近鉄公式HPにて既に告知されております通り、大阪と奈良をダイレクトに結ぶ大動脈である近鉄奈良線は今年、生駒トンネルの貫通により全通して以来100周年の節目を迎えます。また、生駒トンネルはあくまで中型・小型車用であったことから、21m級の幅広車両に対応した新生駒トンネルが建設され、今年7月にはその供用開始から50周年の節目を迎えます。そう、まさに今年は近鉄奈良線&生駒イヤー! いろいろ歴史記述を見ておりますと、河内国と大和国を仕切る巨大な屏風の如き生駒山に長大山岳トンネルを通すため、さすがに巨額の費用と多くの犠牲を伴ったとのことで、ゆえに近鉄の前身である大阪電気軌道や建設に当たった大林組は資金不足に苦しんだとのことですが、今やラッシュアワーや土曜休日には通勤客やお出かけ客を満載した21m車の10両編成がガンガン行き交い (しかも今や阪神車も!)、凄まじい急勾配をものともせず豪快に駆け上がって行く光景を目の当たりにするにつけ、先人の先見の明と努力・犠牲に思いを致さないわけには行きません。
というわけで、近鉄はそんな100周年を盛大に祝うべく、5800系のうち1本について、開業当時の車両であるデボ1形を模したラッピングを施すとのこと! まぁ総じていえば、今はなき京急1000形の歴史ギャラリー号のようなものでしょうが、京急歴ギャラ号が結構それなりにサマになっていたことを思い出しますと、このたびの近鉄の木造車風レトロ・ラッピングもそれなりに絵になるのではないかな?と予想しております(既にPDFファイルで見られる完成予想図もまぁまぁですし)。
では、何故5800系なのか……を考えてみますと、5800系はLC Carにして6両固定編成であることから、基本的に混雑しやすい奈良線快速急行・急行には余り入らず (撮り鉄ついでの浅薄な記憶では、そんな気がします ^^;)、2+4=6連や3200系で来ることが日常的な京都線急行にはなおさら入らず、京都線や橿原線の普通ではまず間違いなく来ない……というわけで、結局奈良線及び阪神尼崎以東の普通や区間準急に用いられることが多いからであろうと推測します。基本的に奈良線で完結し、増結車を従えることも余りないということであれば、常時6連の美しいレトロ風編成姿を披露することが出来ますし……。
というわけで、今回アップした画像は3年8ヶ月前に撮影したものですので、そろそろまた久しぶりに奈良線を訪れ、5800系のラッピング車はもとより、大型車がガンガン行き交うところを撮ってみたくなりました♪