地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

夏の夕暮れ札幌市電 (下) M101参上!

2007-08-30 15:26:30 | 路面電車


 札幌市電を訪れるにあたって、個人的にいつも一番期待しているのは、旧塗装をまとったM101号との出会いです。ほかの旧型車両とは異なり、この1両だけ「M」を名乗っているのは、かつて市電が札幌市内の最重要交通機関だった頃、輸送力を確保するためにトレーラーとセットで製造されたためだとか。しかし、やがて方針が変わり、連結車を造るよりも連接車へと移行したため (それが後の名鉄美濃町線モ870形→廃線と同時に廃車 T_T) 結局1編成の製造にとどまり、その後トレーラーも廃車されたことから、M101はなかば孤独なハンパ者 (?) として今日まで活躍してきました。でもまぁ、乗車口の扉が非常に大きいことから、恐らくそれなりに重宝されているのでしょう。
 ただ、個人的にはなかなかM101の活躍にめぐり会うことが出来ず、このブログを作って間もない3年前の訪問時にも車庫で寝ていました (このときは非常に撮影しやすい位置に停車していたのが不幸中の幸いでしたが……)。そこで、今回は何とか走っていないものか……と思っていたところ、見事ご登場!! (*^O^*)



 いやーこれは運が良い! やっぱりこの抹茶色最高!!……と思いつつ、さっそく中央区役所付近にて撮影してみたものの……クルマに邪魔されてどうも会心の撮影が出来ません (-_-;)。その後、電車事業所方面へと走り去り、藻岩山の麓をグルッと走っているあいだに先回りしまして、東本願寺前から山鼻9条にかけてのあたりで改めて撮影してみたのですが、ここでも電線などの影がイマイチなうえに又してもクルマが邪魔……。
 そこで勝負は、太陽が藻岩山の端に隠れ、光線がフラットになった薄暮の時間に持ち越されました! まず電車事業所前にて、なかなか発車せずカブり続けた手前側の西4丁目行の存在にハラハラしながらも、その発車からすすきの行M101の発車までの10秒ほどのあいだに撮影成功!! (1枚目の画像) その後、後続の電車ですすきの方面へ向かい、すすきのの手前・創成小学校前にて下車、折り返してきたM101と繁華街の組み合わせを撮影してみました。道路の真ん中に立てられた架線柱の存在etc..から、当初「しまった!ここを選ぶべきではなかった……」と深く後悔したのですが、天は我に見方せり! 創成小学校前を発車後すぐに信号待ちで、横断歩道の目の前にて停止したことから、2枚目の画像のような好アングルが実現したのでした!! (^O^) いやー、暗くなる直前まで粘り続け、本当に報われました……。
 そんなM101号、これからも札幌を訪れるたびに撮影してみたいものですが (とくに厳冬期)、近々札幌市電では燃料電池を装備したハイブリッド路面電車の試験が始まるようで、その成績を踏まえていずれ本格的な車両置き換えに乗り出すとか……。各地のシブい車両と同様、残された時間は実は余り多くないということで、ますます心しなければならない……と思うのは私だけではないでしょう。