先日久しぶりに3月のヤンゴン鉄活動記録をアップしたついでに、そういえば帰路にストップオーバーしたバンコクでの鉄活動記録も間が開いてしまったことに気が付きました。そのあいだには周知の通り、タイで政変が……。まぁ総じて平静であるとはいえ、政変の前と後では長い時間が過ぎ去ってしまったかのような錯覚がしなくもありません (滝汗)。それでも、少しでもタイの事情が良い方向に向かうことを願って、3月の記録のつづきと参りましょう。
さて今回、泰緬鉄道=ナムトク線の旅を楽しむにあたり、当日利用した4連のうち旅客が利用できた3両は、旧塗装を維持した日本製客車(10系客車風の客車は日本からのライセンス・部品供与でマッカサン工場にて製作)であったわけですが、業務用スペース&僧侶専用スペースのため利用できなかった新塗装車は、恐らく1949年製のロングシート改造客車をしのぐ最古参客車(戦前製?)なのではないかと思います……。台枠が露出し、優雅に弧を描いた屋根端。そして、堂々たる大きさの窓……。そこでその素性をネットで調べたところ、どうやらこの客車は戦前ベルギー製の最後の生き残りであり、同じ車両が数両現存するうちの一両とか何とか……! そこで確かに言われてみれば、世界に冠たる欧州の豪華列車・オリエント急行の車端部形状を激しく思い出すではありませんか! 乗ることは出来ませんでしたが、そんな客車と遭遇出来ただけでも儲けものでしょう~。
それはさておき、ナムトク発では罐をバンコク側に連結するのを撮り終えたのち即座に列車に乗り込み、実際に間もなく発車……(滝汗)。折角雰囲気が上々な山間の小駅という風情であるのに、ロクに駅前散歩する時間もなければ、高い位置に留置されているもう1本の編成(ノーンプラドックを早朝に出発し8時台にナムトクに着いた後、夕方まで留置)をのんびり撮影するヒマもなかったということで、何とも後ろ髪を引かれる思いです。こんなドタバタを避けるためには、カンチャナブリー、またはナムトクの手前のワンポーに連泊し、2泊3日ほどかけてじっくりと乗り鉄・撮り鉄・駅前散歩などを楽しむことが必要なのかも知れませんし、週末のみ運転されるクルンテープ発ナムトク(サイヨーク・ノイ)行のDC観光列車を利用して末端部での時間を稼ぐのがベターなのかも知れません。
何はともあれ、こうしてバンコクへの帰路に入ったあとは、午後の最もクソ暑い時間帯であることに加え、カラッカラな季節につき盆地の中に大量の土埃や焼畑の塵などが残留しているため、もうとにかく暑熱と埃のダブルパンチに参ってしまい、ボックスシートでグッタリとしてしまいました (苦笑)。カンチャナブリーに着くまで、まともに目が覚めていたのはタムクラセー桟道橋とクウェー川鉄橋を通過する際くらいか……。なお帰りの列車は、タムクラセー~ターキレン間を除けば、往路のように混雑することはありません。
クウェー川鉄橋を渡ったところ。白人女がデッキから足を出しまくり。
爆薬節約のため人海戦術で削り出したというチョンカイの切り通し。
タムクラセー(アルヒル)桟道橋ゾーンの全貌!
これまた岩を削った壮絶な区間……。
帰りも再びタムクラセー桟道橋を撮る!
帰路のクウェー川鉄橋手前の風景。雨季の方が絶対キレイだなこりゃ……。