学級経営の四段階

私は月に1回、私的な教育研究会に参加しています。

この研究会は、教育界でも誰も知らない本当に私的なものですが、それはそれは厳しい姿勢で学び合っています。

指導陣となっている方々は、校長研修会でも普通に講師を務められるような実力のある方々です。そういうメンバーで、お互いに学習指導案や研鑚事項をプレゼンし合うのですが、人のプレゼンを「絶対に褒めない」、あえて「たたき合う」という方針の、峻厳な研究会なのです。

あまりにも厳しい研究会なので、自分から希望しても入会はできません。メンバーの目にかなって推薦がなければ参加することもできません。ついてこれないからです。



さて、この研究会の指導陣から、7月に報告された「学級経営のあり方論」の資料を、私の今の学年パートナーに見せてあげました。

私もパートナーも、今週水曜日に区小研の研究授業をしました。
「研究授業は買ってでもすべきである!」
という私の考え方を実践してくれたパートナーなのです。

だからこそ、意識の高まった今、もっともっと高い見識を持ってほしいと思い、私の参加するスーパー研究会の情報を教えてあげたのです。

その資料に書かれている「学級経営の四段階」について、簡略化して書かせていただきます。


(1)担任からの指示が中心な段階

子どもたちが、まだ担任とのラポールが不十分な段階で、担任の指示や授業のやり方について、「どんなものなのか?」と待っているような段階。また、担任の方針を徹底すべき段階。TOSS(教育技術の法則化運動)の先生方は、この段階は学級のスタート3日間で勝負を決していなかんくてはならない『黄金の3日間』と呼んでいますね。私も同感です。担任となったからには、そのくらいの気概を持たないといけません。そして3日あれば大概の方針は感じさせられるものだと思います。


(2)担任が子どもの内面を把握する段階

自分の方針を意識させられた所で、次の段階は担任が子どもたち一人一人をよく観察し、働きかけ、内面にある向上心、興味関心、努力目標、家庭環境、友達関係、不安要素など、プラス面もマイナス面もしっかり把握する必要があります。さらにその把握した情報を元に、一人一人への指導方針を立てる必要があります。
特別支援教育では「個別支援計画」というものを立てることになっていますが、この個別支援計画という考え方は、何もハンディを持っている子どもたちだけのものではないと私は思います。すべての子どもたちに「個別支援計画」が必要なのであり、今、目の前にいる一人の子に最も適切な指導をしていけるように計画する必要があるのです。


(3)子どもが自ら担任の指導を求める段階

「担任してくれているこの先生は、自分のことを本当に考えてくれている。」
このようなラポールが取れ、学習に集中することができ、学ぶ楽しさや必要性を感じた子どもは、担任からの指示を待たずに自ら学びへの道を開拓していきます。
今担任している私のクラスで言えば、私が何も要求しなくても「マイ新聞」という日記新聞をじゃんじゃん書いてきます。4月から今日現在でクラス合計5900号も書いています。

今はこの「マイ新聞」というひとつの学習方法を身につけさせただけなので、他の行動は起こっていませんが、4年生の後半は様々な自発的行動を促すようにしていきたいと思っています。その結果として、
「先生、こんなことを調べたんですが、先生はどう思いますか?」
「昨日、○○という本を読んだだけど、すごくいい本だから先生も読んでみて!」
な~んていう言葉が聞けるようになってきたら、第3段階に進んだことになります。


(4)担任を必要とせず、子ども同士で学び合える段階

究極の学級経営は「担任がいなくても学び続けるクラス」です。つまり「学ぶことによって、自分の人生が豊かになる。人と比べるのではなく、自らの力で道を切り開こうとする“絶対的な幸せ”を実感することができる」という学級です。

学級の全員が、学ぶ価値を感じていれば、子ども同士でどんどん学び合っていく集団になります。このあたりの考え方に近いのは、上越教育大学の西川純先生を中心に進められている『学び合い』の考え方を参考にされると分かりやすいでしょう。



いずれにしても、「教師」というプロフェッショナルになるには、なんとなく目の前のことをこなしているだけではダメです。常に自己研鑚に励み、自分の信念とできるだけ普遍的な価値基準を持って学級経営にあたり、日に日に新たな自分を生み出していくような存在であることが大事だと思います。



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急成長の季節

涼しくなったかと感じた気候は再び「猛暑日」という過酷な今年ですね。
土日は体育館で汗をかきながら過ごしている井上です。

今日も辰巳ジャンプの練習でした。

子どもたちは、このところ1回1回の練習で、確実に成長をしています。バレーボールはチームスポーツですから、私は1回の練習で誰か一人でも伸ばすことができたら成功だと思うようにしています。それは甘い指導だと言われるかもしれませんが、少ない練習時間のチームには、そのような考え方を指導者が持って、プラス思考で子どもたちを育てていかなくてはいけないと信じています。

最近の“ジャンプっ子”(これまで辰巳ジャンプの子どもたちを辰巳っ子と表現してきましたが、辰巳小の子が少なくなり、表現方法を変える必要があると感じたので、ジャンプっ子としてみました。)は、サーブ力の伸びがすごい。練習をするたびにサーブが強くなっています。
特に4年生エースのFさんは、強くて変化するサーブを打てるようになってきました。このサーブが続けて入れば、大人でもなかなか取れません。4年生の夏段階で、よくここまで来てくれました。5年生になったらいったいどこまで伸びていくことでしょう?



ただし保護者の皆さん、東京新聞杯ではその成果が表れることを期待しないでください。理由は格チームの6年生は、辰巳の4年生の伸び方以上に夏の間に成長しているからです。秋の大会の6年生は4年生から見たら“中学生”と言ってもいいくらいなのです。それほどレベルの高いバレーボールを見せてくれるはずなのです。

今のジャンプっ子は、1試合1試合が勉強です。当然、勝った方が良いに決まっていますが、負けてもこの時期に2歳上の上級生と試合をしたイメージは強く心に刻まれるのです。半年後、教育大会の頃に、この秋の試合経験が大きく花開くことでしょう。


唯一の6年生であるMさんは、最後の大きな大会に向けて、思いっきりバレーボールを楽しんでほしいと思います。

何本スパイクを決められるでしょうか?
何本サービスエースを取れるでしょうか?

そして、一生の記憶に残るような素晴らしい試合を、1回でもできるように私は応援していきたいと思っています。


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