アメリカのメディアを注意して見たつもりだが、日本で大騒ぎしていた都議選の結果や麻生総理の解散総選挙記事の扱いも極めて冷淡消極的で、電子版だが、ニューヨーク・タイムズでは、キム・ジョンイルが、すい臓癌で余命いくばくもなさそうだと言う”N. Korean Leader Dying of Cancer, Report Says"の記事の方が重要扱いであった。
日本が如何に、その国際的地位が落ちてしまったかと言うことは、精一杯、日本のメディアが好意的に追ったつもりであろうが、今回のイタリアでのサミットでの麻生首相の姿を見ていれば、悲しいかな、歴然としており、世界中で、ジャパン・パッシングが起こってしまっていることが分かる。
今、フランス人のジャック・アタリの「21世紀の歴史」を読んでいるが、その中で、世界は多極化して行くとして、アメリカ、ブラジル、中国、インド、エジプト、ロシア、EU、ナイジェリア、全部でこれら九つの国家が世界の指導国となり、非公式な世界政府を形成するとのたまっている。
私自身は、別に、アタリの論をまともに受け取るつまりはないし、日本は偉大な国であり、ハンチントンが述べたごとく独自の文化文明を背負った世界に冠たる一等国だと信じているのだが、アメリカやEUは兎も角として、先のサミット同様に、途上国で先の読めない国より格下扱いにされざるを得ない日本の現状の姿が、あまりにも、悲しすぎるので慨嘆せざるを得ないのである。
ところで、ニューヨーク・タイムズの「Japan to Hold Elections Next Month」とワシントン・ポストの「Japanease Prime Minister Dissolves Parrliament, Calls Elections」の記事だが、勿論、麻生内閣と自民党の断末魔の状態や国民の政権交代の期待など殆どは日本のメディアの報道をなぞった感じで報じている。
しかし、事情の分からないアメリカ人ないし世界の読者が読めば、あの世界を制覇せんと快進撃を続けていたJAPAN AS NO.1が、如何にお粗末極まりない国に転落してしまったのか、嘆いたであろうと思う。
私は、元々、リベラルに近いので民主党支持派と言うことになろうが、これまで、自民党に投票したこともあるし、立候補者にもよるので是々非々的なところもある。
しかし、今回の東国原担ぎ出しの迷走曲で、ここに自民党の命運極まれりと感じた。
窮鼠猫を食む状態の自民党が、選りに選って、あの日本の民主主義の歴史において、最も唾棄すべき汚点であった筈のノック・青島現象を再現して、それにあやかろうとしたのだが、選択を誤ったために、終戦直後にマッカーサーに言われた日本の民主主義が13歳の子供のままであることを、世界中に暴露してしまったのである。
私が、欧米に出て必死になって頑張っていた日本が絶頂期にあった頃は、日本人全体が、日本人であること日本の旗を背負って世界中で雄飛していることに、限りなき喜びと誇りを持って邁進していた。
あの逞しく困難をものともしない心意気と、限りなき勇気と理想を抱いて輝いていた日本人の開拓と進取の気に燃えた魂を、どこで忘れてしまったのか、歌を忘れたカナリアになってしまった今の日本が、限りなく悲しいし愛おしい。
今回の一連の自民党政権の動きや選挙がらみの動向を見ていて、ツクヅクそう思うのだが、私の仕事のパートナーが、自分の目の黒いうちは、日本の破局と没落を見たくないと言い続けている。
この選挙を機会に、本当に、日本人全体が心機一転、頑張らなければならないと思っている。
この口絵写真は、国会議事堂の前をジョギングする麻生首相の姿だが、ワシントン・ポストの電子版から借用した。
私が学生の頃は、この門前に安保反対の大デモを仕掛けて学生たちが押しかけて日本中が騒然としていた。
どっちが幸せか分からないが、わが日本人が、理想と高邁な精神を忘れてしまったら、日本の未来が暗くなることだけは確かであろう。
日本が如何に、その国際的地位が落ちてしまったかと言うことは、精一杯、日本のメディアが好意的に追ったつもりであろうが、今回のイタリアでのサミットでの麻生首相の姿を見ていれば、悲しいかな、歴然としており、世界中で、ジャパン・パッシングが起こってしまっていることが分かる。
今、フランス人のジャック・アタリの「21世紀の歴史」を読んでいるが、その中で、世界は多極化して行くとして、アメリカ、ブラジル、中国、インド、エジプト、ロシア、EU、ナイジェリア、全部でこれら九つの国家が世界の指導国となり、非公式な世界政府を形成するとのたまっている。
私自身は、別に、アタリの論をまともに受け取るつまりはないし、日本は偉大な国であり、ハンチントンが述べたごとく独自の文化文明を背負った世界に冠たる一等国だと信じているのだが、アメリカやEUは兎も角として、先のサミット同様に、途上国で先の読めない国より格下扱いにされざるを得ない日本の現状の姿が、あまりにも、悲しすぎるので慨嘆せざるを得ないのである。
ところで、ニューヨーク・タイムズの「Japan to Hold Elections Next Month」とワシントン・ポストの「Japanease Prime Minister Dissolves Parrliament, Calls Elections」の記事だが、勿論、麻生内閣と自民党の断末魔の状態や国民の政権交代の期待など殆どは日本のメディアの報道をなぞった感じで報じている。
しかし、事情の分からないアメリカ人ないし世界の読者が読めば、あの世界を制覇せんと快進撃を続けていたJAPAN AS NO.1が、如何にお粗末極まりない国に転落してしまったのか、嘆いたであろうと思う。
私は、元々、リベラルに近いので民主党支持派と言うことになろうが、これまで、自民党に投票したこともあるし、立候補者にもよるので是々非々的なところもある。
しかし、今回の東国原担ぎ出しの迷走曲で、ここに自民党の命運極まれりと感じた。
窮鼠猫を食む状態の自民党が、選りに選って、あの日本の民主主義の歴史において、最も唾棄すべき汚点であった筈のノック・青島現象を再現して、それにあやかろうとしたのだが、選択を誤ったために、終戦直後にマッカーサーに言われた日本の民主主義が13歳の子供のままであることを、世界中に暴露してしまったのである。
私が、欧米に出て必死になって頑張っていた日本が絶頂期にあった頃は、日本人全体が、日本人であること日本の旗を背負って世界中で雄飛していることに、限りなき喜びと誇りを持って邁進していた。
あの逞しく困難をものともしない心意気と、限りなき勇気と理想を抱いて輝いていた日本人の開拓と進取の気に燃えた魂を、どこで忘れてしまったのか、歌を忘れたカナリアになってしまった今の日本が、限りなく悲しいし愛おしい。
今回の一連の自民党政権の動きや選挙がらみの動向を見ていて、ツクヅクそう思うのだが、私の仕事のパートナーが、自分の目の黒いうちは、日本の破局と没落を見たくないと言い続けている。
この選挙を機会に、本当に、日本人全体が心機一転、頑張らなければならないと思っている。
この口絵写真は、国会議事堂の前をジョギングする麻生首相の姿だが、ワシントン・ポストの電子版から借用した。
私が学生の頃は、この門前に安保反対の大デモを仕掛けて学生たちが押しかけて日本中が騒然としていた。
どっちが幸せか分からないが、わが日本人が、理想と高邁な精神を忘れてしまったら、日本の未来が暗くなることだけは確かであろう。