芭蕉の地元・江東区の俳句

今日は勤務校の中学年の取り組みを紹介します。

今年、勤務校には俳句に情熱を燃やしているS先生が赴任しました。江東区は芭蕉の地元。芭蕉記念館を持つ区であります。そんな日本の先駆を切るべき区に、深い意味あって俳句の得意なS先生が来たわけです。

そのS先生のご尽力で、今日は3,4年生全員が「現代俳句協会ジュニア研修部」の先生方に来ていただき、出張俳句教室という授業を受ることができました。

授業は「俳句のリズム、二つの約束、俳句の種探し、俳句作り、選句」という流れで3時間行いました。その間、子どもたちはみんな楽しく俳句を学ぶことができました。その授業の様子をできるだけくわしく再現します。


【全体指導】

(1)俳句についての説明
①俳句のリズム
 俳句は「五・七・五」という十七音からできていること、小学生は“十七文字”と勘違いしやすいが、音であることをくわしく説明していただきました。

②二つの約束について
 俳句には必ず「季語」を入れなくてはならないこと。また、季語を二つ入れてはいけないこと。十七音で表現すること。

③俳句の種
 季語はあるけれど、ジュニア俳句はそういう細かいことを気にしすぎることなく、小学校3年生や4年生でしか作ることのできない、子どもらしい感性で取り組むことが大事だということを教わりました。


【俳句の種さがし】
今日は雨が降っていましたが、俳句には天候は関係ありません。子どもたちはみんな傘をさして、校庭を散歩しながら俳句の種を探しました。歩いて心が動いた時のキーワードをメモして教室にもどってきました。


【クラス指導】
今日は8名もの講師の先生が来て下さったさったので、学年2学級ある本校では、3,4年の4学級に2名ずつの先生が入ってくださり、俳句指導をしてくれました。
子どもたちが作る俳句に、
「ここはもう少し工夫してみましょう。」
「良いところに気づきましたね。そのままの気持ちを俳句にしてみましょう。」
「たくさん作って、その中から良いものを3つ選んでみましょう。」
といったアドバイスをしていただき、全員が熱心に俳句作りに取り組みました。


【選句】
教室に貼り出された俳句の数は、私の学級では六十句にもなりました。その中から良いと感じられるものを、教師陣も子どもたちも選びました。教師陣から複数の票が入った句には、プレゼントが贈られました。中でも一番の句に選ばれた子の俳句は「リンゴ賞」となり、本当のリンゴがプレゼントされました。



今回の出張授業を良いきっかけにして、我が勤務校も芭蕉の地元である江東区の一角から、ジュニア俳句の流れを起こしていければ素晴らしいことだなぁと感じました。


俳句・・・これを取り組んでいけば、子どもたちの中に「季節」に関する感覚が育まれ、さらに「言葉」に対して深い感性が磨かれるのではないかと、今日1日の授業を見ていても感じさせられました。



ところで、同じ江東区には、校長先生のお立場で「十分間俳句」という取り組みを続けてこられた小山(おやま)先生という方がいらっしゃいます。私自身も様々にお世話になり、小山先生の取り組みに学ぶ点が多いのです。

小山先生は校長を退官された後も、多くの学校を回って俳句の指導をされています。ぜひ一度でも、二度でも、三度でも、私の勤務校にお招きし、俳句を指導していただければありがたいなぁと個人的には思っています。

興味のある方は下記の小山先生のブログ「十分間俳句」をご覧ください。


十分間俳句


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