東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ハイド委員長へのリトマス試験紙(5)

2006-09-18 21:52:52 | 靖国

記事を投稿すると何か間違ったことを言ってないかとか心配なものでしばらくはインターネットを覘くのだが、次のブログに公聴会出席者の発言の収録先が載っていた。PDF ファイルで各人別に分かれている。各氏の発言の一ページ目に所属する組織のレターヘッドが入っているのが分かる。発言内容を事前にプリントして提出するものとみえる(あるいは直後に)。

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/hyde091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/leach091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/gre091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/kot091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/cam091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/hyde091406.pdf

http://wwwc.house.gov/international_relations/109/tat091406.pdf

一番上からハイド氏、リーチ氏、グリーン氏、コトラー氏、キャンベル氏そしてユキ・タツミさんの発言だ。紹介してくれたブログは

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20060918

今回の成り行きはどうも中韓のロビー活動にしてやられたようだ。前回私が言った裏の工作は日本も大物ロビイストを使っているようだが、表のアピールが駄目だ。もっとも業界用語ではそれぞれ、インサイド・ロビー活動、アウトサイド・ロビー活動というらしい。

裏のロビー活動というのはどうしてもその場しのぎの法案つぶしとか、上程延期だとかの小手先の手段に限られる。表でバンバンやるべきだ。ただ、のほほんと出て行っても袋叩きに会う。ようく作戦を練ることが必要だ。問題は上手な練り手がいるかどうかだね。はなはだ心もとない。日本は慣れていないからね。

ところで、今回の動きが無視してもよいのなら頭を煩わすことも無いが、どうもかなりな危険性を孕んでいるように思われる。ここは明治の元老たちのように世界を手玉に取る知恵者が欲しい。

軍事同盟の相手としてはアメリカしかないが、これがかなりの曲者だ。じゃじゃ馬ならしのつもりでやらないと、敵の真ん中に振り落とされる。日英同盟の相手とは違う。何しろ、太平洋に覇権を確立し、中国大陸に自由に進出したいというので、目の上のタンコブだった日英同盟つぶしに狂奔したのがアメリカだからね。


ハイド委員長へのリトマス試験紙(4)

2006-09-18 09:09:48 | 靖国

韓国SBS(テレビ、新聞?)の報道を翻訳したものをブログでを見つけた。

http://d.hatena.ne.jp/boutarou/20060918/

初めて訪問したブログなので詳細は分からないが、米国公聴会の記事を韓国語から日本語に翻訳したものらしい。9月15日すなわちNHKなど日本が報道したのと同じ日に記事である。構成は次のようになっている。

&& 構成

1・NHKなどの記事の紹介、やはり日本で報道されたか、どう報道されたかが一番気になるようだ。それが仕掛けた韓国筋黒幕の目的だったのだから当然だ。

2・次にワシントンから金ソンジュン特派員のアンカー報告、15日

3.ついで公聴会での各発言者の発言内容、

3-1 ハイド委員長、おそらく全文の逐語訳(英語>韓国語>日本語)約10分間(時間まで入っている。というのは公聴会は現地時間2時半に始まり、次のラントス議員の発言が41分07秒に始まったことが書いてある。韓国記者は周到な準備をして公聴会の記録を取ったに違いない。

3-2民主党ラントス議員

彼の発言時間は記録していないが「2時50分29秒あたりの発言」という注が入ったところがあるから2時50分過ぎまで続いたのであろう。つまりハイド委員長の10分間かそれ以上の発言であった。しかし、発言は極端にはっしょっている。あきらかにハイド委員長が冒頭にレクチャーされた靖国批判発言をすることを事前に記者は知っていたことを意味する。その発言内容こそが仕掛け人にとっては日本人に対する痛棒になるはずであった。

3-3 ジェイムス・リーチ氏の発言

この人物は議員か。証人名簿にはなし。

3-4 次に知日派のグリーン証人の発言、これはかなり原文を伝えているようだ。しかし、日韓関係のところは省略している。韓国にとって都合の悪く痛いところを突いた発言があったのだろう。

3-5 ミンディ・コルター証人

韓国記者は冒頭次のようなコメントを付け足している。

「中国側(?)証人のようで両者平等に扱おうという姿勢が顕著。逆にいえば、そういう証人ですら同盟国日本よりも中国を優先しようという話にならないのが議会の雰囲気を表している」とちょっとあてが外れて不満の様子。したがって発言紹介も極端にはっしょってあり、意味不明。

4・委員会の事前の開催案内に名前のあったユキ・タツミ氏の発言は陰も形もない。韓国メディアなら当然か。うっかり載せたりすると、読者から焼き討ちに合いかねない民族性があるからね。

4・日本の各紙面の紹介、毎日、時事、NHK、朝日。韓国記者は韓国SBSの方がましだと云っている。日本各紙の扱いが簡単すぎるとがっかりしているのだ。

&& 若干の観察

1・まずNHKの報道内容を最初に持ってくる。これからも韓国側が働きかけてNHKに取材報道させたことは明瞭である。こういう不自然なことはこれまでにも時々国内でもあった。朝鮮人の事大主義からNHKという「国営」放送を使えば日本人は恐れ入るという発想であろう。

2.久しぶりに50年前の海外旅行を思い出して時差を計算してみた。公聴会は14日午前10時半に始まった。日本時間で午前1時頃である。私がNHKのニュースを見たのは午前五時台である。もっと前の深夜ニュースで報道していたかどうかは分からない。いずれにせよ、公聴会は2時間12分13秒続いたらしい。韓国のタイムキーパーによる。5時のニュースまで3時間弱しかない。神業のような早業だ。特にハイド議員とラントス議員の発言録画をピンポイントで編集している。まるで事前に段取りの決まっているドラマ収録のようだ。

3.詳細な発言内容の全文をかなり早い時期に入手していなければ15日にこれだけ詳細な紹介は不可能である。一部の人たちからは公聴会前に草稿の段階で受け取っていた可能性がある。草稿作成にまで加担していたりして。

&& 最後に

前にも書いたがこれは月刊誌マターである。花田君のWILLあたり、頼みますよ。正式の議事録を手に入れて来月か再来月あたりで取り上げて欲しい。諸君や、正論でもいい。文芸春秋は富田メモの扱いでも明瞭だが、ヨイヨイのOB一家に支配されているから駄目だ。


ハイド委員長へのリトマス試験紙(3)

2006-09-18 00:57:35 | 靖国

公聴会がおかしいのか。マスコミのニュースがおかしいのか。普通公聴会のニュースというと招致されて意見を求められた証人の発言を伝えるものだ。特にNHKなんかはつまらない証人の発言まで満遍なく伝えるのが常だ。それが公共放送だと思っているのだろう。ところが今回は違った。

9月14日の公聴会のニュースでは意見を聞くほうの議員の発言のみが伝えられる。四人の証人(前号参照)のうち、発言を唯一報道されたのは日本でも名前の知られたグリーン氏のみだ。彼は国務省で日本問題を担当していた人物である。しかもグリーン氏の発言を紹介したのは朝日新聞のみで産経と読売は議員の発言のみを伝える。

完全なやらせということだろう。公聴会という口実でその実意見を聞く側の元締めであるハイド委員長のプロパガンダをニュースにのせることが目的だったのだ。NHKはだからテレビカメラまで用意して議員の発言のところを撮影したのである。朝日がおっかける。しかたなしに読売やそのほかのマスコミが追っかける、という経過だろう。

アメリカの議会というのはその程度のものかもしれないが、このハイドという委員長はとくにおかしい。この公聴会の前には矢継ぎ早に日本関係の公聴会をひらき、従軍慰安婦で日本政府が責任を認めるように決議までしたという。この公聴会のことはあまり報道されなかったようだ。それで14日には事前にNHKを呼び込んだのだろう。

それにしても、高齢者は使い勝手がどこの国でもいいようで。日本では富田メモで81歳の富田未亡人が手にブルーのマニキュアをして大活躍したばかりだ。アメリカでは82歳の翁が老いの一徹かなにか、狂い咲いたようにやたらと張り切っている有様だ。この背後には中韓のロビー活動がある。安倍首相候補はこうコメントした。外交委員会の発言は拘束力もないし、行政当局の意見でもない。アメリカにもいろいろな意見があるようで特別の対処はしない、という趣旨だったと記憶する。しかし、こういうことがきっかけだったと、後で振り返ると気がつくことがある。

政府、マスコミ、言論人、政府広報は全力で対処しておくべきだろう。いろいろな仕方がある。従来の日本のやりかただと、相手を気にして公衆に目立たないように、裏で話をしようとする。これはよくない。すでに報道されたことだ。反論もおおやけにしなければならない。もっとも阿部さんの若いブレーンにこのような言論、広報を達者にさばける人間がいるかどうかは心もとない。