恒例の「東京国際ブックフェア」が、ビッグサイトで開催され、VIPの招待状を頂いているので出かけた。
東大姜尚中教授の基調講演”「悩む力」で”現代の古典”を発掘する”を聞き、お昼のレセプションに参加して、その後、ブックフェアの会場を回って本を買おうと言うのが当初の予定であった。
もう、何年も通い続けているのだが、何故か、買う本はどんどん少なくなってきている。
私にとっては、魅力的な出版社の出展が少ないと言うこともあるが、大抵読みたい本は、直接書店に出かけて買ってしまうし、それに、20%のディスカウントでは食指が動かない。
また、今年は、各出版社とも特別な工夫や企画がなく、出版している本を並べているだけと言う会社が多く、インパクトに欠ける上に、ひどいところでは、売れ残りと思しき雑誌を山済みしている(最新版がないと言うこと)大手出版社があった。
尤も、専門的な比較的高度な学術書とか理工学書を出している出版社のブースなどもあるので、このような書物を目的にしている人には、格好のフェアかも知れない。
結局、この日は、私の本は一冊も買えずに、孫のために学習関係の本を数札買って宅急便で送っただけになってしまった。
姜教授が、講演で、本離れのすさまじさや出版社の苦境について語っていた。講演の内容については、後日、書くつもりだが、活字メディアが、映像メディアに首座を奪われたのは、湾岸戦争の時期だと言うことである。
私自身は、これもそうだが、インターネットの影響が非常に大きいと思っている。
インターネットを操作すれば、本なしでいくらでも情報は手に入るし、読書の時間の大半は、パソコンに奪われてしまっている。
先日、TVで、クルーグマンが、電子ブックを操作しているのを見たが、彼などは、本を持たずに、殆ど電子ブックで読書を済ましているのではないかと思う。
これなどは、本が電子ブックに変わっただけだから良しとしても、今回のフェアでも、デジタル・パブリッシング関連のコーナーなどはかなり賑わっていたし、出版関係でも、ICT関連のイノベーションは、すさまじいのではないかと思う。
ところで、本の売れ行きのダウンが激しいと言うことよりも、もっと気になるのは、月刊雑誌などの廃刊・休刊が多いことで、いくら探しても店頭から消えてしまって見つからない雑誌が結構多くて、店員さんに聞くと、もう出版されていないと言う。
私自身、雑誌は、定期的に購読しているのは、日経ビジネスと、ナショナル・ジオグラフィック、それに、FOREIGN AFFAIRSくらいだが、あとは、必要に応じてスポット買いしているのだが、とにかく、内容の割には、コストパーフォーマンスが悪すぎると思っている。
本を読むと言うことは、私にとっては、最高の趣味と言うか、生き甲斐に近い。
読んでいて、その都度、新しい知見に遭遇する喜びがあると言うことが、一番大きな動機だと思うが、やはり、専門の経済や経営については、もっともっと知りたいと言うのが最大のドライブ要因だったような気がする。
ウォートン・スクールで、ミクロとマクロの経済学を学んだ時、サミュエルソンの「経済学」(今で言えば、マンキューやスティグリッツの経済学であろうか)などは、最初の授業の3回くらいで終わってしまい、その後は、どんどんピッチを上げて、20数回の授業の終わりには、その時の最新の経済学の論文を読めるところまでレベルを上げると言う凄まじさを経験している。
したがって、ビジネススクールを出てサラリーマンにかえってからも、それを踏襲していて、片っ端から、新しく出版される経済学や経営学の専門書に挑戦を続けて来ているので、多少、問題はあるとしても、どうにかオーバーホールはしていると思っている。
尤も、英語の専門書が少なくなって、翻訳本が多くなっているのには、気にしている。
さて、口絵写真だが、これは、講談社の子供本のブースの紙芝居形式の絵本読み聞かせコーナーの情景である。
熱心に聞き入るのは、大人ばかり。
時代は、どんどん移り変わっているのである。
東大姜尚中教授の基調講演”「悩む力」で”現代の古典”を発掘する”を聞き、お昼のレセプションに参加して、その後、ブックフェアの会場を回って本を買おうと言うのが当初の予定であった。
もう、何年も通い続けているのだが、何故か、買う本はどんどん少なくなってきている。
私にとっては、魅力的な出版社の出展が少ないと言うこともあるが、大抵読みたい本は、直接書店に出かけて買ってしまうし、それに、20%のディスカウントでは食指が動かない。
また、今年は、各出版社とも特別な工夫や企画がなく、出版している本を並べているだけと言う会社が多く、インパクトに欠ける上に、ひどいところでは、売れ残りと思しき雑誌を山済みしている(最新版がないと言うこと)大手出版社があった。
尤も、専門的な比較的高度な学術書とか理工学書を出している出版社のブースなどもあるので、このような書物を目的にしている人には、格好のフェアかも知れない。
結局、この日は、私の本は一冊も買えずに、孫のために学習関係の本を数札買って宅急便で送っただけになってしまった。
姜教授が、講演で、本離れのすさまじさや出版社の苦境について語っていた。講演の内容については、後日、書くつもりだが、活字メディアが、映像メディアに首座を奪われたのは、湾岸戦争の時期だと言うことである。
私自身は、これもそうだが、インターネットの影響が非常に大きいと思っている。
インターネットを操作すれば、本なしでいくらでも情報は手に入るし、読書の時間の大半は、パソコンに奪われてしまっている。
先日、TVで、クルーグマンが、電子ブックを操作しているのを見たが、彼などは、本を持たずに、殆ど電子ブックで読書を済ましているのではないかと思う。
これなどは、本が電子ブックに変わっただけだから良しとしても、今回のフェアでも、デジタル・パブリッシング関連のコーナーなどはかなり賑わっていたし、出版関係でも、ICT関連のイノベーションは、すさまじいのではないかと思う。
ところで、本の売れ行きのダウンが激しいと言うことよりも、もっと気になるのは、月刊雑誌などの廃刊・休刊が多いことで、いくら探しても店頭から消えてしまって見つからない雑誌が結構多くて、店員さんに聞くと、もう出版されていないと言う。
私自身、雑誌は、定期的に購読しているのは、日経ビジネスと、ナショナル・ジオグラフィック、それに、FOREIGN AFFAIRSくらいだが、あとは、必要に応じてスポット買いしているのだが、とにかく、内容の割には、コストパーフォーマンスが悪すぎると思っている。
本を読むと言うことは、私にとっては、最高の趣味と言うか、生き甲斐に近い。
読んでいて、その都度、新しい知見に遭遇する喜びがあると言うことが、一番大きな動機だと思うが、やはり、専門の経済や経営については、もっともっと知りたいと言うのが最大のドライブ要因だったような気がする。
ウォートン・スクールで、ミクロとマクロの経済学を学んだ時、サミュエルソンの「経済学」(今で言えば、マンキューやスティグリッツの経済学であろうか)などは、最初の授業の3回くらいで終わってしまい、その後は、どんどんピッチを上げて、20数回の授業の終わりには、その時の最新の経済学の論文を読めるところまでレベルを上げると言う凄まじさを経験している。
したがって、ビジネススクールを出てサラリーマンにかえってからも、それを踏襲していて、片っ端から、新しく出版される経済学や経営学の専門書に挑戦を続けて来ているので、多少、問題はあるとしても、どうにかオーバーホールはしていると思っている。
尤も、英語の専門書が少なくなって、翻訳本が多くなっているのには、気にしている。
さて、口絵写真だが、これは、講談社の子供本のブースの紙芝居形式の絵本読み聞かせコーナーの情景である。
熱心に聞き入るのは、大人ばかり。
時代は、どんどん移り変わっているのである。