教科書をバカにしてはいけない

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若手教員に持ってほしい価値観を、事あるたびに語っている井上です。
私の学校でも若手教員には徹底して語っていることがあります。

『研究授業は奪ってでもするものだ。』

『研究授業は成功失敗は大した問題ではない、やるかやらないかが大きな問題だ。』

『授業力は他人の授業をいくら見ても伸びない。自分の授業を見てもらって少しずつ伸びる。』

『やってみたいと思った授業を思い切ってやってみよう。うまくいけば嬉しいし、失敗しても何がいけなかったかを考えれば財産になる。』

『教師が挑戦していく姿勢を持っていれば、こどもたちもその影響を受けて成長する。』

私がこういうことを日常会話で語り、さらに私自身が研究授業に挑戦をしているため、若手教員の皆さんにとっては、ずいぶん研究授業を受けるということに対する壁が低くなったと感じています。

実際に我が校では、区小研という学校を超えた研究団体の授業を、昨年度は4件、今年度は6件も受けています。12学級+特別支援1という学校で6学級が区小研の授業を受けているという事実はかなり異例であり、教員の積極性は自慢できるレベルだと公表できます。

私の思いを受けて、勇気を出して研究授業を受けてくれる若手教員には本当に感謝していますし、全面的に応援をしているつもりです。



さて、今日の題名には『教科書をバカにしてはいけない』と書きました。小学校の教師が行う研究授業で陥りやすい欠点があると私は思っています。それは、教科書というスタンダードな教材では研究にならないのではないかという誤解です。教科書から発展させた教材を開発し、それを使用することで、いかにも創意工夫した研究をしているかのように錯覚してしまう可能性がある。

ところが多くの場合、
「では、教科書に載っている教材の意味や、系統性、なぜここでこの問題例が扱われているのかを十分考えましたか?」
と聞いてみると、そんなことは考えてもいかなったという答えが返ってくることが多いのです。

教科書というものは、その教科のプロフェッショナルな先生方が、何度も集まっては検討している「考えに考えられた」内容になっているのです。ですから、研究授業をする際に、まずは教科書の内容を深く深く研究する必要があるのです。
教科書のこのページにどうしてこの教材が取り入れられているのか?
前後の学習から考えて、なぜここにこの教材があるのか?
そんなことを深く考える必要があると思います。

その研究の上で、発展的に自主開発教材を使えるならばそうすれば良いのです。


教科書の裏に書かれている「執筆者の名前」を見ると、著名な先生方が何年もかけて作ったていることが分かります。そして教科書用の指導書を熟読すると、私のような不勉強な教師が気づかない深さがあるものです。

研究授業に必要なもの。その筆頭に「教科書を徹底的に研究する」という視点をこの記事で提案しておきたいと思います。
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