地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

北の国鉄型めぐり (4) 711系@室蘭線

2007-08-24 23:37:45 | 国鉄型車両


 室蘭線の電化区間で撮り鉄をするとなれば、猛スピードで闊歩する特急だけでなく、地味に行き交う711系の普通列車も忘れるわけには行きません (^^)。
 北海道オリジナル電車の元祖といえる711系の活躍の場は狭められて久しく、札幌近郊は朝晩の僅かな列車のみで、とくに千歳線に至っては、早朝手稲を出発して東室蘭へ向かう2726Mと、夜遅くに東室蘭から札幌へ向かう2847Mの1往復だけ……(確か)。ただ、苫小牧=東室蘭=室蘭間ではキハ40などとともに普通列車の主力を担っており、人口密度が低いため列車の本数は少ないものの、きちんと時刻表を眺めて傾向と対策を練れば、それなりに効率的に乗って撮ることができます。
 そこで今回はまず、「カシオペア」「すずらん」ともども虎杖浜で711系を待ち構え、室蘭行の424Mを撮影したのですが……まさにこのとき天候は極悪となり、朝7時半だというのに真っ暗! レタッチをいくら重ねても車体の暗さとくすみが改善しきれない↑の画像……手ぶれ補正がなければ撮影出来ませんでした (-_-;)。



 余りの暗さにやっていられないため移動した北吉原では、天候が薄曇りと持ち直したため2726Mの撮影に成功! さらに「すずらん」を撮影した後、427Mで糸井まで移動しました。
 白老前後のひたすら直線が続くこの区間は、見渡す限りの牧草地に馬や牛が戯れるという「まさに北海道!」という雰囲気の車窓風景が広がります。しかも、乗車中は天気が良かったことから、1ボックスを占拠して開け放った窓から飛び込んでくる清涼な朝の空気と711系の走行音がまさに快感! 201系や203系よりもマイルドな電機子チョッパ音を立てながら、空気バネ台車で滑るように走る711系の乗り心地は、はっきり言って素晴らしいのひとことです。トータルな走行音は、MT54サウンドを盛大に鳴らしながら走る165系や185系と比べても全然静かで、スハ43系列のどっしりとした乗り心地をにわかに思い出しました……。これならば確かに、急行「かむい」として登場した当時、大いに好評を博したことでしょう……(急行料金を払ってロングシートに座るハメになったら災難ですが ^^;)。
 糸井では、一旦苫小牧へ去った列車が再び糸井行の区間列車として姿を現し、折り返しのために錦岡に向かい戻って来る一部始終を撮影したのですが (錦岡駅の東に折返用側線があります)、またしても雨……(T_T)。それでも、非常に暗くなる悪天候は避けられ、苫小牧の近郊を行く姿をきっちりと押さえたうえでこの列車に乗り、苫小牧に戻ったのでした。この区間運転列車はとにかくガラ空き……(汗)。