないか、と納得することもできるのだけど、マミさんや今日この登場で、半端にまどマギとリンクしていることが示されてしまうとね。。。

こんな、魔法少女のバーゲンセールみたいな外伝、ホントに必要だったのか?と思う。

ということで、ホント、ソシャゲって最低だな。

正確には、ソシャゲを原作にした作品ってホント、ひどい。

結局、キャラの消費しかしない。

だったら、どこかで絵師による発表会でもやってればいいじゃない。

はーあ。

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虚構推理 第5話 『想像力の怪物』 感想

2020-02-09 16:09:06 | 虚構推理
いや、まぁ、そりゃ、そうだよね。

それ、一度はデモンストレートしておかなくちゃだめだよねw

頭を潰された九郎くんが、ヴァンパイアよろしく、頭を再生するところw


いや、わかってはいるのだけど、確かに、紗季さんじゃないけど、グロい。

このどうしようもないくらいの本質的なグロさがあるから、全体のトーンを、のんきな妖怪ものの雰囲気にしたのかもしれない、・・・、とちょっと思った。

とはいえ、件(くだん)の未来予知、というか、未来の決定能力は、やっぱりすごいし、面白いな。


桜川家の当主が、この件の力を取り込むために必要と考えて、あわせて不死の力を人魚の肉から得ることにした、という設定は、原作を読んだときには読み流していたので、今回の説明を聞いて、いまさらながら納得。

となると、問うべきは、桜川家の当主は、この「未来の確定能力」でなにをしたかったのだろう?と気になってくる。

いや、もちろん、当面の敵は「鋼人七瀬」なわけだけど、この物語は、もっと大きな物語、というか、桜川家の陰謀の序章にすぎないだろうから。

そのことを思い出させてくれたのはよかった。

あくまでも、人魚の不死性は、件の未来確定能力の行使のための必要条件でしかないこと。

この順番を取り違えてはいけないということだよね。

未来のなにを確定させたかったのか?

それは、今代になって、九郎の祖母が、九郎ら孫たちに、件の肉と人魚の肉を食らわせた目的だったのだから。

桜川家の悲願は何だったのか?

これは、頭の片隅においておいていいのだろうな。

ていうか、こういう本家の意向による呪縛、という点では、確かに物語も城平京の作品なんだな、と思った。

だって、『絶園のテンペスト』でも、葉風の実家である鎖部家の目的が、物語の柱になっていたから。


とまれ、当面の標的は「鋼人七瀬」。

にしても、みんなの願望やイメージが「鋼人七瀬」を生み出した、というのは、原作が書かれた2010年代初頭なら、ちょっとは目新しいところはあったかもしれないけれど。

でも、いまやバズは当たり前の時代で、そこら中にYouTuberもいるわけだから、この物語の根幹をなす「想像力の怪物」という設定自体が、すでに陳腐なものになっているのは否めない。

さすがに、今更そんなこと、得意げに解説する?琴子さん?、って感じだな。

映像にするには、さすがに遅かったかも、と思った。

むしろ、やっぱり、原作を文字で追いかけながら、まさに「想像力」でイメージを補っていると実感しながら、物語を楽しむほうがあっている。

その意味では、やっぱりこの作品は、映像よりも原作のほうが楽しめるな。

だって、自分が今、目の前の文字を読みながら「想像している怪物」が、他の読者の間でも似たような形で想像されているのだろうな、とまさに「想像」できるからこそ、この「鋼人七瀬」の話は信憑性が増すわけだから。

それをすでにアニメの形でお仕着せの形で映像イメージを与えた上で、それを琴子に解説させてしまって、元も子もない。

鋼人七瀬、確かにあり得るかも?と思えるようなリアリティのための手順、つまり、自分で読んで想像する機会が、予め奪われてしまっているのだから。

ということで、なんかやっぱり、中途半端な作品になってしまったなぁ。

この物語の醍醐味、面白さの源泉が、アニメにした時点で全部奪われてしまうのだから。

今回、それを痛感させられたね。

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Fate/Grand Order - 絶対魔獣戦線バビロニア - 第16話 「目覚め」 感想

2020-02-09 01:36:54 | Fate
ひっどいなぁ、なに、この牛若の扱い?

さすがにこれはないなぁ。

てかさ、なに、このラフムとかいう気色悪い奴らが出てきてからのクソ展開。

いや、なんでこんなものが、ゲームとはいえ、人気があるのか、全く理解できない。

だいたい、こんなクソシナリオにFateを名乗らせていいの?

いや、型月が作っているんだから、当然、いいんだろうけどさ。

それにしても、自分たちが作ったブランドであるFateをここまで落とすのか、ホント、理解できない。

いや、牛若とかさ、こんなふうに使い回すなよ。

てか、わざわざラフムではなく、生前の、というか、白いときの牛若のイメージをただ黒くしただけの存在として出すなら、せめて中ボスくらいにはしろよな。

前に8話で牛若が活躍した時にいいなぁ、すごいなぁ、とか感じが気持ちごと、ごっそり覆してきやがって。

マジでヒドイ。

別にFateにそれほど思い入れがある方ではないけれど、それにしたって、stay/nightとかZeroとかは、ちゃんと物語があって、ちゃんとキャラクターにバックストーリーがあったらだろ?

ああいうものを一切なしのまま、ただキャラだけだしたところで何の意味があるわけ?

ホント、ソシャゲってクソだな。

呆れた。

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UQ HOLDER! 第169話 『不死狩り』 感想

2020-02-08 19:05:48 | UQH/ネギま!
前回の引きから、一応、エヴァと刀太の間の関係性は、もとどおり物語当初の「雪姫と刀太」の関係に戻ったようで。

むしろ、エヴァとの関係を安定させたところで、一応、この物語のオリジナル・ヒロインたちであるキリヱや夏凛たちとの関係をきちんと深めろ、という方向に戻ってきた。

なんだか、物語的には随分、迂遠な展開だな。

・・・と思っていたら、九郎丸まわりで、いまさらながら神鳴流の話になって、あー、そんなのもあったねー、と。

月詠さん、久しぶりだな―、とかねw

それで、ホント、今更ながら、九郎丸の実家である、裏火星の神鳴流、その名も「桃源神鳴流」のことが説明された。

なるほどねー、ネギま!のときの刹那の神鳴流は「京都神鳴流」で「表」。

で、裏火星の神鳴流はその「裏」で「桃源神鳴流」。

となると、ネギま!のときの、ゲーデルが使っていた神鳴流が、この桃源神鳴流の出発点なのかね?

まぁ、そんなネギま!世界の細かい設定の話は、おいておいて。

いや、ホントにこういう設定話は、もういいよ、と思うのだけど、でも、裏火星に、エヴァ一行がやってきて以来、こういう話が増えているようで、ちょっと興ざめ。

そういう話よりも、ヨルダの討伐にとっととでかけてほしいのだけど。。。

まぁ、一応、今回の話は、そことも関わるようだけどね。

どうやら、九郎丸の「人為的は不死性」は、ヨルダを討伐する際に、一度、ヨルダを九郎丸に憑依させた上で倒すために開発されたようだから。

つまり、九郎丸は、桃源神鳴流がヨルダ討伐のために用意した人柱、って感じなのだろうね。

そのあたりは、次回、明らかにされるのだろうけど。

で、当たり前のことながら、刀太は、九郎丸を守る側にたって、桃源神鳴流の剣士たちとやり合うことになる、ということなのだろうね。

お願いだから、その対決、サクサクと次回くらいで終わりにしてくれるとありがたい。

とにかく、もう目と鼻の先まで来てるのだから、ネギくん救出を最優先にしてほしい。

なんかねぇ、前回のエヴァの話から、今回の桃源神鳴流の話への展開も典型的だけど、どうも、このUQH、お話の展開が、いきあたりばったりな感じが絶えなくて。

あるエピソードから次のエピソードへの流れが、いかにも取ってつけたようなかんじにしかならなくて、正直、つまらないんだよね。

簡単にいうと、伏線がなさすぎ。

もう少し、事前に、つまり、数話前に、火星の神鳴流は少し違うんだよ、とか、九郎丸にぽそっとでも話させておけば、今回のお面をつけた剣士様たちが出てきても納得できるのだけどね。

でも、ついさっきまで、エヴァと色恋沙汰の話をあれこれしていた直後のエピソードで、いきなり、お面剣士たちじゃねぇ。。。

いかにもテンポが悪い。

それでも、このUQH、もう169話も続いているんだよなぁ。。。

一度でいいから、ネギま!のときのような、次はどうなるんだろう?!、というワクワク感を醸し出してほしいところ。

それあって、早くヨルダ討伐に臨んでほしいんだけどね。。。

ホント、物語の構成や展開がいきあたりばったりなのが残念。

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とある科学の超電磁砲T 第5話 『信頼』感想: あれ、みさきち、ラスボスじゃない?

2020-02-08 00:59:50 | 超電磁砲/禁書目録
てか、婚后さん、かっけぇーっす!

なんていうか、美琴に対する「信頼」があつすぎて、すげーっす!

にしても、このなんちゃってアイボを連れた、馬場とかいう、ぽっちゃり厨二って何なの、こいつ?

いい加減、ムカついてきたので、次回あたり、湾内さんと泡浮さんにきっちりシメてもらいたいんですけど。

しかし、この馬場ってやつが、みさきちとは別組織ということは、むしろ、「みさきち(食蜂操祈)」は、御坂妹が馬場の手に落ちないよう、匿ったことなのかな?

となると、親衛隊に美琴の見張りをさせているのも、美琴が勝手に暴走しないようにさせるためだった、ってこと?

つまり、みさきちが、馬場の属するメンバーとかいう暗部組織と敵対していて、そいつらを叩く上で、美琴が勝手に動くと事態が読めなくなるから、ってことなのかな?

まぁ、みさきちのメンタルアウトみたいな人を操る能力だと、不確定要素が増えると、せっかく築いた布陣も崩れやすくなるから、とりあえずブチ切れるとなにするかわからない美琴を囲った、ということか。

でも、だとしたら、黒子たちの記憶を改竄したのは、完全に悪手だったってことになる。

だって、美琴のみさきちに対するヘイトを高めることになってしまったから。

もっとも、そもそも初春が前回あったようになにか、みさきち陣営が秘密裏に行っていることを突き止めてしまって、その現場に赴いてきてしまったから仕方がなかったってことか。

となると、いい機会だから、美琴を封じるためにも、美琴に恨まれるのを覚悟の上で、黒子たちの記憶を消した、ということか。

ということは、遠からず、誤解が溶けた後は、美琴とみさきちの共闘もありえる、ってことだよね。

というか、常盤台の能力者が結集して事件に関わるということか。

うむ、それは楽しみw

しかし、やっぱり、超電磁砲の方は物語が地についている分、安定して見られていいなぁ。

ちょっとテンポは鈍いようにも思えるけど、この先、婚后さんたちも、もはや美琴関係者として事件に関わっていくことになるんだろうな。

一つ気になるのは、御坂妹が拉致されているのに、ラストオーダーは気づいていないのかな?

彼女が動くなら、芋づる式に一通さんも参戦!wってことになると思うのだけど。

ただ、彼が動くと大抵のことは、瞬殺的に解決されてしまうのでw、ギリギリまで登場しないとは思うけど。

ということで、次回は、湾内さんと泡浮さんの活躍に期待。

しかし、意外と佐天さんがメッセンジャー的役割を果たしているのが面白い。

レベルゼロだから無力というわけではないところがいいねw

でも、それ以上に、黒子が、みさきちに精神操作されていて、美琴に無礼な口をきいたことに気づいたときの狼狽ぶりと激高ぶりが気になる。

今から、黒子の怒りが爆発するところが楽しみだな。

でも、こうして前半は、個々のキャラが個別に事件の解決に絡みつつ、、最終局面では、それらのピースが重なって、結果的に、みな結集してことに当たる、ということになるのだろうな。

うーん、ペースを上げて、物語を加速させてほしいぞ。

でも、そろそろ、次回は、みさきちの側の動きの説明もほしいかな。

まぁ、でも、面白いからいいやw


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五等分の花嫁 第120話 感想4: 第121話で5年後の風太郎はきっと〈あの場所〉で〈彼女〉と再会する!

2020-02-07 11:28:59 | 五等分の花嫁
120話のタイトルからすると、すでに物語の語り手の気分は、5年後に飛んでいる。

だったら、121話は、いきなり5年後の世界で始まってもおかしくはない。

そもそも、120話って、風太郎と五つ子は、高校を卒業後、それぞれの道を歩み始めた、ってことを表していたわけだよね。

風太郎は、東京の大学へ。

五つ子は、それぞれ、
一花は、女優
二乃は、ケーキ屋さん (大学進学はやめた?)
三玖は、調理師 (パン屋さん?)
四葉は、スポーツ推薦の大学 (どこ?)
五月は、大学進学 (地元?)

という道。

風太郎は、高2のときとはいえ、全国模試で3位をとるような優等生なので、東京の大学、というからには、東大か、滑り止めでも早慶くらいには行くのだろうな、と思ったけど、あ、そうか、家が裕福じゃないから、私大進学はありえなくて、となると、東大か一橋、って感じなんだろうな。

ということは、末は霞が関の官僚か、丸の内に本社のある、たとえば三菱村のどこか?、に就職、ということになるんだろうな。

・・・などと最初は思っていたのだけれど、でも、それじゃ、どう考えても(四葉に限らず)五つ子が花嫁になるルートなんてないじゃん!、と思ってしまった。

いや、普通、大学進学で上京したら、そこでそれ相応の出会いがあって、そこで付き合う相手も生まれて、場合によったら同棲したりして、・・・、って展開が当たり前だよね。

そうすると、むしろ、あれ、これ、もしかしたら在学中に竹林とつきあったりしない?、だって、竹林も十分優秀な子だから、きっと大学は東京に進学しているよね?、とか思ってしまったりして。

もっとも、竹林は竹林で、小学生時代の同級生の男子と相変わらず付き合っていたみたいだから、それこそ二人して早稲田とか慶応に進学、とかしてそうだなぁ・・・と。

となると、やっぱり、風太郎と竹林が付き合う展開はないよね。

じゃあ、全国デビューした女優・一花か?とかも思ったけど、それならなおさら付き合いにくくなるだろうから、それも現実的ではない。

そうすると、逆に、風太郎が、地元に戻ってくる可能性を考えないと難しい。


・・・と考えてきて、思いついたのが、あ、そうだ、教育実習があるじゃん!と思ったのだった。

教育実習で母校にやってきて、そこで、同じく教育実習で来た五月と再会。

それで、いろいろあったけど、結局、風太郎は五月とゴールイン。

うん、この一択だな!

と思ってきた。

てか、これが最もキレイで、最も整合性のある終わり方だろう、ということで。


再会後、「いろいろあったけど」、というのは、もちろん、零奈のことをすでに高校時代の思い出話として語ったりして、とかね。

なんだったら、物持ちのよさそうな五月は、風太郎に再会したとき、零奈のコートを纏っていてもいいかも。

それなら、めんどくさい確認事項をすっ飛ばして、「なんだ、やっぱり、お前だったか」とか言って、あっさり答え合わせのフェーズに入りそうだし。

といっても、多くの「伏線」はすでに5年(4年?)経った風太郎には「自明」のこととして全て推理ができてしまっていて、それも含めて、五月と風太郎の間で、あの頃は、という、昔話にひとしきり花を咲かせることになりそう。

その上で、さらに物持ちのいい五月は、いまだに(機種更新した)スマフォにも、例の、風太郎、らいは、五月の映っているプリクラを貼っていて、その事実に風太郎が気がついて、あれれ・・・、という展開にある。

で、五月と風太郎でゴールイン!

・・・ありえそうな話でしょ?


この展開で問題があるとすると、そもそも、らいはに苦労をさせたくないから勉強して「エラく」なって金を稼ぐ、ということを、さしあたっての目標にしていた風太郎が、「教師」を仕事に選ぶのかどうか?ということ。

風太郎の能力なら、もっと稼げる仕事にも就けるだろうに、どうしてまた薄給の教師?、ということになるのだろうけど。

でも、まぁ、その進路を選択するきっかけになったのが、五つ子への家庭教師だった、ということなら、いささか鼻白むところはあるもののw、納得の展開ではある。

五つ子との出会いを通じて、風太郎も変わることができた。


で、この、風太郎が教師になる、という展開になった場合、彼の決断を促した言葉があったとすれば、それは、日の出祭の最終日に、無堂事件が解決した後の五月からかけられた、

「君も私の理想なんだよ」

という言葉に違いない。

というか、それなら物語全体の整合性もキレイに取れるから。

なぜなら、この物語自体は、五月が風太郎に勉強を教えてほしい、という問いかけから始まったものだったから。

そして、最初はすれ違っていた五月と風太郎の関係も、「君も私の理想」の言葉が発せられたときには、良好な関係にまで達していたから。

その後、教師になる夢のために大学進学をかなえることができた五月にしてみたら、風太郎は、文字通りの「恩師」でもある。

だから、きっと進学して以後の五月は、口調も母のまねから解放されて、自分らしさを取り戻すことができたのだと思う。

そんな万感の想いを携えたところで、風太郎と再会したら、そりゃあ、コロッといくよねw

だって、高3のときとは違って、気持ちは多分、もうダム決壊直前です!、ってところまで達していたはずだから。


一方、風太郎にしても、五月とのやりとりがあったから、なんとかなった、という思いもきっとあったことだろうし、それで、再会した時に、いや実は零奈だったんです、ってバレたら、もうどうしようもないよね?


いや、じゃあ、四葉は何だったの?ってことになるのだけど。

でも、115話から120話までの四葉の態度を見れば、ある意味で、四葉は四葉で、自分の道を過去を振り返らずに進む、という方向に、すでに日の出祭3日目に決断してしまっていたと思うのだよね。

だから、彼女は、113話で、当初、保健室から逃げ出していたわけで。

あれは、もちろん、自信がないから逃げ出していた、ということもあるけど、そもそも、自分は、6年前の京都での風太郎との約束(という呪縛)から解放されて、違う道を目指すべきなんだ、と、それこそ憑き物が取れるような感じを持っていたのだと思う。


じゃあ、なんで119話で、風太郎のプロポーズを受けたのか?ということになるわけだけど。

でも、それにしたって、四葉からしたら、この受験や卒業を控えた時、風太郎や他の姉妹の感情を損ねて、皆を不幸にすることが、最悪のシナリオとして想定されてしまっていたから、なのではないか、と思う。

つまり、四葉からすれば、自分のせいで風太郎や五月たちが受験に失敗し、その余波で、たとえば一花は卒業ができなくなる、みたいな事態が起こることに対して、それこそもう、例の転校事件の経験から、トラウマとして恐怖していたのだと思う。

で、ここで思い出さなくちゃいけないのは、四葉は、国語が得意で、演技が得意だということ。

四葉は、風太郎と他の姉妹の「心情」を読んだ上で、今の6人の危うい関係が破綻しないように「風太郎の想い人」を演じることを選んだのだと思う。

それなら、四葉が最後まで、「風太郎くん」ではなく「上杉さん」という呼び方をやめなったこともわかる。

四葉は、風太郎の呼び方を変えないことで、自分を律していたのだと思う。

もうこれ以上、他人の人生を自分のせいで壊したくない・・・、その一心だった。

そういう意味では、多分、四葉が国語が得意、というのも、先天的なものではなく、きっと転校事件を起こしてしまった結果、常に周りの人の「真意」に敏感になったからなのだと思う。

だって、もともと四葉は、空気を読まずに我が道を歩むタイプの「挑戦者」キャラだったわけだから。

そういう意味では、四葉が、もう周りの空気を読むことではなく、自分の本来の得意技である「身体能力」を活かす方向で、体育大学にスポーツ推薦で進学する、というのは、この上ない解放感を与えたのだと思う。

ということで、四葉は四葉で、もう、日の出祭の一部始終で、過去を精算して、真面目に前向きに自分の道を探ろうという「挑戦者」のモードになっていたのだと思う。

もちろん、日の出祭の一部始終、には、体調を壊して倒れている間、周りが自分を支えてくれたことで「報われた」と実感できたことも含まれる。

そうして、四葉は変わることを選ぶことができた。

得意科目は「国語」ではなく「体育」である、という本来の自分の方向で。

・・・ということなのだと思う。


だから、四葉が日の出祭で風太郎に選ばれたのは、感想1で書いたように、ひとえに、それまで物語を縁の下で支えてくれたことへの功労賞、作者からの贈り物だった。

もちろん、四葉からすれば、風太郎が選んでくれたことはものすごく嬉しいことだったし、自分が風太郎を「好き」であることも間違いないことなのだけれど、

でも、それを選ぶことのリスクも直感的にわかってしまうし、

それ以上に、すでに四葉の心は、次の「挑戦の舞台」に向かっていたのだと思う。

そして、そうした目標ができてしまったら、他のことは顧みれないところが、本来の四葉らしさ、ということで。

つまりは、四葉の中では、日の出祭での風太郎にキスした時点で、すでに風太郎への(本当の)想いにはケジメがついていた。

だから、こう書くと四葉推しの人からは怒られそうだけど、115話から120話までの四葉は、ずっと「風太郎を好きな四葉」を演じていたのだと思う。

自分の最愛の姉妹と風太郎を破滅の危機から救うために。

なにしろ、四葉は、演技の巧者なのだから。

その意味では、姉妹の中で最も「大人」だったのは、(一花でも二乃でもなく)四葉だったのだと思う。

そして、多分、四葉は、一連の零奈事件から、五月が風太郎に抱いている感情にも気づいていた。

・・・のだが、さすがに長くなったので、一度、ここで切っておこう。


とにかく言いたかったことは、風太郎は4年後、教育実習で帰省したときに、母校で、同じく教育実習にやってきた五月と再会し、そのままゴールイン、ということ。

だから鐘キスの相手もきっと五月w

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