もう電子黒板もプロジェクターもいらないよ

題名のように、「電子黒板もプロジェクターもいらない」と言っても、それは50インチ以上のデジタルテレビが教室に1台あればと仮定した話です。

薄型大画面のデジタルテレビは狭い教室内のスペースを取りません。今、多くの公立学校の教室にある「アナログテレビ」の幅に比べれば、全然場所を取りません。これはICT機器にとって大きなプラスポイントなのです。

写真画像は、私のパソコンとデジタルテレビをつないで、9月8日の研究授業で私が使ったプレゼン資料を映してみたものです。結論を言うと、大画面デジタルテレビが教室に1台あれば、ICT機器を活用した授業は容易いと言わせていただきたい。


そこで、これまで活用してきたプロジェクター型電子黒板活用とデジタルテレビ活用を比較してみましょう。



(1)必要スペース・・・デジタルテレビが有利

プロジェクター型電子黒板は「電子黒板」と「プロジェクター」さらに「パソコン」の3点セットです。これを教室内に配置しないとなりません。プロジェクターは高価な性能の良いもの(至近距離から投影可能)や空中設置型にしないと、けっこうな場所を取るので、30人以上の学級になると邪魔になることがあります。

この点、薄型デジタルテレビは壁の近くだけのスペースで済みますから、人数の多い学級でも差支えなく使えるでしょう。



(2)操作性・・・やや電子黒板が有利か?

電子黒板はそのボード上で操作ができるので、児童の視線を「焦点化」しやすいという利点があります。ただ、プロジェクター型の電子黒板だと、画面がずれることがあって、授業中に調整をしなくてはならなくなったり、プロジェクターで映すために人の影で見えなくなったりする欠点があります。

デジタルテレビは画面上ではなくパソコン上で操作することになりますから、教師が操作に振り回される危険性はあります。しかし、それも慣れれば問題はないでしょう。タブレットパソコンとデジタルテレビをつないで授業をすれば、操作性の問題もかなり解消されるでしょう。



(3)見やすさ・・・デジタルテレビが有利

プロジェクターで投影している電子黒板と、画面自体が発光しているデジタルテレビでは、やはりデジタルテレビの方がきれいに映ります。教室にいる子どもたち全員が見やすいということを考えると、少なくとも50インチ以上の大きさが必要だと思います。



(4)準備の時間・・・デジタルテレビが圧倒的に有利

何しろ電源を入れて、コードをつなぐだけで良いのですから、デジタルテレビが圧倒的に簡単に授業準備をすることができます。教材提示用のノートパソコンをいつもスリープ状態で待たせておけばすぐに対応できます。
電子黒板だと、プロジェクターの準備をし、パソコンとつないだり、ピントを合わせたり、けっこう手間がかかるので、すぐには動き出すことができません。



(5)様々な応用可能性

地上デジタルのサービスは、これから様々な広がりを見せていくことでしょう。NHKさんの番組コンテンツも地デジに合わせた形で進化していくに違いありません。もし授業の都合で番組を見ることができなくても、録画機能のついた地デジテレビを導入しておけば、忙しい校務の最中でもいとも簡単に予約録画をすることができます。
ICT活用授業の可能性を非常に大きく引き出してくれるのは、地デジの大画面テレビ(52インチ以上)だと私は思います。



すでに東京のいくつかの区では、全学級に地デジテレビを導入したそうです。

来年には完全地デジ化となるわけですから、「あなたの家庭はもう準備をしましたか?」などと言っている場合ではなく、公教育は地デジ化がお済みですか?と疑問を投げかけてはいかがでしょうか。



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