このブログの古い記事を読んでもらえば分かるが、私は昔から田中角栄流の公共事業に反対しておる。土建屋の角栄が自分のことを美化して「大地の芸術家」ととんでもないことを言っていたが、お前のやっていることは「大地の刺青師だ」と、どやしつけたことがある。
これを踏まえて読んでほしいのだが、君の八ツ場ダム中止の手順はおかしいね。いま文部省をはじめとして、たとえばアニメの殿堂の建設について、民主党は基本的には反対を表明しているが、手順としては大臣や政務官が連日聞き取り調査をしているそうだ、ニュースによれば。
まだ全く計画段階の案件でも最終決定を出す前に、当事者から聞き取りをしている一方で、相当工事が進み、住民の移転など、事態がすでに不可逆的に進行している八ツ場ダムはいともお手軽に中止と繰り返している。
民主党政権として、まったく統一の取れていない行動で国民の不信を著しく増大する。すみやかに国民を納得させる行動あるいは説明が必要である。
それから、老婆心ながら付け加えるが、二言目には「マニフェストにあることですから」というが、これは説明にもなっていないし、正当化に使えるものではない。
郵政民営化の際も小泉竹中一派は郵政選挙に賛成したではないかといって、西川社長への批判を封じ込めようとした。まさか民主党がおなじ行動をとるとは思いたくない。
「マニフェストにあるから」というのは説明じゃないよ。疑問には問題の性質に沿って丁寧な納得のいく説明なり反論が必要だ。もし、その努力をしなければ民主党は自民党よりもさらに悪質な集団ということになる。
「マニフェストにあるから」なんてセリフを振りかざすな。まるで、インチキ商法のやくざが、おかしな契約書にどさくさまぎれに署名捺印させたあとで、お前は契約をしただろうとすごむのとなんら変わりがない。
& 前原も馬鹿だ。これだけマスコミが一挙一投足を全国ネットでカバーしてくれているのだ。絶好のPRあるいは啓蒙の機会ではないか。わかりやすい説得力のある言葉で中止の理由を説明したらいい。問題は八ツ場ダムに限らないのだろう。全国に同じような案件が多数あると聞いている。絶好の機会なのに、説明にもなっていない「マニフェストで決まっていますから」ですり抜けようとするな。
「マニフェストにありますから」一点張りは役人のビヘイビアだよ。「法律で決まっていることですから」とか「上からの指示ですから」と繰り返す官僚と同じ行動様式だ。君には失望した。
&& それとも、前原くんは八ツ場ダムのことを全く理解してないから、「マニフェストで決まったことですから」としか言えないのか。