採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

こねないパン no kned bread

2018-06-28 | +パン

しばらく前に、こねないパン no kned breadというものを知りました。
2006年頃にニューヨークタイムズで紹介されて、かなりブームになったのだそう。
Youtubeの動画を見てみると、ほんとにこねてないです。
嘘みたいです。

レシピは、ネットを見ればあちこちにありますが、次のような感じ。

■こねないパン基本レシピ
小麦粉 400g
塩 8g
イースト 1g
水 300g

(1)粉、水、イーストを混ぜて、12~18時間おく。大きなあわが全体にぷくぷくして、壁面をひっぱると繊維状の組織が見える程度まで。
(2)打ち粉をした台にのせ、三つ折りを2回し、綴じ目を下にして布巾で包んで、1~2時間、二次発酵。
(3)二次発酵終了の30分前に、オーブンにダッチオーブン(ル・クルーゼ)もしくは土鍋等をフタ・本体ともに入れて加熱する。
(4)指でぷすりとつついて穴が残るくらいの柔らかさ、もしくは2倍に膨らんだら二次発酵終了。
 鍋の中に綴じ目が上になるように(つまり二次発酵時とはさかさまになるように)入れて、フタをしてオーブンへ。
(5)30分焼いたらふたをとり、更に15分程度焼く。

パンのことは詳しくないのですが、この製法のポイントは
・イースト少な目、加水多め、長時間発酵
・密閉性の高い鍋の中で焼くことで、オーブンに蒸気を入れるのと同じ効果が得られる
・焼くとき、生地を畳んだ綴じ目を上にして、それをクープのかわりに
ということでしょうか。
動画を見ると本当に簡単そう。私でも作れそうじゃない?


とても気になったので、本も買ってみました。 

no_kned_bread

"My Bread" 著者は Jim Lahey ジム・レイヒー氏。
発酵時間に幅がありすぎるので(1次発酵12~18時間、2次発酵1~2時間)、発酵の見極め方(発酵不足、過発酵状態の見本)などがあるかなーと期待したのですが、そういうものはなし。
なので、ネットのレシピを見るだけでもこと足りるかもしれません。
(日本語の、詳細な本もあるようです。後述。)

持っているル・クルーゼがやや小さ目なので、半量の粉200gで作るつもりが、水を半分にするのを忘れて300g入れてしまいました。
トロトロの小麦粉液を見て間違いを自覚。
仕方がないので、粉、イースト、塩を足して、粉400gのレシピでやることに。(粉は、フランスパン用の鳥越製粉フランスを使用)
焼く道具は、ル・クルーゼと、あとちょっと大きい土鍋を動員。
オーブンの中に無理やり2個入れて、同時に焼くことにしました。
(土鍋は大きいので大きなパン1個を焼くという手もありそうだけれど、粉200とル・クルーゼのサイズ感を確かめたかった)

打ち粉は、もて甘し気味のライ麦粉を多めに使用。
三つ折りを3回して、細長くして、それを半分にカット、それぞれボウルをかぶせて二次発酵。
二次発酵の度合いが、いまいちよく分からず、もうちょっとかな~とも思いましたが、夜遅くなってきたので焼いてしまうことにしました。

アツアツの土鍋のフタをうっかり素手でつかんでしまったりなど、いろいろありましたが、なんとか焼けました。

 

no_kned_bread

おおお?どうお?
ほんとのパンみたいじゃない!?
真ん丸な方が、ル・クルーゼで焼いたもの。鍋の丸い形に焼けています。
いびつな方は、土鍋。
土鍋の直径が大きいので、そこまでは生地が広がらずに丸くはなりませんでした。


 

no_kned_bread

冷めたところで切ってみました。
わ~、中に大きな気泡もあって、ほんとのパンみたいだ~。
食べてみると、皮は香ばしく、中身はしっとりもっちり、ちゃんとしたパンの味。(ややずっしり系)
ホームベーカリー(初代ゴパン)は、「まあHBだから仕方ないよね」という味なのですが、これなら「仕方ないよね」と思わずに食べられる味です。
(実家のホームベーカリーのパンは美味しいので、新調しようかと思っているところなんだけど・・)

今回、ライ麦粉を打ち粉に使ったせいか、皮はパリパリ・バキバキというよりは、みっしり・がっしりした感じになりました。
(次は本体と同じ粉を使ってみる予定)

また作ってみたい、そして作り慣れたいと思うパンでした。

 

こねないパンの本は、日本語でもいくつか出ているようです。

世界一やさしいパン作りの本―粉をこねずにパンが焼ける!』(大原照子)
「ストウブ」で、パン: こねずに、さっと混ぜるだけ!成形いらずでもっちり美味しい、高加水パン』(堀田誠)
ボウルひとつで こねずにできる本格パン』(藤田千秋)
おいしい。まぁるい鍋パン』(小黒きみえ)
無水鍋で焼くおいしいパン』(萩山和也)
「バーミキュラ」でパンを焼く』(高橋雅子)


大原照子さんの本は、だいぶ前、一度図書館で借りたことがありました。
アメリカの新聞記事のレシピをもとに・・と書かれていた(気がする)ので、ニューヨークタイムズのジム・レイヒー氏のレシピがもとになっているのかもしれません。
ただ、出来上がりのパンは、オリジナルの本の表紙の本のようなパン・ド・カンパーニュ的なものではない感じ。
なのであまりそそられず、この本を見て作ってみようという気持ちにはなれませんでした。

ストウブの方は、表紙映像を見る限り、リーンなパンも多そう。
図書館にないか探してみたいです。


一次発酵を終えたぷくぷく状態の生地は、冷蔵庫で保存できるという話もあります。
(ジェフ・ハーツバーグ医師がにしているとのこと(2007年版2013年版、amazonのレビューは合計2700件越え!
 こちらの本を買うべきだったかも!とりあえずハーツバーグ氏のwebサイトを読んでみます。
 動画はこちら。)

他にも、
・二次発酵の途中で、(打ち粉あまりなしで)何度か折りたたむと、高さが出る
・綴じ目を上にして入れた後、更に、ハサミで切ってクープを入れる
などの説が。もともとが簡単なレシピなので、みんないろいろアレンジしているようです。

今回のがビギナーズラックだった可能性もありますが、でもまた作ろう!
(だって粉を2キロも買ってしまったのですもの)

コメント (6)
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